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昨日、ホテルチェーンのクライアントから、『実施しているすべてのリスティング広告をすぐに取りやめたい。』という連絡がありました。
なぜ今!?
とお思いでしょうが、この話は氷山の一角に過ぎず、今後この夏に向けて広告ができないクライアントがたくさん出てきます。
ACのCMはいつまで続くのでしょうか?
私は、夏までは続くのではないかと覚悟をしています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
話を進める前に、最初にご理解をいただきたいのは、今回のエントリーは決して世の中に不安を与えるためではなく、『備えあれば憂いなし』の観点からお伝えするものなので、不快な方、意見が違う方はこの時点で離脱してください。
フィクションとして捉えていただければ幸甚です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私は、優秀なアドマンは、危機管理のできる人であるべきだと思っています。
これから、世の中がどのように進むのか、こんな時期こそ最善の場合のコミュニケーションプラン、最悪の場合のコミュニケーションプラン、そして真ん中の王道をゆくコミュニケーションプランを描き、提案できるものこそが、クライアントの信頼を得ることができます。
そんな中、最悪のシナリオを考えてみると、今回の地震と津波の影響で被災した方々や企業の皆様については、時間が解決をしてくれるはずだと信じています。
皆前向きに頑張っているので、日本再生の日は遠くないと思っています。
しかし、福島原発の問題があるから、事が簡単に済みません。
29日の参議院予算委員会で、菅総理は、「福島原発の廃炉については、専門家の意見を聞いて決めるが、その可能性は高い。」と発言しています。
最悪のシナリオは、今後の電気の供給は、今のこの状態にしかならないということなのです。
仮に、別の方法で、電力の供給を図っても、この夏には間に合わないでしょう。
夏は、今の1.3倍の電気消費量になるそうです。
こういう状況が想定できた場合、アドマンは、どのような行動を取るべきなのでしょうか?
素早い情報収集が必要になってきます。
それができれば、CMを再開できる時期が見えてきます。
ボーっとしている場合ではありません。
まだACが続いているな。いつまで続くんだろう。。。
などと、何も考えないアドマンは、悪いけど見込みがないので転職した方が良いですよ。
たとえば、飲料・アルコールを担当している方にヒントです。
キリンさんやアサヒさんの被災状況をみると、キリンさんは仙台工場と取手工場が被災し、稼働不能になっています。
アサヒさんは、福島工場と茨城工場が同様です。
この状況で、両社の商品供給量はどれくらいになるのでしょう。
前年比でほぼ60%くらいになるはずです。
ここをまずヒヤリングできる人間関係にありますか?
私は、正直言って、正確な数字を把握しております。
但し、企業秘密なので、アバウトな数値に置き換えています。
次に、仮に60%の生産量で、夏場が来たらどうなりますか?
今までなら、工場フル稼働で何とかやりぬくかもしれません。
しかし、電気の供給量が今のように計画停電もある中で、追い付かなくて、たとえ工場が動く状態になっても、この夏はフル稼働は不可能でしょう。
また、別の観点から、
ビールやジュースは決してビール会社だけで作られているのではありません。
たとえば、ビールのラベルは、大日本印刷や凸版印刷が納品しています。アルミ缶や段ボールなども別々の会社から入ってきます。ペットボトルの材料も、それを成形する会社も、いろいろな工場が絡んでいます。
この中のひとつでも被災していれば、その材料を供給する工場の復旧に時間がかかり、その工場もまた、夏にはフル稼働できない電気供給環境が付きまといます。
こういう環境下になれば、売れる商品の供給は前年比60%から70%になってしまいます。
商品が店頭にないのに、広告をやるクライアントはありません。
だから、おのずから、広告予算は前年比6~70%になってしまいます。
また、商品特性から言いますと、飲料は自動販売機・コンビニ・スーパーなどがメインの販売チャネルです。
皆さんは、TVの広告やWebを見て、これをぜひ飲みたい!と決めて、その飲料を買いに行っていますか?
大手の飲料会社の半数は自動販売機で売れています。
全国に100万台以上を展開するコカコーラ、2位がSuntory40万台程度、3位KIRIN20万台程度(数量は推計)です。
これらは、広告をやってもあまり意味がありません。
自販機の中での選択になるからです。
ただし、コンビニやスーパー、自販機の他社連結などは、競合も存在します。
しかし、この時の皆さんの飲料選択は『高速チョイス』と言うべき、とても瞬間的に、感性で選ぶことが調査でわかっています。
その時に、「ソーシャルメディアマーケター美咲」に書いてあったように、「本格的な茶葉採用によるまろやかさ」というジャスミン茶の機能価値など届くわけもなく、ましてやソーシャルメディアのコミュニケーションコンセプトである「がんばる女子のリセット茶」なんてマスターベーションも良いところです。
この本については、あまりにもツッコミどころが多いので、ここではやめておきますが、この本を真に受けてソーシャルメディアを考えても、クライアントに笑われますよ。
飲料は、広告をどのようにすべきかは、上記購買行動を取るための対応策として、TVスポットでの認知強化とPOPでの現場訴求が一番なのです。
また、TVスポットをやる大きな理由はもう一つあります。
自販機に入れておくだけで本来は売れるわけですから、飲料メーカーは争って自販機の確保に走りました。
しかし、スーパーやコンビニでの販売も半数以上を占めているのですから、ここに置いてもらう必要があります。
そのためには、スーパーやコンビニのバイヤーに、「TVスポットをこの期間に3000GRP投下するので3列置いてほしい。」と棚取りをするのです。
残念ながら、今はまだ、Yahooのブランドパネルをどれくらい出すと言っても通用しません。
以上の環境から、予算の少ない商品はベンダー商品となり、広告をしないで自販機で売ることになります。
予算のかけられるお茶・コーヒーなどは主力ブランドをTVスポット中心で広告展開していきます。
今まで、『ちょっと予算があるので、ネットでの展開も考えてよ。』というオファーは、飲料に限って言えば、今後は減ってくるものと思います。
私は、以前からの持論ですが、飲料こそネットでのコミュニケーションは、プロダクトブランドではなく、コーポレートブランドを展開すべきだと考えています。
なぜなら、半数はベンダーで売れていることと、瞬間的に選ぶとき、「KIRINの水だから」とか「KIRINのジャスミン茶だから」というように、会社の品質の信頼性が高まれば、高速チョイスでは有利だからです。
ちょっと余談も増えてしまいましたが、飲料で生産が6~70%まで落ち込んだ場合、広告はテレビを中心に6~70%台の投下になり、あとの商品はベンダーで売るので広告はしない。
という流れを最悪のシナリオで描くことができました。
車・家電・食品など他の業種のクライアントも同様な状況であれば広告業界はさらにタフな1年になりそうです。
では、最後に、こんなシナリオの時に、アドマンは何をすれば良いのでしょうか。
まずは、会社としても、この環境を理解するために、各アドマンがクライアント情報を正確に調べ上げることが重要です。
広告会社は、クライアントの機密情報をたくさん掴んでいます。
私もADK時代に、新商品開発もKIRINさんと一緒にやっていたので、翌年の商品ラインナップも理解しておりましたし、何より自分が担当した新商品以外のものがいつ出るのかもスポット発注で事前に把握しています。
だからこそ、アドマンの一番大切なことは、守秘義務の順守なのです。
そんな関係ですから、この時期に、クライアントの被害状況や復興計画、予定していた新商品の発売状況の確認などを正確に行います。
これができれば、まず、ACはいつまで使うのかが見えてきます。
そして、天下の電通さんは、世界最大の広告会社としての人脈を使って、「経済産業省」「東電」「各メディア」などの復興計画や今後の事業計画などをヒアリングしているはずです。
漏れ聞くところによると、すでに、その特別チームが稼働し、4月以降9月までの半期を前年比60%にシュミレーションをしているという情報もあります。
おそらく、これだけいつまでもACが流れ続けているのは、クライアント側も商品供給の段取りで精一杯で、いつから出荷できるとか、具体的に見えないことが原因だと思います。
なので、今からでも遅くはありません。
まずは、クライアントの情報収集をしてみてください。
そして、こんな状況下ではどんな会社も数字は上がりにくいので、こんな時こそクライアントに信頼されるように、クライアントの役立つ情報をたくさん仕入れて、伝えてくることです。
これがやがて、強い信頼になり、好転した時にはたくさんのご褒美出稿が約束されていると思います。
そうならなかった時は、それは、自分の努力が足りなかったと思ってください。
他社のアドマンもあなた方以上に頑張っているはずですから。
以上、ご参考になれば幸甚です。
この度の東北地方太平洋沖地震により被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます。
被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
私、望野和美も、自分なりに復興支援できるものはないかを考えてきました。
節電や買い占めをしない・義援金への参加など、出来ることをやるのは当たり前として、「私だからできること」を考えてきました。
炊き出しの参加や物資輸送なども、確かに私でもできます。
しかし、広告代理店の視点から考えると、支援するにも「らしさ」が重要だと思っています。
その人らしさ。
その企業らしさ。
の、支援です。
それが信頼される「ブランド」認識となって、ひとのこころに蓄積されていくのです。
震災という特殊な環境だから理解しにくいかもしれませんが、震災を日常に置き換え、私を企業に置き換えてみます。
企業はいつも社会の一員としての責任を担っています。
(私も日本国民としての責任を担っています。)
だからこそ、CSRというものがあり、社会貢献をしていくことにより、社会の信頼を得て、ブランド強化がされていきます。
(だからこそ、復興支援に参加し、お前も日本国民の一員だと信頼されたいと思っています。)
CSRというと、社会貢献をすればいいと考え、極端な話、道の掃除でもすれば会社は信頼されると考えがちです。
しかし、ただ、良い会社だと思われればCSRが達成されるわけではありません。
その企業らしさが見えるCSRでなければ、ブランド強化はなされません。
その結果、せっかく道の掃除をやったのだけれど、しばらくすると、どこの会社がやってくれたのかを忘れてしまいます。
繋がりがないからですね。
それでは、Suntoryが水をキレイにする活動をしていたらどうでしょう。
ご存じの通り、Suntoryは、水を使った飲料の会社です。
ブランドメッセージ(ブランドプロミス)は、『水と生きる』です。
水にお世話になりっ放しの会社です(笑
だからこそ、この会社が地球上でできる社会貢献は、水に関するものがベストになります。
なるほど!
Suntoryらしいねえ。
となるわけです。
これが、CSRの根底にある考え方です。
Webでも「水と生きる」コンテンツがしっかり用意されています。
前置きが、とても長くなりました。
スミマセン。
こんな考え方から、今回の震災に関しての、私なりの復興支援は何ができるかを考えました。
私は、所詮広告しか知りません。
だからこそ、広告のスキルを使って、義援金を捻出する方法を模索しました。
その結果、行きついたのは、広告業界で働こうと思っている学生さんたちのお役に立って、その学生さんたちの感謝の気持ちを義援金という形で収めていただき、復興支援に役立てたいと考えたのです。
これなら、過去にいろいろな方々のご子息や親せきの学生さんのレクチャーを頼まれているので、私しかできないこともあると思いました。
偉そうなことを言っても、学生さんたちからは、私の話が価値ある話かどうかわからないでしょうから、ざっと自己紹介をさせていただきます。
これで、魅力がなければお代はいただきません(笑
私のキャリアは、日本の広告業界で、誰ひとりいないと思います。
1.総合広告代理店で、マス4メディア・OOHの媒体セールス営業担当。
イベントや店舗開発などのセールスプロモーション営業担当。
マーケ・CM制作などのブランドAEおよび海外ブランドAE
2.上記担当をHONDA・KIRINという日本の広告費上位10社のうちの2社を
30年間メインで担当し、電通・博報堂のトップチームと業界トップの
争いを経験
3.社団法人日本広告主協会(現アドバタイザーズ協会)Web広告研究会の
初代事務局長として、インターネット広告にかかわるすべての業種300社が
加盟する組織で、最大1年間に50テーマのセミナーを司会をやりながら最前線
のネット事情を勉強。
広告代理店・ネット広告代理店・マス4メディア・ネットメディア・OOHなどの関係を総合的に理解できているのは、日本では私以外にあまり出会ったことがありません。
その他、ビール業界にキャンペーンガールを提案し、初代飯島直子から米倉涼子など、13代のキャンペーンガールを選出してきました。
そのオーディションを実施しながら磨いたスキルは「面接に絶対落ちないポイント」が見えたことです。
ADKでは、部長職時代に、入社試験の面接官もやりました。
これが、私のセルフブランドです。
経歴はこちら
今回、私がやろうとしているのは、「広告業界 実戦!就活相談室」です。
就活セミナーは、腐るほどありますね。
ADKの面接をしていた頃感じたのですが、皆が同じセミナーを受講してから面接に来るので、笑っちゃうほど受け答えが同じです。
皆さん、間違ってはいけません。
広告業界に入りたいのなら、まず、自分の個性をどのように見せつけるかが重要です。言い換えれば、面接はたった5分のプレゼンテーションです。
何を聞かれるかの対策を立ててくるようでは、その時点で落ちますよ。
「何を伝えて帰ってこれたか」が重要なのです。
そんなことから、
1.広告代理店の仕事について、実戦的な話を聞きたい。
2.面接に受かる方法を聞きたい。
という方を募集いたします。
堅苦しく考えないでくださいね。
私も特別資料を用意するつもりもありません。
知り合いのところに来るような感覚で、オープンなセミナーでは聞けない現場の魂のこもった話が聞きたい方だけご参加ください。
まだ、どんなニーズがあるのかも把握できていないので、4月1日以降に集まった人たちの人数を考えながら進めていきたいと思っています。
日程:4月1日以降 週に1回程度 数年間継続(私の気力次第)
時間:1回当たり2時間程度
場所:弊社銀座事務所
一回当たりの想定人数 3~5人
受講料:無料
但し、1回のディナーか飲み会代程度の復興支援義援金の
ご協力をお願いします。
※飲み物もご持参ください。
食べ物は禁止ですw
お申込み:info1@amviy.jp 望野宛にメールでご応募ください。
・お名前
・大学名 学部名 学年
・ご相談、ご要望など をご記入ください。
お約束:もし、この相談室が有意義だと思っていただいたら、お友達を
ご紹介ください。復興支援の輪を広げたいと考えております。
参加者決定は、基本的には先着順と致します。
メールをいただいて、3日以内には必ずご連絡をいたします。
最後に、
ボランティアの二次災害は言語道断です。
自分達でライフラインを圧迫してしまうことも理解しましょう。
自分達も力になりたいと思うのなら、日常生活の中で『居ながらにして』自分にしかできないことを『継続的に』やりながら復興支援に努めるべきだと考えています。
困った時にはお互い様ですが、ずっとそばにいてあげられないのだから、『自立支援』を促すことが一番良い方法だと思っています。
それに邪魔にならないのは「お金」です。
このような考え方に共感していただける学生さんだけを集めたいと思っています。
お気軽にお申込みいただければ嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
私は、ADK時代に「本当の優秀な営業は、売上を上げた人ではない。クレーム処理が早くできる人だ。」と部下にいつも言っていました。
事実、売上が上がるのも、クライアントの予算がうまく拡大したり、新規顧客が当たったりという外部的な要因も多々あります。逆に言えば、クライアントが倒産をしてアカウントを失うことは、営業の責任にしてはかわいそうでしょう。
仕事をしていれば、必ずクレームはあります。
クレームは実は、クライアントとの深いキヅナ作りには最高のチャンスです。
「誠意をもって、対応する」ことが大切です。
その事例をひとつ。
私は、年末・年始とGWは必ずハワイに7泊することを決めています。
ヒルトンのタイムシェアでコンドミニアムを7泊単位で借りるからです。
私には、写真の愛犬ハルがいますが、もう、何年も同じペットホテルに預けているので、ペットホテルの人たちからも愛されていました。
今年も、いつもの通り、ハルをホテルに預けて、娘と二人でハワイに向かいました。
ホノルルに到着し、いつものヒルトンについて、荷物をばらしている時でした。
私の携帯が鳴りました。
そこには、あってはならないペットホテルの名前が・・・。
私「もしもし?」
H「〇〇ペットホテルですが、望野さんの携帯ですか?」
私「はい。ハルに何かあったんですか!?」
H「誠に申し上げにくいのですが、昨日、ハルちゃんがお亡くなりになりました。。。」
私「えっ!!(絶句)」
しばらく、次の質問も声も出ませんでした。
私「何があったのですか?」
H「昨日、お預かりした後に、お散歩に連れて行きました。帰ってきて、ドッグランを横切ってお部屋に入ろうとした時、暗かったのでわからなかったのですが、ドッグランに大型犬の黒のレッドリバーがおり、係りの者が抱いていたハルちゃんを見て興奮し、係りの者の手を噛み、倒れたはずみにハルちゃんが地面に落ち、大型犬に10回以上噛まれました。」
「すぐに、動物病院に搬送したのですが、即死でした。。。」
私「。。。今は、混乱しているので、ちょっと時間をください。状況はわかりました。」
電話を切って、娘を見ると、娘は、私の口から出る言葉を予想していました。
「ハルが・・・。」と言った途端に、ワッと泣きだし、手がつけられません。
日本にいる下の娘に真っ先に電話をしていました。
下の娘も号泣しながら私に電話の向こうから訴えてきます。
その側で、本当に仲良しだった4歳の孫も大泣きをしていました。
どれくらいの時間が経ったでしょうか。
今日から、ハワイでのんびりして・・・、などという気分はすっかりどこかに行ってしまい、逆にハワイにいることさえ恨めしく思えました。
娘と二人でラナイでボーっとしていました。
ただ、私たちは、このままで一週間過ごすわけにもいきません。
まずは、今後どうするかを決める必要がありました。
娘は、ずっと泣き続けています。
「おまえ、これから一週間、ずっと泣き続けていく気か?」
「今回の旅行をずっと泣き続けて過ごすことも旅行の過ごし方」
「気持ちを早く切り替えて、旅行は精一杯楽しむことも、同じ時間の過ごし方」
「おまえは、オレが死んだら、毎日泣いて暮らすのか?」
「そんなことはオレは望まない。たとえ、おまえが旅行中であったとしても、それは帰国せずに楽しんで帰ってきてほしい。」
「娘の笑顔が親の何よりの望みだ。もし、オレが死んだら、なるべく早く忘れて笑顔で過ごしてほしい。」
「だから、おまえが今回ハワイで練習したかったゴルフを明日から毎日やろう」
「ハルのことは、帰国してからしっかり供養すればいい」
そういって、二人で翌日からゴルフを毎日やりました。
毎日、ゴルフから帰ると、ネットでペットホテルとのやり取りです。
まずは、顛末書を作れと指示し、二度とこういうことが起こらないような対策も明記してほしいと依頼しました。
翌日、しっかりドッグランに照明を2機追加すること、ドッグランに犬か残っているかどうかの表示板を制作することなどが報告されました。
次に、葬式の準備をしなければなりません。
夜は、ネットで家の近所のペット葬儀場を探し、棺桶も決めて、段取りをすべてホテルに委託しました。
ホテル側は、すべての過失を認め、免責ではないことも確認して、何でもしっかりやってくれました。
ただ、私が帰国する日には、葬儀が間に合わないことがわかりました。
翌日は、もう、娘も仕事が入っていて、どうにもなりません。
そのようなメールをやりとりしていたら、ペットホテルがわざわざ葬儀屋まで行って、打ち合わせを詳細にしてくれて、当日の帰国後にそのまま実施できる段取りにしてくれました。
ここまでのホテル側の対応は、完璧です。
そのうち、私も気がつきました。
ホテルの人達は、ハルが噛みつかれたところを目撃しています。
おそらく、誰よりも動物が好きだから選んだ職業なのでしょう。
そう思うと、彼女たちの方が苦しかったり悲しかったりするのかも知れないと思い始めました。彼女たちの傷の方が深いのかも・・・と。
娘たちは、そういう話にはうなずきませんでした。
そして、帰国の日がやってきました。
成田空港には、一緒に預けた私の車ともう一台ワゴン車が迎えに来ていました。
1月13日の真冬の寒空に、二人の女性スタッフの方々が、喪服一枚で外で頭を下げて待ち続けていました。
側に行くと、目を真っ赤にしています。
私は、何も怒れなくなりました。
事故から一週間、会ったらどんな言葉から入ろうかと思っていたのですが、あの姿を見たら、怒りは遠のき、同じ家族のような気持ちになりました。
簡単なお詫びの言葉を聞きながら、
「とりあえず、自宅で喪服に着替えて、もうひとりの娘をピックアップして葬儀場に行くので、先に行っていてください。」とお願いをし、帰宅を急ぎました。
娘や孫を乗せて葬儀場に彼女たちとは1時間遅れくらいで着くと、その駐車場には、7人の女性スタッフが、寒空の中、頭を下げて待っていました。
全員が、「申しわけありません。。。」と泣きながら謝るのです。
私は、案内されて、ハルの眠っている祭壇に行きました。
お棺の中で、私がリクエストした通り、眠っているような体制のハルがいました。
スタッフの女性たちが、「私たちもハルちゃんをお見送りしてよろしいでしょうか?」と聞いてきたので、「もちろんです。ハルも喜ぶでしょう。」と部屋に案内しました。
すると、4歳の孫が「じいじ、ハルに手紙書いてきたから、ハルに渡していい?」と聞くので、お棺の上に一緒に乗せました。
すると、女性スタッフの方が
「あのぅ、お願いがあります。私たちも全員が手紙を書いてきました。ハルちゃんに渡していただけませんでしょうか。」と言ってきました。
「もちろんですよ。ありがとう。」と受け取りました。
そこで、二人の娘と孫を呼び、
「いいか?今後一切、この方たちを恨むな。この方たちは、私たち以上にハルのことを思ってくれている。これでノーサイドだ。いいな。」
と言いました。
二人の娘もそれは充分に伝わったようでした。
すぐに、理解をしました。
女性スタッフの方々には、
「皆さんも今回の事故はショックだと思います。でも、この仕事を嫌いにならないでください。ハルは運命だったと思います。この事故で、ハルから教えてもらったこともたくさんあります。そして、皆さんが、今までどれだけハルを大切に預かっていただいていたのかがとても理解できました。次回、犬をまた飼う時には、ぜひ、また御社に預かっていただきたいのですが、よろしいですか?」
とお話をしました。
スタッフの方々も「喜んでお預かりさせていただきます。」と言っていただきました。
その後、ネットで訴訟の相場を確認し、損害賠償と慰謝料を請求しましたが、私の言いなりに支払っていただきました。
今、これだけの時間が経って、ようやく、このことを振り帰られるようになりました。
そして、ハルの死を無駄にしたくはなかったので、強いロイヤルカスタマーを作り上げるには、クレームは良い機会なのだということを皆さんに実感を持っていただければと思い、こうして公開することにしました。
事故は、どんな仕事でも起こります。
だからこそ、スピードを持って、誠意ある対応をすれば、顧客とのキズナは深くなります。そうして、こうして推薦者にもなります。
あえて、ホテル名は伏せましたが、成田でのペットホテルをお考えの方は、ご連絡をいただければ紹介します。
皆さんのお仕事の少しでも参考になればと思いました。
追記
今年のゴールデンウイークは、ハワイに行くのをやめようと決めました。
先日、ペットホテルに相談をして、何カ月からの子犬を預かってくれるのか聞いたところ、6カ月以降の方が理想だというので、3月中に子犬を買っても間に合いません。
今週から、ペットショップめぐりをします。
楽しみです。
昨日投稿しました『テレビ広告分野に参入するセプテーニは成功するか?』は、大変な反響で、現在約3000名の方々にお読みいただきました。
その中で、
・テレビの展望はどうなって行くのか。
・なぜ、テレビは変わらないと考えているのか。
という疑問がお有りのようでしたので、今回は、そこを中心に補足してみます。
その前に、「テレビ広告はなくなる」というようなことを盛んに言っていたネット業界の方々が、盛んにテレビが進化して、あたかもテレビ中心の広告を自分たちもセールスしたいような発言が相次いだことは、とても意外であり、違和感がありました。
さて、テレビ業界の今後はどのように大きくかじ取りが行われていくのでしょうか?
私は、当面は「あまり変わらない」と思っています。
まず、地上デジタル放送の実施とアナログ放送2011年7月停波が発表されたのは、2000年頃だったと記憶しております。
それ以前には、BSデジタル放送が始まり、インタラクティブな番組が可能とあって、各局ともそれを前提とした番組制作もやりました。
ひとつの例として、BSフジではカジノ番組を制作し、視聴者がルーレットに賭けられるなどの番組を作りました。
資生堂は、すべてのBS局の21時に番組を購入し、ゴールデンタイムの一番いいところを買い占めました。
私は、KIRINを担当しており、ゴールデンに日本代表サッカー番組のKIRIN1社提供を始めました。
しかし、残念ながら、ビデオリサーチはBSの視聴率を対象外としていました。
従いまして、BSがどれだけ見られているのかわからずに、クライアントも提供を続けていました。
そんな中、KIRINでは、秋味の発売に合わせて、番組視聴者プレゼントを行いました。
この応募者が、驚くなかれ、ハガキ3枚しか来ませんでした。
通常なら、数万~数十万通来るものです。
そんなことから、クライアントはどんどん降りてしまい、BSデジタル放送は、各局のお荷物となってしまいました。
地デジが発表されて、すでに10年以上が経過しました。
地デジは、ハイビジョン・インタラクティブが売りでした。
この準備期間10年で、テレビ局から何か驚く施策は発表されましたか?
地デジ免許は、帯域を13セグメントし、4セグメントづつ使用した3チャンネルとあまり1セグメントが各局に与えられました。
ですから、地デジには、フジテレビ081.082.083の3つのチャンネルが使用できるようになっていますね?
そして、あまりの1セグメントはワンセグという放送形態で利用されています。
しかし、テレビ局は、3チャンネルをすべて同じ地上波のパラレル放送にしています。
また、ワンセグもパラレル放送です。
韓国は、ワンセグ専用の番組がたくさんあります。
ですから、801チャンネルを現状の地上波番組とし、802チャンネルをインタラクティブチャンネル、803チャンネルをショップチャンネルで放送することも可能なんです。
しかし、それすらやろうとはしていません。
テレビ局は、今のコンテンツを制作するので精一杯だからです。
制作費も無駄に使いたくはないからです。
ですから、スマートフォンやタブレットが普及しても、テレビは変わらないのです。
また、今後はスマートTVやgoogleTVも出てきますが、まずは、家庭のテレビがすべてネットに繋がっているという前提が必要です。
アメリカのように、ケーブルテレビが普及していれば、その回線の利用もできるでしょうが、このインフラを整えるのには相当な時間がかかります。
仮に、うまく普及したとしても、上記のテレビ局の考え方で、新しい展開が生まれるかどうかは疑問です。
ここで、大きく視点を変えてみます。
テレビ局は、なぜ、積極的に自分達を変えようとしないのでしょうか?
いろいろな理由がありますが、大きな理由として、「思ったほど給料は下がっていない」からです。
テレビ局の給料をご存知ですか?
公開されているもの以外にも期末調整金などが出て、以前はボーナスは年に4回ありました。
概ね40歳くらいになると2,000万円近くの年俸になります。
それが、1500万円くらいになっただけの話です。
確かに、この不況で、接待費や局内の電気・コピーなどの節約などもきつく言われるようになってきたようです。
しかし、広告代理店のコミッションの叩き合いと違って、テレビ局はスポットのマージンは確保でき、番組提供は代理店の買い切り枠も多々あり、代理店が苦しんでいても安定して収入が入ってきます。
TBSと楽天の資本提携の話は記憶にあるかと思いますが、結局、何もネット化で大きな変化はないじゃないですか。
私の長女は、3年前から某キー局のワンセグ番組を作っていました。
ある日本代表サッカーの試合で、空前の視聴率を上げた時、その局の幹部役員が、「ワンセグさえなければ、もっと視聴率が取れたのに」と話をしたそうです。
その後、ワンセグでいろいろな番組提案をしたのですが、ひとつも形にしてもらえず、やはり、テレビ局は地上波だけを大切にしていると感じた長女は、別の局で今はドラマ制作をやっています。
テレビの世界を知らない方は、私に将来の展望を聞かせてほしいとか、このまま沈むタイタニックなのかとか、ご意見をいただきましたが、テレビは日本の最大の娯楽です。
事実、最近はテレビスポット出稿も増えてきて、少しづつですが良い話題が出てきているのも、テレビ局にとっては安心材料でしょう。
第二日テレや有料オンデマンド放送などは確かにありますが、本来のテレビ広告料金と比較すると、効率のとても悪い営業活動になってしまいます。
こんな環境から、テレビ局はつぶれませんし、新聞社も3大新聞は生き残ります。
その反面、ネット業界は10年前に20代だった若い安い労働力が、昇給をして経営を圧迫していきます。
勝ち組はCAをはじめとする上位3社程度でしょう。
そういう意味では、セプテーニさんの今回のトライは、とても素敵なことだと思っています。
何もしないでいるよりは、新しい可能性にトライすることが重要だと思います。
若い皆さんも、テレビ局を目指して中から変えてみるとか、代理店を目指して番組やスポットを売ってみるとか、いろいろなチャレンジをしてみればいいと思います。
人生には無駄な時間は一切ありません。
私は、広告業界に入って、5年間はHONDAの看板担当でした。
全国のお店を看板屋さんと廻っていました。
毎日がイヤでイヤで、2回辞表を出しました。
でも、その時、売りは現場が一番真剣に考えていることを知り、代理店は何もできないので、人の手をいかにして借りられるかなどを勉強しました。
それは今、かけがえのない経験です。
ネット業界の皆さんが、その他立場で活躍すれば、上記内容は杞憂となって、テレビ業界も進化を遂げていくかも知れませんね。
頑張ってください!
『セプテーニ、ネットテレビ関連の広告事業を見据えた新会社を設立』のニュースに対して本日の私のtwitterでのつぶやきが、皆さんの関心がとても高かったようで、フォロワーがあっという間に200人増加しました。
ということから、こちらでゆっくり新会社「GRP」さんの今後のご活躍を検証してみたいと思います。
まず、業界の流れとして、押さえておきたいことがあります。
先日もtwitterでつぶやきましたが、ある中堅代理店のAEだったクライアントが、広告予算が減ったことと、ネットコミュニケーションを強化することで、サイバーエージェント1社体制に変更しました。
少なくもテレビ広告を投下した経験がある企業です。
おかげで、この中堅代理店は、柱であるクライアントを失うことになりました。
この事実は、今後拡大すると思われ、特に地方に本社を置く中堅企業は今後、こうした動きが活発になって行くと思います。
おそらく、セプテーニさん(今後敬称略)も、そのような流れから地方局の扱いなどが発生していたことも、今回のテレビ広告を視野に入れるきっかけの一つになったのかも知れませんね。
そういう観点で言えば、確かにクライアントに信頼されて、ネットからテレビまで任されるという流れができるので、チャンスだと思います。
ただ、今後のスマートTVなどの展開は、ネット代理店のノウハウは生かせる可能性は大ですが、それを扱うのはテレビ局ではなく、googleなどがプラットフォームになるため、現在のネット広告代理店の業務内で収まると思います。
今回のニュースでは、『まずは既存クライアントに関して、テレビ広告枠の販売に着手する』と書いてありますが、業界の本当の怖さを知らないようですね。
電通・博報堂・ADKクラスの営業は、久しぶりの出稿や見知らぬクライアントがテレビ広告を投下し始めると、真っ先にそのクライアントにアポを取ります。
そして、「弊社にお任せいただければ、この値段で実施できます。」というお決まりのセールストークでクライアントにすり寄り、扱いはいずれ上位3社、もっといえば電通に集約されることになります。
そこには、日本独特の事情があります。
日本のテレビ広告の商習慣は、コミッションです。
欧米は、フィーです。
正確に書いてしまうと問題があるので、仮の話にしておきますが、たとえばCXが15%のコミッションだとしましょう。
すると、この業界には「特契」なるものが存在し、1年間でそれぞれの局ごとに発注金額を契約し、その契約を上回ると18.20.25%とコミッションが増えていきます。
電通は、業界TOPの利率です。
博・ADKは、局によってはTOPもあり、電通より5%以上も低い局さえキー局に存在しています。
外資はフィーなので、どこの代理店の時給いくらの人間が、どれくらいその作業にかかわったかでフィーが支払われるだけなので、作業付加価値の質が明確に分かります。
しかし、日本の場合、値引きできる率が違うので、よほどの付加価値が見えない限り、コミッションの高い代理店が優位になります。
そこで、後発のネット代理店が、特契まで行きつくことはあり得ないでしょう。
ただ、ローカル局やラジオ局は大丈夫だと思いますが。
また、ネット代理店の方々が、簡単に参入できると思っているとそれは大きな誤解なのでお伝えしておきますが、テレビ局と番組やスポットを買ったりする場合には、各テレビ局にそれぞれ「保証金」を事前に支払わなければなりません。
この金額は半端じゃないですよ。
キー局では1局ごとに数千万円必要です。
関東全局に発注しようとした場合には、1億以上の保証金が必要です。
また、不動産などの不安定なクライアントの場合には、前金制になります。
このようなお金をキャッシュフローで用意できた企業のみが参入が可能になります。
なので、GRPの資本金は5000万円なので、当面は関東のテレビ広告の扱いは見込んではいないのかも知れませんね。
※3年間で売上100億を見込んでいるのなら、関東が入らないと無理ですが。
さらに、テレビスポットの枠は、どのように買い付けるのでしょうか?
ROIが測定できないと言いますが、それではどんな基準で買っているのでしょうか?
これを理解するには5年はかかると思います。
指標としては、GRP・金額・Aタイム単価などの発注方法がありますが、それぞれで見るべき指標が変わってきます。
一般的にはGRP発注か金額発注が多いのですが、その場合、1%コストが基準になります。
視聴率1%がいくらなのかを契約します。
それを足し上げたものがGRP(グロス・レーティング・ポイント)です。
GRP発注であれば、『関東3000GRP』という発注になり、金額はそれぞれの局の契約1%コストをかけ合わせれば、合計金額が出ます。
これは総視聴率を重視した発注形態です。
逆に『関東2億5000万円』と発注するのが金額発注です。
この場合、3000GRPに届かないかもしれませんし、オーバーするかも知れません。
ただ、予算を重視する発注形態です。
両方に指標として隠されているものは、AタイムGRPの割合です。
これをA-GRPシェアと言います。
AタイムのGRPが多ければ多いほど良い案だと言えます。
それは、Aタイムはテレビの前に約2人、その他の時間は約1.2人しかおらず、同じGRPとして換算されるからです。
ですから、この指標も大事になります。
その他、掛け率とかAタイム本数などの指標もありますが、こういう数値をたくさん参考にしながらクライアントは判断しています。
こういう説明をしているとテレビ広告のバイイングは簡単に見えますね。
ですから、テレビスポットの作案は、人件費の安い外国で作業させるべきなどと考えている人もいます。
しかし、テレビスポットは、リアルタイムでテレビを見ている人でなければ良いものは売れません。
まず、番組の内容がわからないでしょう。
本当に優秀なテレビスポット担当営業は、キリンラガー・淡麗生・のどごしの作案が全く違うことを理解しています。
しかし、それを理解できているのは、KIRIN社に出入りしている営業でも1~2名でしょう。
概ねは、テレビ局から出てきた案を2~3本動かしてもらい、クライアントに持って行く程度だと思います。それでは、誰でもできますね。
テレビスポットの作案は、クライアントのターゲットをしっかり理解していなければなりません。
ラガーを好む人は、年齢層は高く、値段はビールで高いので、年齢の高い人で所得の高い人が好む番組に広告を流すべきです。
のどごしを好む人は、値段を重視し、ブランドに対するこだわりが低いので、若い人や低所得者が見る番組に投下すべきです。
また、目玉番組(裏番組にサッカーなどの高視聴率番組が来ても、視聴率は落ちにくい番組)に必ず入れてもらうように局と交渉をする(私はHONDAを担当していた頃、局担当ではなく営業なのに直接局にお願いに行っていました)などの作業が本当の付加価値を生み、安いだけでは担当代理店を代えられないようになります。
代理店は、スポットバイイングの付加価値が値引きではないことをしっかり理解すべきです。
ここは、代理店があまりにも勉強不足で、相手と戦う手法を「暴力」すなわち「値引き」に頼ってしまい、自分の首を絞めている現状なのです。
最近は、電・博・ADKでスポットを叩き合い、コミッションが逆ザヤになるケースを出てきています。
あほか!
知恵で差別化しましょうよ。
こんな話をすると、じゃあやっぱりセプテーニ(GRP)にもチャンスはあるじゃないか!という人もいるかも知れません。
しかし、残念ながら、テレビ広告営業はそんなに簡単なものではありません。
何回も言うようですが、テレビスポットは付加価値が必要です。
それは、そのクライアントに適した視聴者構成の番組に、1本1本ていねいに放送するポジションを決めていかなければなりません。
テレビ局から出てくるのは、テレビ局の都合に合わせたカスタマイズされていない逆L・ヨの字、コの字、全日などのパターンのGRPを合わせたものだけです。
これを交渉によって、日付パランス・GRPパランス・目玉番組・18時23時ステブレの除去などをやって行かなければなりません。
それをやっていただくためには、局の方々とのキヅナをしっかり作って行かなければなりません。
お互いにきつい作業は協力し合い、クライアントに最適な作案を作って行くのです。
しかし、私が日本アトバタイザーズ協会Web広告研究会の事務局長を務めていた時は、ネット業界のたくさんの方々と深くお付き合いをさせていただきました。
また、私自身が現在の会社でたくさんのWebサイトやネット広告の投下などで、ネット専業代理店の方々と仕事をして思ったことがあります。
☆業界が若いので、仕事のマナーを教え込まれていない方々が多いですね。
この事例はたくさんあり過ぎますので困ります。
・クライアントにメールを出すのに、正式な肩書をしっかり書き入れず、
「~様」「~殿」など、ビジネスマナーも学んでない方々が多い。
・電話が来ても自分から切ってしまう。
・クライアント不在の場合、折り返しコールを頼んでしまう。
☆そんなことから、ビジネスに関しては
・クライアントに会いに行こうとしない。
・クレームは、メールで片づける。
・目上の人を目上だと思わない。(ソーシャルメディアでの会話)
※代理店はすべてがクライアントになりうるので、電車の中でも
ケンカはできません。
これを書き始めると、ネット業界の批判になってしまうので、それは本意ではないのでやめますが、特徴として、PCが得意だけにPCができる人が正しいと勘違いしている人種も多いです。
こういう人たちが、貸し借りやキヅナを重んじる人間臭いテレビ業界の人達とウマくやっていけるのでしょうか?
最後に、視点を変えてみます。
1.スマートTV・googleTVなどは、テレビがインターネットに繋がっていない
日本のインフラを考えると、まだまだ時間がかかる事業だと思います。
2.3Dテレビは、技術が進んでできたことではありますが、視聴者のニーズでは
ありません。
また、コンテンツが重要なので、地デジ化で投資したお金も回収できない
テレビ局は、少なくとも参入は遅れます。
3.地デジ化されて、双方向コンテンツは注目されていますが、テレビ業界は
BSデジタル放送でいろいろトライをして、双方向に魅力はないと思って
います。
私の持論は、「テレビはテレビ」。
娯楽の中心であり、情報伝達の中心的役割を担う。
所詮、寝っ転がって、だらけて見るもの。
この時に、文字放送画面をいじらせるとか、期待しても無駄ですね。
だって、皆さんもやらないでしょ?
あれば便利と思うものをすべて搭載すると、動けなくなるトラックのようなもの。
そんなことから、テレビの広告は代理店に任せて、ネット専業代理店は、ネット事業を中心に事業拡大をして言った方が利口だと思うのですが。
代理店だって、ネット広告なんかに手をつけようとするからおかしくなるんです。
そもそも、売っているものの値段が違うんだから、1000万の年収もらっている人が売るべきものではないと思います。
電通さんのように、オプトさんとしっかり組んでソリューション提供すればいいんです。
私はAEでしたから、クライアントからコミュニケーションのすべてを託された場合、ネットでの相談相手になってくれるセプテーニの優秀な営業がいれば、一緒にクライアントに行って、課題を解決します。
その責任は、AEである私にすべてあるのですから、それはディレクターとしてのコミッション(フィー)をいただくという形です。
広告代理店のブランドは、他社と違う特徴をクライアントが認識して初めて構築されるので、代理店の中でそれぞれ得意分野を探せばいいんですよ。
リトル電博が何社あっても、クライアントは必要だとは思わないはずです。
これは、あくまでも私個人の考え方です。
何かの参考になればと公開しました。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
先週の記事「中央宣興倒産の裏側は北朝鮮の一族存続主義と同じ」は、本当にたくさんの方々にお読みいただき、たくさんのご意見やご感想をいただくことができました。
ありがとうございました。
私自身、中宣のクライアントの皆様、取引先の皆様への情報提供と、中宣社員・OBの皆様の気持ちの代弁、広告業界への不況倒産だけではない事情などをご理解いただけたものと思っております。
その中で、新たな驚きの事実やたくさんの情報をいただき、続編のご要望も頂きました。
しかし、このblog本来の目的は、ひとつの代理店を誹謗中傷するためではなく、私を育てていただいた広告業界への少しでもの恩返しだと思い、有意義な情報を発信するためにあります。
いささか、個人的感想や印象が多い、偏った意見ばかりではありますが。
ただ、こういう意見もあるということをご理解いただき、皆様のお役にたつ情報でなければ、切り捨てていただければ良いだけのことですから。
その選択肢は、皆様が握っており、読みたくなければ読まなくて結構ですので、「こんなことを言うなよ!」というようなお門違いなご意見は無用です。
さて、本題です。
twitterなどを使ってWebやblogに誘導し、商品やサービスを購入させるという、ソーシャルメディアでのコミュニケーションは有効に機能するかを検証してみたいと思います。
今回、中宣に関する情報をまずtwitterでつぶやいたのは、9月30日18:45頃です。
「凄い情報が飛び込んできた!明日広告業界に新たな激震が。ある代理店が倒産です。」
この後、私は友人と食事に出てしまったのですが、その間twitterでは大騒ぎになっており、RTがどんどん増えて行きました。
同時に、私をフォローする人たちが一気に増えて来て、あっという間に600人くらいの増加になりました。
以前から、本当に私のつぶやきを聞いてくれる人だけにフォローしていただきたいと思っていたので、フォロー返しを期待するフォローはカットしており、「フォロワーがあると通知する」設定にしていた私のiphoneは鳴りっぱなしです。
仮に1分に1件でも1時間に60件ですから、1分に3件くらいのペースで3時間以上鳴り続けていました。
(ちなみに今は、通知しない設定ですが)
その関心度の高さに驚き、また、自分自身経営者に対する思いもあり、夜中の4時までかかってあの記事を書きあげました。
そこからが、さらに驚く速さで伝達されました。
10月1日。
私の携帯やメールは、友人・関係各位などからの連絡で、仕事が手に付かなくなりました。
10月5日の本日、やっと騒ぎが収まったようなので、これで見えてきたソーシャルメディアの活用の仕方を実体験を元にレポートします。
前置きが長くなりました。
今回の出来事でのデータ(9月30日~10月5日)
【twitter関係】
RT 約500回(私のIDが含まれているものだけ)
フォロワー増加 約1000人
【弊社blog関係】
ユニークユーザー数 24,008人
トータルアクセス数 32,464アクセス
これだけの人達にblogを読んでいただき、情報を知っていただいたという事実があります。
この数字が多いのか少ないのかはその商品やサービスによって、判断は違うでしょう。
この期間にこれだけのアクセスがあれば、売れる商品やサービスもあるかも知れません。
ただ、明らかに、ナショナルブランドはものは動かないでしょう。
仮に多少動いたとしても、大きな課題があります。
このアクセス数は、「一過性のもの」という事実です。
このグラフをご覧ください。
これが、ユニークユーザーとアクセス数です。
ものの見事に、10月1日に山が来て、一気に山が小さくなっています。
当たり前の動きですね。
ソーシャルメディアは、特にこの動きが顕著です。
私は、過去に2回「炎上」しそうなつぶやきがありました。
1回目は、「Perfumeってひとりひとりを良く見るとブスなのに、なぜ人気があるの?」とtwitterでつぶやいた時でした。
一気に2000人ものPerfumeファンが、弊社のサイトの私のプロフィールを見に来ました。
また、流入元サイトに2ちゃんねるのURLが・・・・。
「この社長さんになんてあだ名つけようか・・・」などと話し合っています。
2回目は、ある若者が私が書いた記事に関し、広告業界を侮辱するようなRTをされた時です。
私は、「敬語を使えるようになったら相手にします。」とそういうお馬鹿さんに関わる時間もないので、ブロックをしました。
しかし、彼は、そのブロックをネタに、裏で私を祭り上げていました。
この時も、一気に2000人が弊社のサイトに来ました。
ここで勉強になったのは、ガラケーモバイルで育った若い子たちは、モバゲーで足跡をつけて帰るようなゆるいつながりで満足しているので、敬語を使わずに、ひと言残すのが当たり前になっていることです。
twitterって、そういう使い方だよね?敬語なんて必要ないじゃん!
これが、若者の考え方だと知りました。
ただ、これら2回も、今回も同じ傾向があります。
それは、ソーシャルメディアで関わってくる人たちは、本来、あまり関与が深くない人でも、無責任に賑やかな所に集まってくるということです。
マスで知りネットに入ってくる人たちは、わざわざネットに入る作業がありますが、ソーシャルメディアで知った人は、1クリックで入って来られます。
本来は、無関心な人間の集まりなので、あっという間に熱が冷めるんですね。
だから、この時も、2日経ったらいつものつぶやきができるようになっていました。
今回も、業界大騒ぎと言っても、今日テストのつもりで何回か中宣ネタをつぶやいてみましたが、やっぱりほとんどの人が食いつかない。
あの、アクセス曲線が描くような関心度なんです。
いわゆる『人のうわさも75日』ってやつですね。
それで、モノは売れるのでしょうか。
売れませんね。
あの曲線は、忘却曲線に比例します。
ですから、忘れないように、また、コミュニケーションしなければなりません。
でも、今回のように、同じネタではもう人は入ってこないんです。
次に、どんなデッカイ中宣ネタを持ってこなければならないのでしょうか?
AEにならないとわからないと思いますが、AE代理店は、年間の広告予算を提示され、媒体別、期間別に割り振りながら、プロモーション戦略と合わせて、年間のコミュニケーション戦略を立てます。
その時に、流通には、「3月第一週と5月第3週、7月第1週にキャンペーンを実施する予定です。」というように、キャンペーン期間を決め、それに合わせてCMや新聞などを出稿します。
車であれば、その山が展示試乗会になり、ビールなら、その期間が大陳期間となります。
1年間に何回かの大きな山を作りながら、売り場を作り上げて、コミュニケーションによってブランドを構築していくのです。
マーケティングは戦争です。
だから、戦争用語が良く使われます。
戦争は、マスメディアのような空中戦・海上砲撃などだけでは勝てません。
同時に、プロモーションの地上戦が一緒になって初めて勝てるのです。
その攻撃を一度だけで勝とうなんて、競合商品がある中は、明らかに無理です。
新商品であれば、なおさら、短い期間で何回かの山を作って、一気にリーチを広げてブランド構築していかなければなりません。
そのような繰り返し作業をソーシャルメディアでは、どのように組み立てるのでしょうか?
ロットの少ない希少価値のある商品は可能だと思います。
他の商品と明らかに違うベネフィットを持っているのなら、可能だと思います。
お金がなく、中小企業の商品やサービスなら、可能だと思います。
ただ、パリティ市場のナショナルブランドは、ソーシャルメディアでは解決し得ない課題が多々あることを今回は深く認識ました。
これは、あくまでも私個人の意見です。
ネット上での議論は致しかねますが、お時間が許し、お会いしながらの議論であれば、いつでもお願いしたいと思います。
最後まで、お付き合いをありがとうございました。
私は、まず、この場を借りて、皆様に深くお詫びをしなければなりません。
9月30日18:45にtwitterでtweetした「凄い情報が飛び込んできた!明日広告業界に新たな激震が。ある代理店が倒産です。」は、業界の皆様に「当社のことか?」「取引先かも。入金は?」などと、たくさんの不安を煽ってしまったことは、私の計算外のことでした。
本当に申し訳ありませんでした。
正直を言って、こんなに反響が大きいとは思いませんでした。
RTが現在250。昨日の4位だそうですね。
フォロワーが600人も増えてしまって、関心の高さに驚きました。
謹んでお詫び申し上げます。
さて、本題に入ります。
中央宣興株式会社は、銀座2丁目に自社ビルを構え、私が入社する1979年には業界9位に位置していた広告代理店です。
海外ネットワークを古くから整備し、SPを中心としたアカウントをたくさん抱えていました。
数年前から、私が独立をしたので、中宣の同僚や後輩達との交流も活発になり、あるプランナーの後輩と昨日(30日)もソーシャルメディアのデータをメールで3回くらいやり取りし、普段と変わらぬ時間を過していました。
ところが、18時過ぎに突然、その後輩から電話がありました。
後輩「中央宣興が10月1日で倒産します。。。」
私「えっ!?」
後輩「24日の給料が全員振り込まれておらず、27日になると言われ、その日も振り込まれず、今日(30日)先ほど全員が呼び出され、倒産するので10月1日に全員解雇だと告げられました。」
後輩「私たちは、突然のことに声も出なかったのですが、明日から保険証が使えなくなるのは困る!と食い下がったところ、では、10月5日付で全員解雇ということになりました。」
私「クライアントの仕事はどうするの?」
後輩「10月5日以降、希望者だけ任意で出社をし、残務整理をしても良いと言われました。その間は、バイト代程度が出るらしいです。」
私「ちょっと待て!クライアントは、あなた方と同じように今日まで知らないんだよな?だとすると、今動かしている仕事は今後どこにどのように任せるのかの道筋はどうするんだ?」
後輩「わかりません。。。」
これをお読みになっている皆さん、何が悪いのか、わかりますか?
まず、なぜ会社更生法も申請をせずに、いきなり倒産の道を選んだのでしょうか?
これは、他人事ではありません。
広告業界特有の話でもないんです。
オーナー企業が選ぶ道なんです。
中央宣興は、昭和29年に看板を得意とする会社で日本橋で開業をしました。
当時の創業者は、大澤隆。
この社長は、創業者だけあって、立派ではありましたが、ワンマン極まりない。
そして、私腹を肥やすことに余念がなかった社長です。
エピソードとして、
私が3年目の頃、私の担当するメインクライアントであるHONDAさんが会社に来られました。
中宣は、51年に銀座2丁目の名鉄メルサの向かい、YOMIKOのはす向かいの銀座通りに面した場所に自社ビルを構えています。
そのエレベーターにHONDAさんをご案内しようとした矢先、秘書の女の子が来て、「エレベーターを降りてください!社長がお乗りになります。」と言うのです。
「いやいや、この方はHONDAさんですよ。」
(当時、中央宣興の売り上げの20%以上、60億円くらいがHONDAさんの扱いでした)
でも、彼女は当たり前のように「社長がお乗りになりますので」と繰り返し、私とクライアントは下ろされてしまいました。
どちらを優先すべきなんですかね?
非常識極まりない会社でした。
ちなみに、その後私が転職する「旭通信社(現ADK)」は、「ガラス張りの経営」と言われ、みんなで目標を立てた売上・利益を達成すると、その利益の80%をボーナスで分配してくれました。
これが、経営理念の「全員経営」です。
同時期の昭和31年に操業を開始した稲垣正夫社長(当時)は、私が入社して数日経ち、エレベーターで一緒になった際、私は遠慮をして乗ろうとしなかったのですが、「どうぞ、どうぞ。」と言われ、入社して間もない私に「HONDAさんとKIRINさんとどちらが大変ですか?」と声をかけてくれました。
当時、旭通の社員は、すべて稲垣社長に仲人をしていただいており、稲垣社長は社員の経歴をメモも見ないですべて話すという、社員をとても大切にしている経営者でした。
中途入社の私にも、前述のような言葉をかけていただき、「中途採用の私のことを知ってくれているんだ。」と感動をしたものです。
この方のためなら命も捨てられる!
そんな意気さえ感じたものです。
エレベーターを降りる際に、稲垣社長が開くボタンを押していたので、社長を優先しようとしたのですが、「働いている人からどうぞ、どうぞ。」と敬語を使い、先に降ろしていただきました。
大澤社長とは、社員扱いが真逆でした。
その中央宣興は、銀座の自社ビルを建てる時、自社ビル登記はせずに、「大澤総業」という会社の不動産にしました。
そこから中宣がビルを借りる仕組みです。
この家賃がバカ高い。
ですから、80年代には、自社ビルを出て、貸しビルにすれば、給料は1.5倍になると言われていました。
ちなみに、最近の話でも、売り上げが悪化してきているので、コピーは、自社のコピーを使えという指示が出たそうです。
しかし、コピー機は大澤総業のリースです。
今どき、A4が1枚50円。それを原価参入させられるそうです。
みんなキンコーズに行きたいと嘆いていました。
また、机やその他の備品まで大澤総業からのリースだそうです。
私の在職していた80年代は、給料が安くて有名で、業界10位なのにアサツーの新入社員の給料を越えることができたのでは6年目でした。
大澤社長は、80年代前半に、まず、自分の次男を入社させました。
私の2つ上で、大澤豊と言います。
これがいわゆる「バカ息子」で、経営にはあまりタッチしていませんでしたが、社員の考えていることを引き出すためなのか、私は良く飲みに連れて行かれ、六本木や銀座で社長のボトルをいただきました。
その後、私は88年に退社したのですが、その直後に長男の現社長大澤茂が入社してきました。
それを待つかのように、創業者大澤隆は亡くなり、長男の大澤茂が社長となり、驚くことに「社主」という肩書で、隆氏の奥様、社長のお母さんが常駐するようになったようです。
この茂社長も親子だけにとてもワンマンで、それまで支えてきたベテラン社員をことごとく閑職にしたり、クビにしたりで、イエスマンが周りを囲む組織になって行ったそうです。
最近、その大澤茂社長の子供が入社したそうです。
おばあちゃんと親父がいる会社にですね。
この子供がさらに曲者で、社会に出たこともない30歳の子なのですが、1年目は先輩に付いて勉強をしていて、今年に入って、ボードメンバー3人の内の1人になったとたん、今までの50歳の上司を怒鳴りつけて、辞職に追いやった事件が先月発生したばかりです。
その50歳の後輩は、実は私の初めての部下で、それまではボードメンバーの一人だったのですが、息子が入ってきて、お役御免になったようです。
とても優秀な人間だったので、50歳でも再就職は引く手あまたで、すぐに次が決まりました。
こんなワンマンな利己主義の社長一族は、まさに、北朝鮮と一緒です。
彼らは、隠し財産がたくさんありました。
それが、中宣名義で買われている不動産類で、創業者社長がなくなった際に、相続関係であぶり出され、中宣名義なら、社員の保養施設にしなさいと指導を受けて、いろいろな場所の別荘が明るみになったそうです。
今回、会社更生法を申請せずに、一気に、倒産の道を選んだのは、経営者責任を逃れるためです。
会社更生法を申請した場合、いろいろな資産をどのように生かして再生するかを検討するわけですから、会社名義のものはすべて処分されるでしょう。
また、外部から人が入ってきて、自分の会社としての更生は望むことはできないでしょう。
しかし、倒産にしてしまえば、あとは管財人と弁護士などで整理していきます。
うまく、資産を動かしていれば、それは、大澤家の財産になり、守られる可能性も大いにあります。
こういう裏が、倒産を引き起こしているのです。
どうですか?
許せますか??
私は、悔しくてこの時間もまだ寝られません。
私の同僚や後輩が、明日から路頭に迷うんです。
先月分の給料もなく、退職金も出ないでしょう。
子供がいる家庭は大変です。
こんな時期に再就職は厳しいでしょう。
会社のために、一生懸命頑張ったって、結局オーナー社長なら、こういうことが起こることをご理解ください。
これは、広告業界だけの話ではありません。
まず、給料が遅配したら会社は危ないですよ。
キャッシュフローがうまくいっていない。
最初は、下請けなどの外注費や家賃などを遅らせます。
これが、どうにもならないと、最後は身内の給料になります。
給料が遅れる会社は、すぐにでも退社された方が良いですよ。
私が、もうひとつ気がかりなのは、クライアントのことです。
100人以上の社員が、クライアントと今後のいろいろな施策を動かしていたはずで、それを挨拶もなく、代理店が突然来なくなる。。。
クライアントは、この不況下で、いかに商品をたくさん売るかを真剣に考えており、それを信頼する代理店、ひいてはアドマンに依頼しているのです。
その人たちをも、何とも思わないオーナー一族。
テレビ局や新聞社への媒体料の支払いも滞っているのでしょう。
70億円以上ですからね。
その影響で、倒れる会社が何社出るかも見当がつきません。
幸いなことに、今回、驚くほどたくさんの方々にフォローをいただきました。
そして、このサイトにもすでに3000人以上の人が来られています。
中宣には、若い優秀な社員もいます。
そして、やり残したクライアントをそのままにしたくないと願っているでしょう。
もし、お知り合いの社員がいらっしゃいましたら、是非、お声をかけてあげてください。
彼らと共に、やり残した仕事をやり遂げることができたら、クライアントも喜んで来ただけると思います。
大変長くなりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
なお、皆さんにはそれぞれ、いろいろな感じ方やご意見もあるでしょう。
しかし、今回ばかりは、私自身誹謗中傷には全く反応はいたしませんので、あしからず。
この記事の目的は、倒産の裏側の事実を少しでも多くの方々に知っていただき、決して、広告業界が不況だから起こったことではなく、会社は、経営者によって存続できるかどうかが決まることをご理解いただければと願ったからです。
社員自身の努力も足りなかったかも知れません。
でも、自分がその立場になった時には、どのように感じるのでしょうか?
何かを感じ取っていただければ幸甚です。
【追記】
この記事の役割は、もう終わったと思います。
すでに、35000人の方々にお読みいただき、最近はアクセスも一気に落ちてきています。
情報は、古くなったらまったく意味がありません。
しかし、最近でもまだコメントを投稿される方々がいらっしゃいます。
こういう方々は、間違いなく関係者で、いつまでも許しがたいという感情を持っている方々なので、私でさえ堪えがたい誹謗中傷が目につきます。
次の記事でも書いていますが、もう、役割の終わった記事なので、削除しようかとも思っておりますが、何かの圧力に屈したみたいに思われるのも本意ではありませんので、このままにしておきます。
ただ、今後、中宣および大澤家に関する誹謗中傷のための投稿だった場合は、コメントは削除させていただきます。
もう、これ以上いくらここに書いたところで何も変わりませんし、中宣社員は前を向いて戦い始めています。
有意義な情報交換としてお使いいただく分には、この限りではありません。
皆様のご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。
2010年10月12日 望野和美
電通が平成23年第一四半期の業績で営業利益が前年比413%となったのは記憶に新しいですね。
その反面、博報堂DY・ADKは相変わらずの苦戦です。
私は、今後この状態がしばらく続くと予想します。
このままでは、電通がひとり勝ちを収めます。
私がADKに在籍していた2001年までは、電・博・ADKの企画力は拮抗していました。少なくとも、バブル後期の90年前半頃からマーケティング・クリエイティブの強化が叫ばれ、各代理店とも争うようにその人材確保に走りました。
その結果、2001年に1年間の電・博・ADKが絡む企画競合の勝率分析をしたところ、ほぼ3社が3割3分の勝率で並ぶ結果となりました。
この頃は、我々も電通が怖くなかった時代です。
しかし、メディアバイイングの強さはその当時でも電通には全くかないませんでした。
90年後半に私たちは長年の夢であった新聞の幹事代理店となることができました。
しかし、新聞は、昔から電通さんの牙城です。
九州と四国の県紙を獲得したのですが、新聞社自体がクライアントに、電通に戻してほしいとクレームを入れたりされました。
テレビについても、番組提供を提案して、実施決定に至ったのですが、その動きを察知され、月額4200万円で決めてもらったものを電通は「ウチなら3800万円で仕切ります。」と値段を指値し、泥沼になって3200万円にまで落ちてしまったりしました。
結果は、電通に持って行かれました。
オリンピックやワールドカップなどは、すべて電通でなければ売れません。
それに関連する特番や新聞企画などもすべてです。
いわゆる「買い切り」になってしまいます。
そういうメディアバイイングの強みを生かして、電通は、セントラルバイイングの提案に走りました。
「新聞全紙をウチに任せてくれたら、代理店マージンをここまで下げます。」
というやり方です。
それまでは、読売は博報堂・毎日はADKというように決まっていたものを1社に任せてしまうのです。
これには、クライアントはメリットを感じます。
こういうことがどんどん続いていき、ナショナルクライアントから、ローカルクライアント、中小企業にまでその戦略は落ちていくでしょう。
これからは、ますます電通のメディアバイイング戦略が有効に機能していくものと思います。
ただ、私が代理店にいた頃から、大なり小なり、いつもその恐怖と闘い、それなりに勝ち抜いてきました。
それは、どうやってきたかわかりますか?
ここからが、今後、電通以外の代理店の生き残る道だと思います。
クライアントは、決して安ければ良い買い物をしたとは思っていません。
メディアバイイングは、代理店の利益に直結します。
マーケティングやクリエイティブ、プロモーションなどは、思ったほどの利益を確保するのは難しく、それに、メディア扱いがついてくるからペイできるのです。
また、ペイできれば、優秀なスタッフをつけることができます。
しかし、利益が出ないクライアントには、優秀なスタッフはつけられません。
クライアントは、それを知っています。
だからこそ、安いからといって簡単にはセントラルバイイングにはしてきませんでした。
ただ、ここまで経済が冷え切ってしまうと、背に腹は代えられないことと、利益が上がらなくても戦略クライアントには優秀なスタッフをつけざるを得なくなります。
そして、結局、買い手の優位になり、電通も優位に立つことになります。
さて、では、こういう時に、電通以外は勝つことができないのでしょうか?
ここがポイントです。
できますよ!
広告代理店は、クライアントのブランディングを得意としている割に、自社のブランディグは苦手です。「紺屋の白袴」ですね。
クライアントは、リトル電・博はいらないのです。
個性豊かな代理店なら2社入る意味があります。
しかし、似通った得意分野の代理店を2~3社入れる意味はないのです。
私が今、電通以外の代理店に伝えたいのは、電通さんはこれからも信頼は一段と増えていきます。
だからこそ、電通さん以上の信頼をどうやっていただけるかを考えるのです。
私たちの時代は、テレビ・新聞・雑誌・ラジオなどの発注があると、まずはお礼に伺いました。
同じように、メディアはほとんど全局・全紙などが私たちにお礼に来ます。
今は、合理的に発注書がメールで送られてきて、電話でのやり取りでほとんど終わっています。
その他の作業も、机の上で済むことはほとんど済ませていますね?
それでは、クライアントとの「キズナ」は作れません。
あなたに発注したい!という気持ちは起きません。
私たちは、いつもクライアントとの時間をどのように共有するかを考えていました。
一緒にいれば、悩みも聞ける。
だから相談をされるのです。
マーケティング・クリエイティブも一緒です。
ただ、お客さんを食事に誘うだけではそんなものは醸成できません。
お客様が価値あると思い、時間を作ってくれてこそ、一歩抜きんでることができるのです。
そういう価値ある情報を持っていることが必要で、それを伝える機会を作ることが重要です。
これからは、「人間力」が勝負です。
この人間力がない限りは、安くて安心の電通さんに勝てる道はありません。
ネットが普及して、コミュニケーションの構造が変わったので、代理店はこの組織をどうするかなどに翻弄されていますが、違いますよ、問題は原点にあるのです。
この基礎ができなければ、どんな組織を作っても、機能は全くしませんよ。
わかりますかね。
前回の記事で私は『twitterは「一時の遊び」に過ぎない』と書きました。
その後、約2ヶ月twitterを使い続けてみて、間違いであったことに気づきました。
お読みいただいた方には申し訳ありませんでした。
ただ、「マーケティングには使いづらい」という点に関しては、今もそのように思っています。
特定の商品やサービスを「認知し、興味を抱き、検索し、比較し、検討を重ねて、購買する」という流れの一端を担う可能性はありますが、あれだけの情報量の中、やればやるほどたくさんの人をフォローしたくなり、それが情報をすり抜ける能力の開発に繋がるので、たくさんの人に一度でリーチすることは不可能だと思います。
従いまして、ナショナルクライアントの大量販売を狙った商品やサービスには向かないと思います。
ネットで売れやすい小ロットの付加価値商品なら、可能性はあるだろうとは思います。
それよりも、私の誤解は別のところにありました。
この2ヶ月、新聞を読まなくても不安にならなくなりました。
リアルタイムで、いろいろなカテゴリーのニュースが飛び込んできます。
今日も、「ALBA_gorfnews」が石川遼選手の1ホールごとのスコアまで教えてくれます。
昨日の中国の大地震もtwitterで知りました。
こうしていると、帰宅時に東西線が順調に走っているかどうかさえわかります。
最初に何をしていいか、わからない方がたくさんいらっしゃると思います。
中途半端に体験して、もうだめだと諦める人もたくさんいると思います。
まずは、自分のお友達を探して、フォローしてみてください。
次に、お友達がフォローしている人たちをなるべく何も考えずにフォローしてみてください。
「友達の友達はみんな友達だ」と水前寺清子が歌っていましたが、まさに友達に友達を紹介されるようなことになるので信頼できる人たちが多いでしょう。
次に、ニュースや興味のある事柄に詳しい人たちをフォローします。
たとえば「広告」であるとすると、広告業界で名の通った人たちもたくさんやっているので、それらをフォローします。
そして、同じように、その人がフォローしている人たちをまた、何も考えずにフォローします。
こんなことで、フォローする人を3~50人程度集めてみます。
ここからが問題なのですが、まず、4~5日は黙ってつぶやきを見て過ごします。
どんな人たちが、どんなつぶやきをしているのかを観察するのです。
あわてて自分がつぶやいたり、re-tweetしたりすると、まったく空気が読めない孤立した自分に気づきます。(笑
事実、私がそうでした。
こういうことから、徐々につぶやき始め、フォローされるようになってくると、初めてtwitterのすごさがわかるようになります。
別に知る必要のないことでも、潜在意識の中に興味があれば、反応できて、情報収集ができます。
まさに、テレビでのCMやニュースと一緒です。
また、世代や性別を超えて、ランダムにフォローしていると、その人たちの生活習慣や考え方も見えてきます。
広告代理店にはサーベイとしても有効に機能します。
ただ、フォローしている人たちが増えてくると、いろいろな情報が整理されずに入ってくるので、とてもウザく感じます。
そうなってきた時には、関係ごとに「友人」「広告」「ニュース」などの「リスト」を作り、それごとに表示させるtwitter専用アプリがあるので、それを利用して情報整理をします。
実際にやってみて、私はテレビに近い感覚を持ちました。
今後は、この夏の参議院選挙の時の速報番組に、日テレあたりが導入をし、民意がすぐにわかるようになるのではないかと思っています。
そうなったら、ニコニコ動画と同じような使い方になってきますね。
ネットが普及して、技術やインフラ、クリエイティブなども進化を遂げる間に、いろいろなサービスやツールが出てきましたが、iモードが生活を変えたように、twitterにもその可能性を感じています。
ネット関係者では、当たり前になりましたが、広告代理店の人間の興味の低さには驚かされます。
早い時点でこれを取り組めば、コミュニケーションの新しい方向性も見えてくるはずです。
まずは、体験することから始めてみてください。
団塊の世代以上の人たちが、PCに慣れるのに、どれだけ苦労をしたことか。
未だやっていない人たちには、その可能性が大いにあることを自覚すべきです。
なお、すでにやっていらっしゃる方は、是非、フォローし合いましょう!
k_mochino です。
よろしくお願い致します。
こんな記事があります。
私は、「以前から個人blogはいずれ衰退する」と訴えてきましたが、ネット関係者からは冷ややかに見られていました。
しかし、blogの本質は、「日記をつけること」です。
インターネットがなかった時代に、継続して日記をつけていた人がどれくらいいたでしょうか?
ほとんどいないのに、ネットになれば続けられるなどということがあるはずがないと思っていたからです。
しかも、日記をつけるという習慣は、若年層に高く、事実、私自身も陸上の練習日記と合わせて、大学時代まではつけていました。
しかし、社会にでて、時間もなく、あわただしい日々を過ごしていくうちに、日記は自然につけなくなりました。
ただ、日記をつけるという心理の裏側には、「いつか、誰かに見てもらいたい。」ということが存在することも事実です。
そこで、若年層を中心にblogが広がったという背景はあるようです。
今後は、ごく一部のアルファブロガーを中心にblogは継続されると思いますが、今までのように、誰しもがblogを書くなどということはなくなるでしょう。
そうなると、読者の付いたblogはメディアとして機能しますが、アクションクリックやA8ネットのような一般blogを多用したアフリエイトは機能しなくなるでしょう。
(私個人は、今でも効果は低いと思っていますが。)
また、今騒がれているTwitterも、「一時の遊び」に過ぎないと思います。
Twitterは、確かに良い情報や有名人と会話が出来たり、いろいろ面白いことが出来ます。
事実、私は「片山右京の富士山遭難事件」の時は、その事件を人がどのように捉えているかを良く理解することができました。
しかし、つぶやいても、人がフォローしてくれない時間があると、だんだん興味が薄れてきます。
また、つぶやきすぎる人がウザくなってきます。
インターネット上で起こることは、すべて人間がやっていることです。
これをリアルの世界に一度置き換えて考えると、とても理解しやすくなります。
人がたくさんいるところで、何かをつぶやいてみます。
同じことを考えている人は、反応してくれることもあるでしょう。
それで、知らないもの同士が意気投合することもあるでしょう。
しかし、その人が、空気を読まずにつぶやき続けたらどうでしょう。
また、つぶやいても、反応してくれなくなったら、どうでしょう。
Twitterも、一部のヘビーユーザーに淘汰されていく運命だと思っています。
企業もマーケティングに利用できると思いながら参加をしていますが、これが増えるとまた視聴者は情報をスルーし始めます。
広告は、同じ場所に増え始めた時から、効果は激減します。
セカンドライフ・ニコニコ動画・・・いろいろありましたが、リアルに一度置き換えて考えた方がわかりやすいと思います。
それを使うのは、やっぱり人間の心なのですから。
今年の箱根駅伝は、昨年に続き、往路5区での東洋大学柏原選手の快走によって、東洋大学が連覇を果たしました。
我が母校青山学院大学は、昨年、私が大学1年生の時に出場して以来、33年ぶりの出場を果たし、今年は、見事8位入賞をし、シード権を獲得しました。
私自身、青学陸上部(110m・400mハードル)出身なので、正月から、この上ない喜びを感じました。
さて皆さん、今、各大学が、どうして箱根駅伝に力を入れるかご存知でしょうか?
15年前くらいから、少子化が叫ばれるようになって、各校も学校経営にかげりが出始めました。
学校経営は、主に寄付金や国からの補助金、そして授業料などで成り立っていますね。しかし、それ以外にも重要な収入源があります。
それは、受験料なんです。
仮に、1学部3万円の受験料だとすると、1万人の受験者があれば、それだけで3億円になります。
そのために、各大学は、受験生を増やさなければならないという命題があるのです。
そういうことから、知名度を上げて、受験生を増やさなければなりません。
山梨学院・城西大学・上武大学などがいい例ですね。
要するに、箱根駅伝は、受験生を増やす広告投下のような役割があるのです。
青学も、当然のように15年位前から対策を練ってきました。
まずは、当時はまだ野球人気がすごかったので、野球を強くして知名度を上げようとしました。
井口選手や小久保選手などは、それによって入学し、期待通り活躍をしてくれました。
その後も、ヤクルトの石川選手をはじめ、たくさんプロ野球選手も輩出し、大学選手権でも優勝をしたりしてきました。
そして、ようやく駅伝強化に入ってきたのが5年ほど前からです。
私が1年生の時は、10年連続で出場していましたが、1年生の時が最後で、しかもアンカーだった選手が、ゴール手前150mで、意識を失って倒れてしまい、ゴールすることができませんでした。
ですから、去年は、それ以来悲願の33年ぶりのゴールに沸きました。
今は、大学のブランディングがとても重要になってきています。
昔のように、いい大学に入って、いい会社に入るという構造は、まったく崩壊をしてしまいました。
同時に、少子化になり、受験生自体が減ってきています。
企業サイドは、昔のように、同じものをたくさん作って売るという企業活動から、個性のあるものを作らなければ売れない時代に入ってきました。
それを作るためには、どこの大学を出たのかではなく、どのような個性を持っているかで学生を判断するようになりました。
従いまして、「この大学は他と違ってこんなところが特徴がある」という、他にない価値をどう伝えるかが課題になってきています。
そのためにも、学校は、広報活動・広告活動も強化し、Webサイトなども充実化させる必要が出てきています。
これは、商品やサービスとまったく同じですね。
先日、日経BPコンサルティングがマーケティング視点で、大学のブランドイメージ調査をやリました。
これからの学校経営は、ここが上がらないと、収益が増えない構造になってくるでしょう。
個性の強い親が、個性溢れる子供を創る。
そんな構造になっていくはずです。
商品やサービスのマーケティングやブランド構築の考え方をいち早く導入した学校が生き残る時代です。
今や、ネットでのeコマースは当たり前ですが、なかなかうまく行かずにお悩みの方々も多いと思います。
サイトの作り方やユーザビリティ・セキュリティ、それに何よりも、サイトに呼び込む広告手法など、難題が山積みされています。
インターネットで物が売れるようになって、販売のチャンスは増えましたが、同時に競合も増えています。
私は、以前から、このblogでお伝えしておりますが、ネットで売れる商品は、しっかり付加価値がわかるものでなければなりません。
その第一条件をクリアしたとしても、上記の問題で、そう簡単にはものは期待通りには売れません。
そこでご質問なのですが、皆さんはショッピングチャンネルをご覧になったことがありますか?
日本最大、24時間365日生放送のショッピング専門チャンネル「ショップチャンネル」(ジュピターショップチャンネル株式会社)によりますと、現在ショップチャンネルの視聴可能世帯数は2400万世帯を超えているそうです。
この数値は、全国のテレビ視聴可能世帯数が約4500万世帯なので、半数以上が見られる計算になります。
しかし、世帯視聴率は推定でしかありませんが、テレビ東京より見られているとは思えません。
深夜の時間帯を例に取ると、東京キー局の視聴率はせいぜい2~3%です。
全国換算をすると100万世帯くらいが視聴している計算になります。
では、ショッピング専門チャンネルは、どれだけの人が見ているのでしょうか?
あくまでも推測にしか過ぎませんが、視聴可能世帯数が半分だということを勘案して、視聴率が1%前後と仮定すると、25万世帯ということになります。
さて、今回、テレビショッピング専門チャンネルの「QVC」に1日4回放送をしていただいた「ナガノトマトさんの『信州生まれのおいしいトマト』ジュース」は、どれくらい売れたと思いますか?
たった1日、視聴率の少ない番組に30分づつ4回紹介をされただけです。
詳しいお話はできないのですが、10万円・100万円・1000万円・1億円のどれに近いか当ててみてほしいと思います。
1本スーパー店頭では98円で売られているものです。
これを1本118円(ネット直販価格¥130円)で60本7080円で販売した結果、
な、な、なんと!!!!!
1億円に近い数字になりました。
1万世帯以上が買ってくれたのです。
これは、ナガノトマトさんの1年間の通販に近い数字であり、1年間のネット販売での5倍にも当たります。
この数字をたった一日にして達成してしまったのです。
テレビ・新聞・雑誌などを使った大量販売する商品は、広告費がとてもかかります。
また、広告をしなければ、流通のバイヤーに棚を空けてもらえません。
(飲料の新商品を3000GRP投下してキャンペーンした場合、CM制作費を入れて10億円程度かかります。)
一方、今の飲料業界は「せんみつ」という言葉があり、1000に3つの新商品が成功すれば良いという考え方が主流です。
何かとても安易な感じがします。
しかし、丁寧にじっくり商品を作り、その商品が他にない付加価値が明快ならば、それをしっかり伝えると、ものは売れるという実証ともいえるでしょう。
また、この時間のサイトのログ分析をすると、放送時間には、しっかりアクセスが伸びています。サイトで商品を再確認し、やがてリピーターにもなってくれます。
すなわち、テレビショッピングチャンネルに出ることだけで、広告効果もあるのです。
今回、QVCに取り上げていただくために、ナガノトマトさんは、大変手間がかかっています。
トマトジュースのためだけに10年以上品種改良をした結果や契約農家からのトマトしか使わないこと、露地栽培で真っ赤に完熟したトマトしか使っていないことなどの証明書を求められています。
しかし、既存ユーザーは、テレビショッピングへの信頼度が高く、これらをしっかり証明し続けることが、安心・安全の後ろ盾になるのですね。
私たちの仕事は、マーケティング=物を売ること です。
商品のチャームポイントを発見し、どのような言葉やビジュアルで、どんなメディアでそれを伝え、ものが売れてこそ初めてクライアントのお役に立てるものと考えます。
今回は、テレビショッピングチャンネルの視聴者の購買意欲の高さに驚きました。
それは、ただ漠然とテレビを見ている視聴者に語りかけるテレビ広告よりも質が高く、必死にいいものを探しているインターネットユーザーよりもリーチが広いショッピングユーザーが存在していることを実感した出来事でした。
インターネット通販が普及して、通販そのものへの安心感が広まった背景もあるでしょう。ネット通販によるあらゆるトラブルから、改良されたフルフィルメントの影響もあるでしょう。
いずれにせよ、ネットの普及で通販全体の信頼性が上がったことで、ユーザーが「より買いやすい場所」を探し当てている状況でしょう。
ますますマーケティングが煩雑になっていく予感にもなりました。
ITmedia Newsによると、
青山学院大で、iPhoneに講義資料を配信する取り組みが始まったそうです。
私も以前、慶応大学などでインターネットに関わる講演をさせていただきましたが、その時に感じたのは、大学教授のインターネットに関する理解や体験が少ないことでした。
ただ、最近は、各大学も積極的に進めているのですね。
今回の話は、青学とソフトバンク+ソフトバンクモバイルが、今後のネット社会を推進する人材を養成するために、事業提携を行なった結果ですね。
最近は、大学のブランド価値が低下し、何が何でもこの大学に入りたいという願望は少なくなってきました。それも、どの大学も昔のように、早稲田の政経とか中央の法科とか、ブランドの特徴を失ったからだと思います。
その意味からしても、青学の社会情報学部は、今後の大学ブランディングに向けて、大きなアドバンテージになったと思います。
ここ数日間で、テレビ・新聞での体験話です。
テレビは、4月の期首編成から1クールが過ぎ、第2クールでの特番や新番組が始まっています。
ここで、象徴的な出来事は、TOYOTAがエコをテーマに、富士通が夢をテーマに、KIRINが食をテーマに冠特番を放送しました。
広告主各社とも、テレビスポットや番組の共同提供による露出ポジションの効率追求から、企業ブランドを支えるための「主張」に主眼を置いたコミュニケーションをし始めるきっかけになるかも知れません。
以前は、「東芝日曜劇場」「旭化成なるほどザワールド」「日立世界不思議発見」など、企業のブランドメッセージにかぶるような番組提供が盛んに行なわれていましたが、メディア自体の高騰や企業の不況などによって、冠提供社が激減していきました。
ここの所、メディア料金も一気に下落し、予算的にレギュラー番組では実現できないけど単発ならと、こういう流れが起こっているのでしょう。
また、商品やサービスなどのプロダクトブランドを強化する前に、コーポレートブランドを強化するという、本来の目的に気がついた企業が始めているのだろうと思います。
この方向は、とても歓迎すべき方向で、コンテンツが重要視されているテレビの中にあって、特に質が高い番組が放送されることになるからです。
ここの所、テレビ番組は、キャスティングの安いガヤ芸人を使った番組がとても多く、ある程度視聴率も取れるので、それに胡坐をかいている傾向があります。
そこで、とても理解できないのが、ドラマもコメディが多いことですね。
人間は、喜怒哀楽のある生き物なので、各局の編成担当はこれを意識しなければなりません。
ガヤ芸人のお笑いばかりを放送し、ドラマもコメディでは笑っているだけで疲れてしまいます。
だからこそ、月9の婚活なども視聴率が取れないのです。
TBSの今後に個人的にはちょっと期待をしています。
昔は、ドラマのTBS、報道のTBSと言われていました。
今回の4月の期首編成では、ゴールデン帯ニュース番組である「総力報道!THE NEWS 」を放送開始しました。本来のTBSの強みである報道に力を入れた結果です。
この力が発揮されたのは、衆議院の解散や西日本の局地的豪雨など、国民の関心事の高い出来事でした。
ゴールデンタイムに報道が進出することによって、夕方のニュースやnews23などに、報道の総力を決した成果が出るので、ニュース内容がとても素晴らしい。良く取材をしています。
先日、東京都議会選がありましたが、開票結果が見え始めた21時頃に開票速報番組をやっていたのは、NHKニュースとCXのサキヨミとMXだけでした。
NHKは、独自の開票分析でどんどん当確を打つのに対し、CXは、サキヨミといっているにもかかわらず?ぜんぜん先読みできずに当確を打つのがとても遅かった。自信のなさの表れですよね?
MXは、地デジの特長を生かして、選挙管理委員会の発表する得票数をリアルタイムで文字放送していました。
月刊ニューメディアの吉井編集長にお聞きしたところ、選挙速報でどのように当確を打つのかは、各局独自の出口調査や分析と選管が発表する数字とを照らし合わせて、独自の判断で決めているそうです。
今回の衆議院選を見ていれば、きっと各社の報道の技量が見えてくると思います。
また、ドラマに関しては、TBSは「水戸黄門」の復活や「渡る世間」などの独自の視聴者を捕まえています。これを見続ける人は、裏番組に何が来ようとチャンネルを合わせるでしょう。
今は、コメディではドラマ部門の視聴率は取れないと思います。
先日は、マスターズ・全米女子ゴルフ・全英オープンゴルフ・エビアンマスターズなど、石川遼くんや宮里藍ちゃんなどの活躍により、木曜から月曜までほとんど寝不足の日が続きました。
昨日も、世界水泳で古賀選手・入江選手の活躍で夜中の2時半まで眠れませんでした。
ニュースやスポーツは、リアルタイムが命です。
リアルタイムで見ている限りは、CMはスキップされません。
だから、アメリカのスーパーボウルはとても高い提供料金が設定されています。
以前は、スポーツもHDDに録画して見ていましたが、毎朝起きるとYahooニュースを見るくせがついていて、結果が表示されていると、録画を見る気も起こらなくなってしまいました。
こういう人、私だけでしょうか?
インターネットができて、インターネットの素晴らしさに触れ、すべてをインターネットに依存してきました。
だからこそ、5年前に新聞を取るのもやめました。
しかし、昨日、久しぶりに駅売りの日経新聞を買いました。
それは、民主党のマニュフェストをしっかり見たかったからです。
内容を確認するだけなら、民主党のサイトを見ればいいと思います。
しかし、新聞やテレビは、もともとは報道機関です。
独自の視点で事実を見て、それを伝えなければなりません。
新聞の社説がいい例ですね。
しかし、インターネットのニュースは、Yahoo独自の観点でその事実を流してはくれません。
これが、報道機関としてのメディアと、ただたくさんの人に伝えられるメディアとの違いです。
久しぶりに新聞をくまなく読んでいると、新鮮な情報が一杯詰まっていました。
インターネットは、私が取りたい情報を取りにいくので、それ以上でもそれ以下でもない、いい意味でも、悪い意味でも、「期待通り」の情報しかくれませんが、新聞はほしい情報以上に知ってよかった情報が飛び込んできます。
これは、テレビでも同じことが言えます。
久しぶりに、新聞の素晴らしさを感じた瞬間でした。
衆議院選ということがなければ気がつかなかったかも知れません。
別の機会に気がついたのかも知れません。
ただ、皆さんにもいつかその機会はやってくるはずだと思います。
なぜなら、メディアの特徴として、テレビの情報伝達の即効性と、新聞の情報の信頼性の高さは、一度経験した人は知っているからです。
ただ、経験のない若年層には通用しないとは思いますが・・・。
そんなことで、テレビや新聞が、私たちのような4マス時代に育った人に、見直される可能性があるなと感じた数日間でした。
まあ、若い方には共感はされないでしょうけどね。
テレビ・新聞・雑誌・ラジオ業界が、かつて経験したことのないほどの事業不況に陥っています。
これに共通しているのは、広告収入を主体とした事業モデルです。
同様に、電通・博報堂・ADKをはじめとした広告代理店も軒並み前年売上を大幅に下回っています。
この状況は、言うまでもなく、この不況によって広告主が自社の商品やサービスを告知する広告投下を減らしているからですね。
また、インターネットの出現によって、広告手法が変わってきていることも一因となっているでしょう。
※そういうインターネットも不況にさらされていることも事実ですが。
では、こういう状況下で、もっとも効率的なコミュニケーション手法はどのようなところに留意すればいいのでしょうか。
景気が回復しても、インターネットの出現によって、今までと同じようにマス4媒体で大量に広告を打つことはなくなることは間違いありません。
私が提唱してきた「AISCEAS」は、機能価値の高い商品やサービスにしか使えませんが、これをベースにものを考えると、知りたい情報を検索し、自社サイトやCGMなどで比較し、実際の店舗に行ったり、セールスマン・友人の話を聞いたりしながら検討するという流れになります。
その前にある「認知」「欲求」段階は、それなりのマスメディアや人の話・CGMなどになるわけですが、この段階でのインターネット広告は非常に弱い立場になると思います。
バナー広告自体がクリックされなくなってきていることや、メール広告なども自社のメール会員を囲い込んだほうが早いですし、行動ターゲティングもそんなに効率がいいとは言い切れません。
リスティング広告は、比較する段階で機能するものですから、「認知」「欲求」には向きません。
そこで私が提案したいのは、2003年から言い続けてきていました、自社サイトの「自社メディア化」です。
これは、2004年11月号の宣伝会議p83~p85で発表をしていますが、業種NO.1のポータルサイトを作ることです。
HONDAさんのサイトには、犬を車に乗せて遊ぶためのサイト「わんこ」があったり、耕運機ユーザーのための「野菜」や「八ヶ岳菜園」があったりします。
できれば、ドライブには天気が欠かせなかったり、ドライブルートを検索する「ナビタイム」のようなものが付いているとさらに便利だと思うのですが・・・。
このように、車に関することなら、HONDAのサイトに行けばいいというようなサイトを設計していれば、お客様はリピーターになってくれます。
リピーターになってくれたら、TOPページに新商品がわかるようにしていれば、メディアとして機能し、また、メルマガ会員になってくれれば、自社からのお知らせができるようになります。
このような流れを作ることが、告知費用のなくなった現在に、もっとも効率的なコミュニケーションができると考えています。
少しくらいのメディア費を削ってでも、周辺コンテンツを充実させ、Yahoo!のように、自社内にいかに長く滞在させるかがカギになってきます。
2004年11月の宣伝会議でも触れていますが、「訪問者×リピーター×滞在時間」の増加が自社メディアを強化していきます。
昨日の草彅剛事件で、マスコミ各社は連日過熱報道を続けています。
この事件は、有名人としては仕方のない取り上げ方だと納得する一方で、やりすぎの感も否めませんね。
泥酔している状態なので、取調べができないという理由から、拘留時間が増えているのはやむ終えませんが、「なぜ裸になったのかを覚えていない。」ということを突き詰めたところで、覚えていないのだから仕方がないことでしょう。
私なんか、年中ですよ。
そういう中で、家宅捜査までするとはいかがなものか。
芸能人を偏見しているとしか思えませんね。
現に、尿検査もやって、薬物反応が出ていなかったわけですから。
また、鳩山総務相の発言にはあきれました。
あんたそんなに偉いの?
今まで、草彅くんに元気づけられたり、癒されたり、助けられた人が、日本だけではなく韓国などにもどれくらいいたか知っていますか?
あれだけの仕事をそつなくしっかりこなしていれば、誰だってストレスは溜まりますよ。
人に注目をされて、頑張れば頑張るほど、私たちには想像がつかないほど心にダメージは蓄積していっているはず。
ある意味、彼も被害者で、それらを未然に防げなかったジャニーズ事務所の責任問題でもあります。
自社の商品をどこまで酷使したらつぶれるかを把握していなかったのですから。
警察の捜査活動や鳩山発言で、マスコミの報道以上に過熱化しているのがネットです。
韓国では、「チョナン・カン」が検索1位になったそうだし、今、ネットを見ると草彅だらけの状態です。
マスコミや警察、政府の発言などより、SNSやblogなどで語られている意見に市民が大きなうねりを起こし、擁護意見や抗議活動が起こっています。
これら、ネットがなかった時代は、報道や各組織からの発表のみで終わっていたことが、今やネットの中で、一般の人々の意見によって、正しい方向(みんながそうあってほしいと願う方向)に向かっていきます。
これが、ソーシャルネットワークによって出来上がった「グランズウェル(大きなうねり)」ということになります。
詳しくは、「グランズウェル」シャーリーン・リー/ジョシュ・バーノフ著、伊東美奈子訳(翔泳社)をお読みください。
しかし、昨日から広告代理店やテレビ局、その他のメディア各社は死ぬ思いですよね。
広告代理店は、CM放送中止を民放各社・その他メディアに連絡をすると同時に、クライアントへの日々の状況報告、次の広告企画に関する打ち合わせ、事務所との補償問題、etc
考えるだけでおぞましい。。。
タレントを使うリスクをもろに受けた結果です。
損害もとても多く発生します。
中止したCM枠分は、代理店は支払わなければなりません。
たぶん、クライアントは払ってくれないでしょう。
そして・・・・・、ACのCMが代わりにたくさん流れることになります。
クライアントによっては、違う商品のキャンペーンに摩り替えて放送する場合もありますが。
でも、各社一斉にタレント契約を打ち切ると発表していますが、本当にそれが正しいのでしょうか?
以前、研なおこが大麻事件で逮捕された時に、1社だけ「彼女が再起をかけるまで見守りたい」と契約を継続した会社があります。(その会社にはご迷惑がかかるので伏せさせていただきます)
その時に、その会社の持つ心の大きさに感動したことがありました。
彼は、今までどれだけ社会に貢献してきたのでしょう。
その辺の国会議員よりははるかに貢献してきているはずです。
それを知っている企業が、彼を応援する姿に共感する消費者も多いはずだと思います。
泥酔して人を殴ったとか、何かを壊しただとか、そういうことをしたわけではありません。
酒が冷めれば、いつもの草彅君に戻るはずです。
そして、反省してお酒はあまり口にしなくなるでしょう。
そして、あのやさしげなおだやかな草彅君が戻ってくるのです。
一回の大きな過ちを大目に見てあげることはできませんかね。
理解してくれるクライアントがいたとしたら素敵だな。
ちょっとしたロマンです。
まずは、こちらの記事をお読みいただけますか?
これを裏づけするような記事がプレジデントにありました。
わが国は、世界でまれに見る長寿国ですね。
65歳以上が人口の4分の一を占めるまで来ています。
しかし、我々マーケティングをやっている人間のものさしは、まだ、M1・M2を使っています。
M3は50歳以上の男性を指しますね。
これから重要な購買者になるこの人たちを、こんなに大雑把に分けていて良いんでしょうか?
昔は、この人達クラスになると、もう、ブランドスイッチはなかなか行なわれないので、その人たちにコミュニケーションをするのは非効率であるということから、50歳も75歳も一緒に考えて、ここには大きな広告予算は投下しませんでした。
しかし、現在は、50歳から65歳頃までは、まだまだ購買意欲はありますよ。
現に私は、物欲に衰えはありません。
18歳以下と50歳以上では、どちらが購買力があるのでしょうか?
答えは明らかですね。
たとえば、2011年7月に迎える地デジ時代に、地デジ対応テレビは普及率が49.1%しかない現状で、今後このマーケットを支えるのは誰なのでしょうか?
間違いなく、テレビ好きなM3・F3層ということになります。
しかし、この人たちは、ネットでものを買うことがあまり得意ではありません。
きっと、エコカーを買うとしても、ネットで比較検討するようなことはあまりなく、親しい人たちや、信頼できるディーラーセールスの人たちの意見を参考にして買うことになるでしょう。
そういう人たちにコミュニケーションをするには、非効率といえども、M3・F3層が大好きな4マス媒体を使ってコミュニケーションする必要性がまだあります。
従って、今後のコミュニケーションは、年齢層や商品群によっても、決め細やかなコミュニケーション戦略が必要になってきます。
一方、「5対25の法則」の通り、新規顧客を獲得する目線を弱め、既存顧客を大切にする方法が大切なのはCRM戦略の基本中の基本です。
私は、クライアントにEコマースサイトを依頼され、その後プロモーション戦略を相談された時には、必ず、既存顧客のメンテナンスから提案します。
ホテルに例えると、楽天やJTBなどを検索して宿泊する方々がいます。
この人たちは、「安ければ良い」という価値なので、次回も同じ方法で安いホテルを探します。
新規顧客は、たくさんの広告費をかけて獲得する割には、すぐに離れていってしまいます。
しかし、一度泊まった人たちに、もう一度泊まっていただく方法には、あまりお金は必要ではありません。
まずは、パーミッションを取って、メルマガを送ります。
また、次回の宿泊の時に使えるクーポン券を渡します。
あるいは、メルマガ会員だけの特典を用意します。
こういうプロモーションは、広告費のような莫大なお金がかからずにリピーターを獲得してくれます。
生活者→見込み顧客→顧客→優良顧客→推薦者
右側の人を増やせば増やすほど、事業収益は拡大し、左に行けば左に行くほど、広告費がたくさん必要になってきます。
とても簡単な公式です。
広告代理店のくせに、何と正直なのでしょう。(笑
本来なら、広告費を使ってもらってこそ、広告代理店の事業収益は向上します。
でも、私は、クライアントが儲かってこそ、広告費と一緒に「信頼」を得られると考えています。
広告費だけを貰うよりは、こっちのほうが結果的には得ですよね。
ネットを使いこなす世代とそれが苦手な世代。
ネットで集客から購買まで完結する商品やサービスとそうではない商品やサービス。
これからは、いろんな視点でマーケティングを捉えていく必要があります。
マスメディアや周りの声に惑わされずに、クライアントの環境や商品・サービスをしっかり分析して、それぞれのクライアントに、それぞれの戦略を提案しなければなりません。
そして、忘れてはいけないことは、ブランドを支えている大きな要素として、「人」が入っていることです。
ホテルにもう一度泊まっていただくためには、「満足できるおもてなし」が必要です。
地デジ対応テレビを地元の電気屋さんが買ってもらうのにも、「普段からのお付き合い」が重要です。
ネットの時代だからといっても、ネットで買った後のお店からのフォローは、ますます重要になってきます。
これらもすべて「人」の力です。
原点は、「人」が「人」にものを買っていただくこと。
そのために、私たちは、クライアントの商品やサービスの情報を正確に消費者に伝えること。
これは、永遠に不変だと思います。
気持ちが伝われば、女の子の心も動きます。
(それはどうかなあ。。。)※個人的感想です。
弊社は、2009年2月、Webサイトをリニューアルしました。
今回は弊社の得意分野がどこにあるのかをわかりやすく改善いたしました。
「ブティック・コミュニケーター」という言葉を日本では最初に使わせていただきます。
「ブティック・コピーライター」はYahoo!辞書に出ています。「ブティック・クリエイター」も使っている人たちはいます。
しかし、「ブティック・コミュニケーター」はYahoo!でもGoogleでも検索されません。
私は、弊社の特徴である小規模広告代理店でありながら、すべてのコミュニケーションに精通していることをお伝えするために、この言葉を選びました。
コミュニケーションに精通しているという例をWebサイト構築の作業に例えてご説明いたします。
優れた機能を持つWebサイトは、キレイにできていたり、使いやすかったり、という見た目の仕上がりに満足するのではなく、「ものが売れるか」どうかにあります。
機能価値の高い商品群と情緒価値の高い商品群ではサイトの役割は大きく違いますし、B2BかB2Cでも違います。
でも、仮にそれが採用を目的としたサイトだとしたら、「売れる=いい人を採用できる」というように目的が達成できたかどうかにクライアントの満足感があります。
目的を達成するためには、何が必要なのでしょう。
それは、「何のために」「誰に向けて」コミュニケーションをすべきかを良く考え、「どのような方法で」伝えていくかの設計をじっくりしなければなりません。
そういうコミュニケーションの戦略企画がしっかりできて、その上でそれを伝えるコンテンツの検討、すなわち戦術が生まれ、それをFlashで見せるのかテキスト文字で読ませるのかなどの方法論に入っていくのです。
この手法は、大手企業でも小規模の企業でも、まったく変わりません。
まずは、社会環境や市場環境、競合分析などを行い、他社の脅威を認識し、自社の優位性を見出して、それをコミュニケーションしてゆきます。
よく、同業他社の方々から、最近はWebサイトの制作費を抑えられえ困っているという話をお聞きします。
しかし、弊社は、あまりそういう経験はありません。
弊社のポジションは、同業他社とは違うポジションにあるからです。
先ほどからご説明をしている「売れるサイト作り」に徹底しているので、売れなければ売れるまで分析をします。
「売れない」のには、必ず理由があります。
「商品戦略」「プロモーション戦略」「フルフィルメント」「CRM・DBM」などがしっかり機能をしているかをチェックすればいいことです。
そういう機能は、本来、大手広告代理店にしかありません。
大手広告代理店でも、AE制をとっている外資系クライアントか国内の数少ないクライアントを担当した経験のあるAEとマーケッターしか理解できないことでしょう。
弊社は、私とマーケティングディレクターの小関がADKの数少ないAEでありマーケッターでした。
従いまして、小さな規模でも、大手広告代理店と同じ考え方で仕事を進めています。
私たちは、必要以上の人数を掛けたり、クライアントにタクシーで乗り付けることもなく、銀座でのクラブ活動にお誘いするわけでもないので、その分料金がとても安く済むメリットもあります。(笑
小規模サイトのご相談も、ご遠慮なくお申し付けください。
代理店の方々が競合コンペに参加する際のお手伝いも歓迎です。
よろしくお願い致します。
インターネット広告は、ターゲットに対して確実にヒットし、費用対効果(ROI)の計測が可能であるというメリットがあります。
現在、大不況に悩むテレビ局や新聞社は、確かにリーチは稼げますが、費用対効果は曖昧です。
テレビは、視聴率で到達世帯数や何回広告に接触したか(フリークエンシー)などを推測することは可能ですが、それによってどれだけ物が売れたかどうかまでは測定できません。
また、メディアミックスによる投下の場合、認知経路を調査すると、出稿していないテレビで見たなどという「誤認」もたくさん発生します。
しかし、インターネット、特に行動ターゲティング広告は、ターゲット本人に直接コミュニケーションができ、効率が良いコミュニケーション手法といわれています。
確かに、ホテルを探したり、本を買ったり、旅行先を決めたりするのには、とても有効だと思います。
ただ、そうではない商品群があるのもご理解をいただきたいと思います。
過去の私のblogにも書いてあるように、個人にコミュニケーションすれば売れる商品ばかりではありません。
Hondaのオデッセイという車があります。
家族全員以上の人たちを乗せることができます。
この車を買う人たちは、アウトドアが好きだったり、多人数で遊ぶことが好きだったり、大家族だったりという人たちが推測できます。
その時に、旦那さんひとりでこの車を購入するという決定がなされるのでしょうか?
普通に考えると、奥さんにも何らかの相談をすると思います。
そんな場合には、どのような車であるか、奥さんも理解していなければなりません。
これをインターネット広告で達成するためには、どのような手法をとるのでしょうか?
奥さんと想定される人の行動を把握し、それをターゲットとして広告投下をするのでしょうか?
マスコミュニケーションは、無駄だと思われている回りの関係ない人にまで到達するから意味があるのです。
ブランドは、ターゲット本人だけが認識していても強くはなりません。
事実、ベンツ・ロレックス・ヴィトン・シャネルなどは、皆さん子供の頃から知っていたのではありませんか?ネット広告だけに集中すると、これらを知ることができるのでしょうか?
特に、「行動ターゲティング広告が今の主流です。」などと売り込んでいる広告代理店の営業マンがいたら、これは無知もいいところです。
行動ターゲティング広告は、このようにして、使い方を誤ると、とんでもないことが起こります。
各企業のブランドマネージャーが、自分の商品・サービスに関して、すぐに結果を求めるのは、無理もないことだと思います。
しかし、そうであれば、トータルの企業ブランドを考える担当も同時に配備すべきです。
これを達成するのが、企業サイトということにもなるのですが。
また、一方で、こうした個人に対してコミュニケーションをする方法は、もともとアメリカから流れてきた考え方で、日本人には向かないのではないかという考え方もあります。
日本人は、自分個人だけの判断でものを買うという行動に出にくい民族だと思います。
田舎の電気屋さんは、あまり電化製品をまけてくれません。
商品のラインナップさえ満足ではありません・・・。
でも、お店がつぶれないのはなぜでしょう。
そこには、「人がいるから」です。
その電気屋さんは、朝会えば「おはよう!」と声を掛けてくれます。
電気が切れても直しに来てくれます。
こういう人間のしがらみによって、成り立っている関係もあるのです。
価格コムで最安値の家電を買えば安いのですが、壊れたら買い換えるだけです。
これからの時代、この不況や地球に優しく生きるためには、修理をするということも視野に入ってくるでしょう。
ネットで買った人たちは、そうなった時に、はじめて高い買い物をしたことに気づくのかもしれません。
(そういう私もネット派ではありますが・・・。)
日本人は、義理人情に厚い民族です。
外資系の企業のように、ドラスティックにものは考えないと思います。
そんな日本独自のマーケティング事情も頭に入れておく必要はありますね。
ということから、さらにコミュニケーションは複雑化しているのです。
先日、私の後輩が弊社を訪ねて来ました。
この後輩は、父親の代から新宿・渋谷・銀座などに20店舗の飲食店・居酒屋を経営しています。
昨今の不況によって、経営はとても厳しいらしく、特に銀座の落ち込みはひどく、新宿・渋谷のように、自分のお金で飲むのと違い社用族の厳しさでもろに影響を受けているようです。
そんな環境から、今回の訪問は、サイト運営とCRMに関する相談でした。
そんな中、とても驚く話を聞きました。
彼の会社は、古くから「ぐるなび」を活用しており、ベスト3の店舗にも選ばれた実績があるそうです。
そんなことから、現在は、お客様の約6割は「ぐるなび」から来るそうです。
ただ、「最近、店長が、不要な仕事に追われて困っています。」という話を聞きました。
その原因は、「ぐるなび」の課金システムにありました。
「ぐるなび」は、現在、1店舗の出店に月額10万円を課金しています。
また、エリアや料理を選んだあとに上位に掲出される「今月のお店」に掲載するのには7万円掛かるそうです。
問題は、そのあとの、お店の一覧が掲出される仕組みにあります。
この一覧は、当然のことながら、上位に掲出されるほうがいいですよね?
私みたいな「ものぐさ」な人間は、上のほうから検討をしていって、ほぼ満足できる店が出たら、それに決めてしまったりします。
また、今までの楽天や価格コムの経験値で、上位に来るものの信頼性が高いと判断をしていました。
ところが、この一覧は、更新されると上位に来るという単純な仕組みになっているそうです。
確かに、参加店が少ない時期はそれでもよかったんでしょうね。
しかし、最近は競合も多く、2ページ目・3ページ目などでは効果が出にくくなっているようです。
その反面、更新をするといっても、メニューは早くても1週間程度は変わりませんし、更新する内容がないことも事実です。
そこで、この仕組みの盲点をついたアイデアが出てきたようです。
店長が、毎日、文章の最後の「。」を付けたり取ったりして更新をしているのだそうです。
また、それを代理で行なう会社さえ売り込みに来たりするそうです。
その結果、各店長たちは、毎日PCに向かうことを余儀なくされ、本来の仕事に集中できなくなったというわけです。
驚きましたね!
店長は、「ぐるなび」に載せることによってお客様を呼び込む心配をすることなく、安心して店内の接客やメニュー開発などに集中できるはずなのに、まさに、本末転倒です。
「ぐるなび」さんは、世の中にとても価値あるツールを提供してくれました。
私も、いつも活用をさせていただいております。
だからこそ、広告主にはいらぬ手間をかけさせない工夫をお願いしたいと思います。
広告は、原則として、到達する人数(リーチ)によって、また繰り返し見る人の数(フリークエンシー)によって料金が決まっています。
そのような仕組みになっていれば、誰も恨みっこなしになりますし、安心して本業に集中できます。
是非、このあたりの改善をお願いしたいものです。
R25の記事によると、東京キー局の2008年4~6月の営業利益は、各局とも軒並み大幅減益で、日テレ60%減益、TBS約50%、テレビ東京に至っては、約70%もの減益となっています。
各局とも、役員賞与のカットや局社内の照明が暗くなり、不要の電気は使わないだとか、コピーを裏表印刷するように指示されたなどという話があちこちから聞こえてきます。笑えない話が、TBSのエレベーターは薄暗くて怖いなどという末期的な話しもあります。
どうしてこのような結果になってしまったのでしょうか?
テレビ局の主な収入源は、番組提供広告費とスポット広告費で構成されています。
しかし、このCM枠を売る「枠」自体は一定の量しかありません。
CM枠は、放送法で、放送分数の1割と決められているからです。
ゴールデンタイムの人気枠でご説明をするとわかりやすいのですが、CX(フジテレビ)の月曜9時ドラマは、皆さんご存知の「月9」と言われていますね。
これが54分番組なので、この中に1割の6分の番組提供枠を作ることが出来ます。そして、60分の残った6分に5分枠を作って、5分枠は1分のCMを入れられるという放送法の裏をかいたミニ番組が出来ています。
昔は、すべて60分番組だったのですが、バブル期の80年代に、どこの会社もCMを買いたくても、空き枠がなかったため、苦肉の策として本編を6分カットし、5分番組を作ることによって、本来6分のCM枠を7分にすることに成功したのです。
この月9のスポンサーは、サントリーや資生堂などの有名な会社が提供テロップと同時に6社読み上げられます。この6社がしっかりと提供ブランドの名前を読み上げられた場合、60秒提供社ということになり、6分がしっかり売れているかを確認することが出来ます。
時々、「水と共に生きる サントリー」の提供でお送りしました。とキャッチフレーズまで読まれる番組を目にしたことがありますよね?その場合は、そのスポンサーが、その番組に90秒以上の枠を買っていることになります。
逆に、「ご覧のスポンサーの・・・」とまとめて読まれる場合がありますが、それは30秒提供社ということになります。
これで、今日から皆さんは、テレビ番組を見ていて、その番組が全部枠が売れているかどうかを確認することが出来ますね。
数社しかついていなくて、どう数えても6分に至らない時は、2つの可能性があります。
1.売れていないので、売れた枠だけ提供テロップを出して、残りはスポットとして売るようにバラしている。
2.提供スポンサーが、提供クレジットを出すのを嫌って、あえて出していない。
2の場合は、その番組の視聴者にはCMを見てもらいたいのだけれど、提供をしていると思われると不都合が出てくる場合に考えられます。
以前、ビートたけしが講談社を襲撃した時、右翼はたけしの出ている番組に提供しているスポンサーの社長宅に街宣車を出動させて大騒ぎになったことがあります。
逮捕者を出すような番組に提供するのは何事だ!という理屈でした。
こんな時は、スポンサーは、提供クレジットをはずすように代理店に依頼してきます。
番組提供は、どんな人が見ているか、どれくらいの人が見ているかによって、スポンサーがその人たちにあった商品のCMを流します。
しかし、視聴率が下がってくると、一定の提供料金のため、おりてしまいます。
ですから、視聴率を上げなければなりません。
では、その料金は、どのように構成されているかといいますと、3つの項目に分けられます。
1.電波料(いわゆる局員の給料から、局舎の家賃などを払うための営業利益にあたるもの)
2.制作費(スタジオ代・タレント費・カメラの減価償却費など、制作にかかるお金)
3.ネット費(全国のテレビ局に回線を通じて番組を送り出すお金)【これはNTTにそのまま払います】
以上3つの料金を番組提供費として払います。
ちなみに通常のゴールデン番組の60秒提供は、月額(4.3回放送)で2000万円から4000万円くらいになります。
これは、番組の視聴率によっても大きく変化し、買いたい人がいなければどんどん安くなるので、300万円でも提供できることもあります。(テレビ東京ぐらいですけどね。)
また、番組提供ともうひとつの収入源であるテレビスポットは、番組と番組の間に流れる15秒のCMのことを指します。
番組提供は、あくまでもCM放送枠は30秒です。
従いまして、ソフトバンクなどのドラマ仕立てのCMは、番組で30秒を流し、スポットで15秒を流すようなことをします。
そうすることによって、15秒でも30秒の残像があり、効果は倍増します。
また、ビール会社のように、一番搾りとのどごしを15秒づつ重ねて放送する会社もあります。
業界のルールで、同業者のCMは直後に放送をしないという規定があるので、ビールが2本続く時は、同じ会社が番組の中で放送しているものです。
スポットも同様に、視聴率が重要になってきます。
通常は、番組終了時に流れるものとして、その番組の終了時点の視聴率の前4週間平均をとって目安にします。
わかりやすく言うと、月9が終了して、スマスマが始まる前に流れるスポットは、月9の終了時の視聴率の前4週平均で15%だとすると、そのスポットは15%のところに流したということになるのです。
そして、スポットの料金は、一般的には1%の視聴率をいくらで買うかという交渉になります。
これは、テレビ局によってもスポンサーによってもまったく値段は違います。
そもそも、ゴールデンタイムをいらないというお客さんはとても安く替えます。
ハウスさんなどが良く使っている方法で、昼間に主婦に見せればいいような商品はそういう買い方になります。
また、新規のスポンサーは、入る時期によって大体値段が決まっています。
レギュラーのスポンサーは、毎年3月末までに4月以降の料金交渉を行ないます。
バブルの頃は、買いたいスポンサーが多くなって、毎年料金が上がっていました。
その頃のテレビ局の言い分は、「取れる作物が一緒の量なら、買いたい人がたくさんいる場合、値段は上がるものでしょう。」というものでした。
ということは、今はとても安くなっているのでしょうね。
そんな仕組みで成り立っているので、そもそも提供スポンサーが減ってくれば収益が減ってしまい、その結果、制作費にはお金をかけられなくなり、タレントも2流やガヤの芸人でしのぐような番組が多くなっていきます。
すると、当然ながら、面白くないので見なくなり、視聴率は落ちてしまって、みんなはネットでゲームをやったりするようになります。
また、視聴率が下がっているわけですから、月9の終了時に15%だった視聴率のスポットは、仮に1%を10万円だとすると、150万円テレビ局に入っていたものが、10%になると100万円しか入ってこなくなります。
これは、悪循環ですね。
テレビ局は、早く手を打たないと、とんでもないことになります。
若者のテレビ離れはとても顕著なので、若者にコミュニケーションをする方法は、とても難しくなってきました。
通常のネット広告もうまく行かない中、今後はどのような方向に進めばいいのでしょうか?
しかし、私は信じていることがあります。
Yahoo!以外のネットメディアがいくら頑張っても、サイトへの誘致は4メディアにはかないません。
ただ、その4メディアのクリエイターが、クリエイティブを勉強していないのです。
今までのように、商品の特徴を伝えるだけのCMでは、人をネットに連れてくることは出来ません。
これからのCMは、いかに15秒で興味を抱かせ、「ネットで検索しなきゃ!!」と思わせる、ティザー広告の手法が必要です。
今年のカンヌの広告祭も、結果的にはテレビや他媒体とネットがシンクロした作品が高評価を得ています。
この業界には、私が経験したような、新商品開発からマーケティングプラン、クリエイティブプラン、メディアプラン、プロモーションプランなどを一貫してプレゼンする能力のあるAE(アカウントエグゼクティブ)が育たない環境があります。
それは、ひとつのクライアントが、テレビはこの代理店、雑誌はここ、クリエイティブはここなどと、1業種1社制を引いてこなかった歴史がそうさせています。
私は、ここ数年ずっと言い続けてきていますが、ネットだけで解決できるコミュニケーションは、ナショナルクライアントにはありえないと思っています。
これからは、すべてのメディアとネットとプロモーションが、きれいに融合した「シンクロ・コミュニケーション」の時代だと思います。
米Yahoo!が、今年第3四半期の決算で広告収入の不振により6割以上の減収になったそうです。
それにより、従業員の約1割に当たる1500人を解雇すると発表しました。
先日は、NETmarketingのメルマガを引用すると
「ネットレイティングスがサイバー・コミュニケーションズと共同で提供するオンライン広告レポートの「AdRelevance EXpenditure」によると、2008年8月の広告主数は前月と比べて5.9%減少した。インプレッション数は6.2%減、推定広告費は11.1%減少し、いずれも7月の値を下回った。」
とのことでした。
広告代理店も、今年は電通・博報堂・ADKを始めとし、軒並み前年を大幅に下回る事業収益結果になっています。
そもそも、「3K」といわれる「広告費」「交際費」「交通費」は、不況になると各企業が真っ先に『見直す』経費です。
今年は、春先に1ドル100円を切ってしまうような円高になり、輸出中心の企業体はほとんどが減収になると予測されました。先日、本田技研の福井威夫社長は、「100円までの円高は想定内」という談話を発表していましたが、普通の企業は、104円程度に想定し、減収になると戦略の見直しが行なわれ、真っ先に広告費をカットする作業に入ります。
私は、広告代理店生活30年の中で、何回か、円高によってテレビスポットやキャンペーンそのものをキャンセルされたことがあります。
また、春から夏にかけては「原油高」になりました。
こちらは、原油に関係する企業体は、仕入れ価格の高騰を予測して、一気に防御に入ります。
またも、広告費のカットが行なわれます。
こんな背景から、不況になっていくのは当然で、その煽りを真っ先に受けるのが、我が広告業界なのです。
しかし、重要なのは、体力のない「ネット広告業界」の今後です。
ここ数年は、ネットバブルでネット業界は大いに活性化しました。
Webサイトの受注はするものの、サイトを作るWebプロデューサーやディレクターが足らず、「手」はあるものの「頭」がない状態にもなりました。
しかし、数年前から言われていたことですが、リスティング広告を除く、バナー・テキスト・メール広告などは、Yahoo!Japanと上位数社以外は、前年を下回る実績の企業ばかりでした。
私は、以前このblogにも書いておりますが、ネット広告の淘汰と限界が始まっていると認識しています。
また、ネット広告専業の代理店の企業構造にも問題があります。
ネット広告専業代理店の経営者及び経営陣は、とても若い方が多いですよね?
そして、若い体力のある人たちが、夜中まで安い賃金でせっせと働いて、会社を動かしてきました。
この人たちも、経営者の若さに勇気をもらい、いつか自分もと夢に描きながら、深夜作業を頑張っているのでしょう。
私の知人のお子様が、某ネット代理店で働いています。
入社1年目から、朝3~4時に帰宅し7時に出かけ、タクシー代はすべて自分持ちで、給料はほとんどタクシー代に消えてしまっているという話を聞きました。
皆さんが良くご存知の会社です。
しかし、総合広告代理店はどんなに景気が悪くなっても、深夜作業のタクシー代は払ってくれますし、夕食代も見てくれる場合もあります。クライアントやテレビ局、新聞社などに行くのにもタクシーは良く使います。これが、見えないところの待遇の差なんですね。
今後、ネット代理店の若い人たちは、どんどん歳を重ねて行きます。
結婚もするでしょう。
結果、給料をはじめとする販管費はどんどん増えていきます。
しかし、広告代理店が増えれば増えるほど、広告料金はダンピングされ、利益は減っていきます。
事実、大手総合広告代理店は、お互いにTV・新聞・雑誌・ラジオなどの媒体費をダンピングし合って競争をしているため、広告代理店の利益元であるメディア利益率を一気に引き下げ、ボーナスカットを招いています。
これは、ネット代理店も同様の環境にあるでしょう。
また、別の角度から見ると、Web制作の1ページは、制作者が高給取りになっても、単価は変わりません。
ですから、今後のネット専業代理店は、とても大変な時代を迎えると思います。
これからの時代をどう生き抜くかは、私達はマーケティングをやっているのですから、「ブランド論」を理解すれば答えは出てきます。
低価格競争に参画すれば、体力のあるものがひとり勝ちするのは当たり前です。
そうではなくて、「知恵」を売る意識を持たなければなりません。
ものは定価でしか売りませんが、情報や分析レポート、あらゆる提案などの付加価値をどうつけるかになります。
ルイヴィトンのお店に入って、値切る人がいますか?
彼らは、VIPを迎えるようなおもてなしで、私たちに対応してくれます。
その顧客対応力が、プライスバリューを生んでいるのです。
こんな不況下だからこそ、「他社と違う価値」を売りにしなければ、生き残ってはいけない時代に入っています。
企業のサイトを運営しているセクションは、普通どこなのでしょうか?
この「普通」は、この世界では通用しません。
「普通」がないのです。
各企業のサイト運営の歴史や、その位置づけによって変化を遂げています。
そして、現在では、ほぼその企業がサイトをどう位置づけているかが推測できるセクションに収まっていると思います。
私は、2006年に、各企業のWebマスターの方々にお時間を頂き、運営組織・予算・代理店の位置づけ・コンテンツ制作・集客・成果分析・お客様対応・流通/販売店対策・技術運用などがどのように考えられ、進められているのかをヒアリングし、纏め上げました。
この対象は、月間UUが100万人規模のサイトであり、Web研の役員の方々に対して行ないました。
これは、私がWeb研の事務局長だったからこそ出来たヒアリングだと感謝しております。
まず、大きく分けるとWebサイトの運営主幹部署は5つに大別されます。
宣伝部・Web専門部署・広報部・営業部・お客様センターです。
それぞれの部署にあることによって、一長一短があります。
ただ、長年運営してきて、収まりのいいところを選んでいるという印象を受けました。
では、それぞれどのような目的でこのようになっているのでしょうか?
私の分析結果をお教えします。
宣伝部にある会社は、HONDA・アサヒビールさんをヒアリングしました。
こちらの考え方は、とても明快です。
Webサイトを「自社メディア」と位置づけ、UUをどんどん増やし、新商品などを積極的に告知していくことを目指しています。
予算も、宣伝部だけに各ブランドごとに取り易く、「伝える!」という目的と機能がしっかりしています。
Web専門部署は、TOYOTAさんです。
eTOYOTA部というセクションで、包括して対応をしています。
TOYOTAさんの場合、企業サイトである「co.jp」と各ブランドをまとめた「.jp」、さらに車の楽しさを始め、あらゆる車に関することをまとめた「GAZOO」の3つのサイトがあり、それぞれの役割を担っています。
企業戦略的にサイトをどのように使うかを決めるのにはいいのでしょうが、宣伝のプロがどれだけ関与できるかがカギでしょう。
広報部は、KOKUYO・キリンビバレッジさんです。
各部署でそれぞれブランドや事業サイトを立ち上げてしまっていて、それを纏め上げるだけであったり、CSRが盛んな企業で、広報活動に積極的に取り組んでいる企業がその内容を伝えるという目的で運用しているケースが多いと思います。
また、キリンビバレッジさんのように、AIDMAの法則によって物が売れる企業は、サイトの役割は意外と少ないので、仕方がないのかもしれません。
営業部にあるのはキリンビールさんです。
キリンさんのサイトの立ち上げは、私がADK時代に担当をしたのですが、いろいろ部署は動きました。
最初は、マーケティング部→広報部→eビジネス推進室→営業部となりました。
今、キリンビールさんのサイトの中にある飲食店のデータベースは「ぐるナビ」レベルのものが入っています。また、いろいろなキャンペーンでかき集めたメルアドの数も半端ではありません。
このメールマガジンがエリアごとに別れていて、自分の住んでいる場所が千葉だとすると、「今月の千葉のおすすめのお店」というようなメールが配信されます。
これを営業活動で有効に使うのです。
お店が一番喜ぶこと=お客を連れてきてくれること
だから、営業部にあるのです。
お客様センターにあるのは、資生堂さんです。
コールセンターと一緒で100名以上の組織になっています。
ここで、私は、さすが資生堂さんだと思いました。
化粧品は、肌に直接影響をもたらしたりするので、とてもクレームが多いと思います。それが、サイトでも同じように来るのでしょう。
車や住宅、PCなどと違って、資生堂さんの顧客の数は莫大です。この人たちに対応しようとすると、こういう組織になるのですね。
これらの企業さんのヒアリングをさせていただいて、私なりにはっきりしたことがあります。
企業のWebサイトを活用するには2つの方法が理想的だと感じました。
1つは、「伝える!」という自社メディア機能をとことん追及する「宣伝部形組織」。
もうひとつの方向性は、「応える!」というお客様本位の「お客様相談室形組織」です。
いづれにせよ、どのような組織にしても、共通にいえることは、Webマスターには企業サイトのすべてをコントロールする「権限」と「お金」を与えるべきだと思います。
キリンさんなどの話をお聞きすると、トップページのFlashに何を持ってくるのかの調整が一番大変だと仰っています。
サッカーの時期は日本代表を応援したくとも、新商品が出てくれば、どちらを出すのか・・・。
企業のサイトは、たった10年強で、とてつもなく重要になりましたね。
これからも、その有効性は研究されていくのだと思いますが、目的にあった効果が出れば充実し、効果がなければ、とりあえずあれば良いの状態になってしまいます。
有効に機能しているサイトは、Webマスターが熱心であるという共通項があります。
このヒアリングを通じて、それがとても印象的でした。
弊社のマーケティングディレクターである小関雅巳は、私と同じ時代にアサツーディ・ケイ(ADK)で、マーケティング部の部長を務めていました。また、ADKでは、初代海外マーケティング室の室長でもありました。
私も、彼も、リアルマーケティングの世界で生きてきて、その後ネットの世界に足を踏み入れた歴史があります。
そんな我々の目線は、いつも「マーケティング=物を売ること」であり、コミュニケーションは、それを伝える方法であり、テレビ・新聞・雑誌からOOH・Webサイトなどの媒体は、それを伝える手段(媒体)という考え方がしっかり整理できていると自負しています。
そのような背景から、弊社が運営させていただいているWebサイトはひとつのデパート(店舗)のように位置づけて、「独自のログ分析」を行なっています。
ひとつのクライアントのログ分析をあらゆる角度で小関が1~2ヶ月PCに張り付いて行ないます。
Webサイトが店舗だとしたら、どのような性別・年代・ニーズを持つお客様が、どの入り口からどのように経路をたどって売り場に行き、どのような情報に接触してきた人が確実に買って帰るのか、売り場ごとに分析をしていきます。
おそらく、デパートでも、そこまでしっかり分析できているところは、かなり少ないと思います。
そんな中、あるクライアントのログ分析をしていた時、お客様が自然検索で入ってくる人とリスティング広告で入ってくる人の違いを分析しているおりに、小関が面白い着眼点で分析を始めたので、私も思わずうなってしまいました。
日本のリスティング広告を売っている代理店の方々にお聞きしても、広告主の方にお聞きしても、この着眼点の分析はおそらくしたことがないでしょう。
今皆さんは、リスティング広告の効果分析で、ランディングページへの誘導とそのコンバージョンによって、広告効果を計っていると思います。
その中にあっても、ワードによって、コンバージョンに結びつきやすいものを選び出しているくらいはやっていますよね?
たとえば、ホテル業界であれば、コンバージョンは宿泊者ということになります。
予約者ではありませんよ。
確実に泊まったかどうかまで調べなければなりません。
宿泊は、仮の予約が多々あるからです。
その場合、日本橋にあるホテルが買ったワードで「東京 ホテル」と「日本橋 ホテル」では、どちらが誘導が多く、どちらが実際に泊まる確立が高いでしょうか?
そして、どちらが有効なワードになるのでしょうか?
この答えは、弊社のクライアントであるパールホテル様のログ分析で明快になっています。
このあたりの分析は、ちょっと優秀な方がいれば気がつくでしょうね。
さて、では、本題です。
一般のランディングページを想定してみてください。
あるキャンペーンで、ブランドサイトに誘導するという想定でも結構です。
新しい商品を紹介するために、新規ページを作成し、そこに誘導するという想定でもいいでしょう。
そこに誘導するために、リスティング広告を一ヶ月実施したとしましょう。
その効果分析は、何人の人たちを誘導したかということになりますね。
懸賞に応募やお問い合わせなど、何らかのアクションに繋げることがコンバージョンになっているかも知れません。
ただ、この分析に今回小関が加えたのは、「滞在時間と直帰率」です。
ワードごとに、一つ一つ丁寧にこの二つを分析したのです。
皆さんが重視しているワードを10個くらいイメージしてください。
そのワードの滞在時間と直帰率をそれぞれ調べると、とても面白いデータが得られます。
たくさんの人を誘導してきているワードでも、「これは違うな」と瞬時に離脱してしまうワードがあります。
また、逆に、必ずゆっくり見て、次に回遊していくワードが発見できます。
あるワードは、たった5行くらいの商品説明しかないのに、1分近くも滞在しています。
なぜでしょう。
ある商品の、希望通りのページにたどり着き、それを是非購入するために次の情報(販売店の情報など)をゆっくり見たりしているケースに多く見られます。
この人たちは、自分たちの目的をしっかり達成できたので、本来我々の「売る」という目的も達せられることになります。
このワードは、似たり寄ったりの数あるワードの中に埋もれているケースもあります。
ですから、ここまでの分析をしないと、本当に効くワードを発見出来ないのです。
ここまでの話がご理解いただけましたでしょうか?
ちなみに、この話は弊社とリスティング広告でお取引を頂いていますとてもメジャーな会社の営業マンの方も驚いて聞き入っていました。
ご興味のある方は、是非、一度ご連絡をください。
infoにメールをいただければ幸甚です。
よろしくお願い致します。
インターネット広告は、ターゲットをセグメントできます。だから、効率良くターゲットに向かってコミュニケーションが出来て、ROI(投資効果)もしっかり図ることが出来ます。
これはこれで、今までの広告投下の概念を変えてしまうほど、素晴らしいポテンシャルだといえると思います。
ただ、最近とても気になっていることがあります。
ターゲットに向かって、コミュニケーションするだけで、人は物を買うのでしょうか?
私のつたないアドマン人生の中でも、これはとても心に引っかかっています。
商品は、情緒価値と機能価値が認識されて、ブランド認識を形成しています。
たとえば、シャネルの香水をつける女性は、男性から「いい香りがするね!」と言われて、「シャネルの5番よ。」と応えたとすると、男性がシャネルを知らないと、何も意味のないことです。
知っているからこそ、女性は高くても買うのです。
これが情緒価値です。
ベンツを買った時、「私もいよいよベンツに乗れる身分になれたんだ。」という情緒価値を満たしたとしても、「ベンツってどんな車??」と愛している女性に言われてしまったら・・・。
また、ドモホルンリンクルは30代から化粧品」ということは、男性も良く知っています。
「初めての方にはお売りいたしません。まずはサンプルを・・」とか、とても自信溢れるコピーが頭の中をめぐります。
その結果、ドモホルンリンクルという化粧品は、しっかりしたコンセプトの化粧品であり、それを作っている再春館製薬の企業イメージはとても高くなります。
周りを取り巻くステークホルダーにとっても、とても良いブランドの状態と言えるでしょう。
強いブランド=継続して買い続けたいと思う商品やサービス
には、情緒価値を補強するためにも、ターゲット本人だけではなく周りの人達にもブランド認識を形成させる必要があります。
ターゲットだけをセグメントして投下するインターネット広告にこの役割を担うことは出来るのでしょうか?
答えは「NO」です。
80年代後半から90年代前半にかけて、「商品を売るなら28歳女性にコミュニケーションをしろ」と言われた時代があります。
当時の28歳くらいの女性は、バブル時代でもあり、可処分所得が多く、また、「男女雇用機会均等法」が施行された当時なので、会社内でも期待が大きく、社会の中でその言動がとても注目されていた時代でした。
車でいえば、彼女たちが「かっこいい」という車にオトコは群がり、彼女たちを意識しながらファッションなどにも気を使っていた時代です。
余談ですが、そんな彼女たちは今は45歳前後でしょうか。独身がとても多い世代です。(笑
テレビCMは、1%の視聴率をいくらで買うかという契約になります。
朝の時間や夕方、23時以降などの1%の視聴率と、ゴールデンタイムの視聴率も同じ1%とみなされます。しかし、効果は明らかに違います。
ゴールデンタイム(Aタイム)の1%の世帯視聴率は、約2名の人が見てます。
その他はおおむね1.2人程度です。
だから、クライアントは広告投下をする時に、ゴールデンタイムがたくさん入っているようにと要望をします。
そこで、Aタイム含有率という指標があり、ゴールデンタイムの割合が絡んできます。もちろん、高いほうがいいのです。
こういうコミュニケーションは、リアルターゲットだけが見ているわけではありません。
車でも化粧品でも、男性も女性も、お年寄りも若者も、一緒に見ているのです。
だから、「あの車良いと思わない?」と奥さんに聞いた時、裏の決定者である奥さんが「これなら使いやすそうね!」というような会話が成り立って、購入に至ります。
場合によっては、「君もたまには藤原紀香のようにあの化粧品を使ってきれいになれよ。」といいながら、お小遣いを渡す旦那がいるかもしれません。
インターネット広告のいいところはたくさんあるのですが、そういう「うねり」を起こすコミュニケーションはとても苦手です。自分に関係ない情報は真っ先に飛ばしてしまうというのがネットユーザーの特徴なのです。
比較的みんなに見られるであろうインターネット広告は、Yahooのトップページの広告枠でしょう。
今年からとても大きくなって、Yahooさんは効果は上がったと言っていますが、ブラウザー設定にしている私でも、広告を意識するのは2~3日に一回くらいです。
今日も、何の広告が表示されていたかと聞かれたら、何も覚えていないので、効果はとても疑問に思っています。
リスティング広告は、まさにターゲットのみの広告です。
ホテルを探している時や、目指している情報を探す時にはとても有効ですが、これで一般商品を売ろうとするには無理があります。
インターネット広告は魔法使いではありません。
特徴をしっかり理解し、目的にあった使い方をしないと、インターネット広告の本来の効果を見失う結果になってしまうと思います。
昨年あたりからWeb広告研究会のメンバーの中では、20代前半の人達がPCを使わなくなったと認識されています。
この人達は、モバイルですべてを解決してしまうので、わざわざPCを立ち上げないということです。
確かに、mixiもモバイルユーザーの方が活発ですし、モバゲーもこの世代でもっています。
iモードが普及して約10年、この人達が中学生・高校生で初めて携帯を買ってもらってから、携帯インターネットは共に繁栄してきましたね。
私たちは、PCの大きい画面でブロードバンドによってインターネットを経験してきています。したがって、携帯は画面が小さく、スピードも遅いので、すべてがストレスになります。しかし、彼らはそれが当たり前で育っているので、ストレスを感じないんですね。
わざわざ自宅やネットカフェでPCを立ち上げてアクセスするよりも、携帯で解決したいというユーザー心理も携帯コンテンツの充実化をサポートしています。
以前は、3キャリアの公式サイトにならなければ、その他の携帯サイトはなかなかアクセス数を増やす手段がなく、URLを独自で伝えることに労力がかかっていましたが、その後、QRコードの普及によって、直接アクセスすることが可能になったため、いわゆる「勝手サイト」(公式サイト以外のサイト)が増えてきました。
また、常に持ち歩くメディアとして、コミュニケーションの有効性はもちろん証明されていますが、購買決定に有効に作用するプロモーション親和性も活性化の手助けをしております。
今後は、フェリカの活用範囲も大幅に増えていくので、ますます携帯の活用を考えていかなければなりません。
ただ、各メーカーは、携帯にいろいろな機能を搭載することに目の色を変えていますが、あまり複雑にしようとすると、ユーザーが望む機能を満足しきれない不要な機能の塊になってしまう恐れもあります。
本当に、音楽を聴きたい人はiPodを買いますし、高機能カメラは別に買います。
通話・ネット・フェリカ+1機能くらいが適切ではないでしょうか?
その+1機能(ワンセグ・音楽・カメラなど)を追及したほうがいいような気がします。
このような環境では、今後PCユーザーはどうなっていくのでしょうか?
今後の若い世代は、PCを買わなくなるのでしょうか?
最近は、携帯にお金がかかり車を購入する若者が減ってしまい、ラブホテルの利用が減ってきて、10年前に比べると海外旅行へ行く人は65%にまでなってしまったそうです。
若者の生活変化が異常です。
ものを売ることがとても難しくなってきています。
こういう変化をしっかり見極めながら、マーケティングコミュニケーションを実践していかなければなりません。
とてもタフな時代が来たものです。
私は、いつも使う人が感動するサイト創りを目指しています。
それは、使い勝手だったり、コンテンツの内容だったり、デザインだったりしますが、まず一番に気をつけているのは「共感」です。
そこで、時として、大きな壁にぶつかります。
女性の下着だったり、生理用品だったりした時は、女性が下着をどのように位置づけているのか、生理の日はどのように「憂鬱」だったりするのかが想像もつきません。
こういう時のコピーやデザイン・コンテンツ内容などの検討は、正直言ってお手上げです。
共感を得る仕事をする自信がありません。。。
こういう場合は、まず仕事を請けない、または女性スタッフを中心にプロジェクトを組むことにしています。
そんな中、今回は、フランスベッドメディカルサービス様からのご依頼で、「健康・睡眠・メディカルショップ」のブランドサイトを立ち上げることになりました。
世界一の長寿国である日本は、今、老人医療問題で、とても大きな課題に直面してます。政府は、たくさんの人達を病院に収容しなければならないことと、ひとり当たりの医療負担を抑えるために、長い入院をなるべくさせないように、在宅療養を推進しています。
そのように宣告された人達は、今後どのように自宅療養をすればいいのでしょうか?
また、女性特有の乳がんや子宮がんなども確実に増えています。
しかし、医療技術は進歩をしているので、死に至ることは少なくなってきました。
ただ、乳房を取ってしまった方や、効がん治療で髪の毛が抜けてしまった方などは、病院がちゃんとその後の生活を指導してくれるのでしょうか?
答えは「ノー」ですね。
そんな方々のために出来たお店が「健康・睡眠・メディカルショップ」です。
クライアントからは、コミュニケーションの核は、乳がんなどの手術をされた方の術後ケアを中心にしたいという意向がありました。
手術を受けてから、毎日の生活が元に戻れるのだろうか・・・・。
このサイトに来る人は、そんな不安を抱いていることは想像できました。
しかし、どのようなメッセージを伝えれば、このお店に共感を抱いてきてくれるのだろう。。。
私には、想像できないくらいの人生の失望感や虚脱感などを抱いた方々だと思います。
気安く、こんなものがありますよでは、反感をかってしまうことさえあるような気がしました。
周りの書物やいろいろなニュース・映像などをかき集め、なるべくその人達の気持ちになれるように努力をしました。
NHKで長島監督のリハビリの特集がありました。
毎日、必死で歩くため、話すためのリハビリをやっていました。
長島監督の最後の言葉が心を打ちました。
「リハビリは、嘘をつかない。」
とても前向きな、長島監督らしいメッセージでした。
しかし、ターゲットは女性です。
三日三晩考え続けました。
そして、こんなFlashを作りました。
共感してもらえるでしょうか?
そして、このサイトを信頼し、ゆっくりと見ていただけるでしょうか?
納得されたら、お店に来てもらえるでしょうか?
自分の体験にないことやものを伝えることは、とても大変なことです。
以前、同じような気持ちで、こどもの障害者に向けたサイト「みんなのえがお」を作ったときも同じ気持ちでした。
私の子供は、おかげさまでとても元気に生まれてきました。
そして、成人しました。
障害があるお子様を持つご両親は、どのような気持ちでサイトを見るのでしょう。
そこがポイントでした。
私には、想像もつかなかったので、まずは、お子様が一緒にPCを眺めてくれるサイトにしようと思いました。そして、お子様から「あのサイトが見たい」というようにしたいと思いました。
無味乾燥なサイトだとしたら、用具を選ぶご両親も楽しくないと考えたからです。
いつもは自信過剰なくらいの意識でサイトを創っていますが、自分の体験できない商品やサービスのサイト創りは本当にタフな作業です。
でも、こういう作業にとても面白みを感じるのは、ちょっとMなのでしょうか。(笑
昨日(3月5日)、電通さんはネット広告業界の大手オプトのTOBに成功したと発表しました。
やはり、電通さんは素晴らしいですね。
もともと広告業界がインターネット広告の取り組みに遅れ、サイバーエージェントやオプトのような、ネット専業代理店の成長を許したのは、電・博・ADKのような総合代理店にとって、ネット広告は事業採算ベースが合わなかったことにあります。
広告代理店の社員は、他業種に比べて給与ベースは高いといえるでしょう。
また、年齢もそれなりの構成比になっています。
TV-CMを流すため、全国ネットのレギュラー番組60秒提供を売ってくれば、月額で2000万円年間で2億4000万円程度の売上になります。
TVスポットを1000GRP1ヶ月で放送すれば、全国で2億5000万円です。
これにCM制作費は、1000万円から1億円程度かかります。
利益率は・・・、まずいでしょう。
私がADKに勤めていた2001年までは、私が統括していたチームはADKで一番売上の多いチームでした。具体的には100数十億円を25人のメンバーで売り上げていました。
当時、ADKの営業マンのひとり当たりの売上高は、4~4.5億円でした。
私のチームは、メディア構成比が高く、6億以上ありました。
インターネットでは、ひとり当たりの売上は、どれくらいになるでしょうか。
そういう環境ですから、インターネット専門代理店は、経営者自体が若く、働く人達も若い人達が中心となって、人件費を抑えることが出来ています。
黒塗りのハイヤーで、土日にゴルフの接待をすることもなく、毎晩、銀座でメタボを気にしながら活躍する必要もありません。
以上のことから、総合広告代理店は手を出しにくく、ネット専門代理店が躍進する結果となりました。
そんな環境の中、ネット専門代理店にブランドサイトを任せることはあっても、マーケティング戦略やCM制作を依頼することは、近い将来までないでしょう。
それは、ブランドマネージャーが、すべてのコミュニケーションを統括しているからです。
また、どんな商品を作って、どんな価格設定にすべきで、どこの場所で売って、どんなプロモーションをやるのか?ネット専門代理店は、総合広告代理店のように、いわゆる4Pを企画・分析する機能を持っていないからです。
ブランドマネージャーは、総合広告代理店に、先ほどの4Pの相談をしてくるので、その中のプロモーションも全体的に総合広告代理店に相談することになります。
しかし、代理店側は、儲からないのでネットの話は聞いて聞かぬふりをします。
というか、人材を真剣に育てようともしないのです。
でも、ネットを避けてコミュニケーションは出来ない昨今、いつまでも、そうは言っていられないんですよね。
そこで、電通さんは考えたわけです。
ネットをやる会社に丸投げしてしまえば、マージンだけ抜ける!
オプトさんにしてみれば、マーケティングコミュニケーションのスキルアップにつながります。
現に電通さんは、10月までに50人もの人をオプトさんから受け入れるそうです。
また、CCIさんとの連動でネット広告業界を仕切ろうとしています。
さあ、大変ですね。
博報堂DYやADK、東急Agなどが、DACも巻き込んで、再編成を行うのでしょうか?
ここは、序章に過ぎないと思います。
電通さんによって、業界が大きく変わろうとしています。
今、ある企業のテレビCMを制作しています。
内容は、企業広告です。
弊社は、Webサイトの企画やリニューアルを依頼されると、まず、その企業の競合分析とWebサイトに入ってくる人達(ターゲット)の分析から入ります。
大体の消費者は、何らかの動機でサイトに検索をして入ってくると仮定すると、検索者はAISCEASに則って、サイトを渡り歩きます。
そのために、他社との違いを明らかに認識させるTOPページおよびランディングページでなければなりません。
そんなことから弊社では、可能であれば、まず、経営者へのインタビューをさせていただき、経営者の方々が、消費者にどのような価値を提供することを約束しようとしているのかを探り出すようにしています。
その結果、ブランドプロミスやブランドメッセージがない場合には、それらを元にブランドメッセージの開発をさせていただきます。もちろん、CIやVIの変更が伴う場合には、CI・VI戦略やデザイン開発も行っています。
それらのメッセージが決まった段階で、それを表現するブランドFlashを開発します。
こういう仕事を請けていると、経営者の方々を始めとしご担当の方々まで、Webサイトの効果にとても驚かれます。そしてその結果、同じことをもっとたくさんの人達に伝えようということになり、企業広告のTV-CMの開発という流れになっていきます。
私は、2005年頃、CMが崩壊すると言われていた頃から、AISCEASでの「A」すなわちアテンションはテレビに勝るものはないと主張してきました。今、こうしてインターネットが成熟期に入ろうとしてきて、私の主張は正しかったと思っています。
テレビCMで注意・興味を抱かせ、Webサイトに誘致し、理解を深める。これが流れとなります。
ただし、購入段階ではなかなかWebサイトは有効には働きません。購入の決定要因はあくまでも「店頭」であったり、「知人・友人の話や薦め」であったりします。
もちろん、商品によってもまったく違いますが、購入決定にいかにうまくサイトを活用できるかと考えるよりも、購入に至る道筋を作るという考え方のほうが正しいと思っています。
駅伝に例えると、アンカーにたすきを「託す」までの仕事がWebサイトだと位置づけた方がいいかも知れません。
ただ、弊社のクライアントでもあるホテルや、eコマースを前提としているサイトは、ゴールまで走るサイトに仕上げますが。
いずれにせよ、ブランド構築をWebサイトのミッションとして位置づけている企業様からは、TV-CMとの両輪での依頼が来るようになったことは、とても嬉しいことです。
私たち広告代理店の本来の仕事は、クライアントの伝えたいことを「代理」で伝えるのが役割ですから。
弊社クライアントのKIRINグループであるナガノトマト宮島様からいただいた年末のご挨拶メールで、ナガノトマト様の企業認知率が大幅にアップしたとご連絡をいただきました。
アドマンとして、仕事に関わってきて、本当に嬉しい瞬間です。
ありがとうございました。
下記にメールの原文を引用させていただきます。
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今年の事業計画達成状況で1番目に
「HPと商品によるブランディングで、キリン本体が実施しているブランド調査で認知度50.9 (前年5.5%up)と大幅アップした」という報告が本日経営からありました。 これも一重に弊社HPにたずさわっていただいている望野さん、加藤さん、折原さん、西山さんの おかげと感謝しております。ありがとうございました。
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ブランディング(ブランド構築)という作業は、とても時間やお金がかかり、難しい作業です。
しかし、商品・サービスを売れるようにするためにはそれらをしっかり理解し、実行しなければなりません。
それを理解するためには、ブランドディングを入社試験に置き換えて考えると意外とわかりやすいと思います。
入社試験は、たくさんの競合受験者の中から選ばれなければなりません。
(商品・サービスも一緒です。)
そのために、試験や面接を受けるのですが、特に面接では、何を伝えるかが合否を決定しますよね?
「何を伝えるか」これがマーケティングコミュニケーションであり、ブランディングに欠かせない重要なポイントです。
会社や商品・サービスのおかれている環境にとてもよく似ているでしょう。
競合のない会社や商品・サービスは、ほとんどありません。
もしあったとしたら、それは競合を見据えたブランディングする必要はなく、すでにそれがカテゴリーになっているはずです。
昔でいえば、ジープ・コーラ・味の素・バンドエイド(ブランド名がカテゴリーを表している)などですね。
ブランディングを理解できない人たちを会社の入社試験にたとえると、同じようにリクルートスーツに身を包み、各社の受験対策本などを読み漁って、受けの良い回答を丸暗記する。そして、口をそろえて、御社の色に合わせられます!と答える学生さんとなります。
この人たちは、落ちる代表のような人たちです。
個性が見えないからです。
入社試験に採用してもらうためには、短時間で的確に「自分の他人と違う特徴」を伝えなければなりません。そして、その特徴を生かして「御社にこのような価値をもたらす事ができます。」とプレゼンテーションしなければなりません。
入社試験も、「何を聞かれるからどう答えよう」ではなく、「自分の特徴と価値をどのように伝えよう」と考えることができる人が希望の会社の入社試験に勝ち残ります。
これが「ブランディング」なのです。
こういうことを理解して、Webサイトを作っていくと、おのずから必要なコンテンツや、伝えるべき内容がはっきりしてきます。
消費者は、とても無責任なものです。
作ったサイトをしっかり見てもらえるという前提に立って作りこんだサイトほど、瞬間的に離脱されるでしょう。
消費者は、競合サイトを渡り歩き、たった数秒で興味があるかどうかを判断してしまうのですから、競合分析を徹底的にしなければなりません。
サイトの競合分析ではありません。
会社の特徴や設立背景、事業内容や商品・サービス内容など、すべてに渡って行う必要があります。
これらをやった会社は、初めてナガノトマト様のような結果を得ることができるのです。
私たちは、総合広告代理店で育ってきました。
従いまして、ネットは消費者に自社の価値を伝える「たった一つの手段」にしか過ぎないと思っています。
ネットが魔法のように何でもかなえてくれるとか、自分たちはネットのプロだとか、そんな甘い話をする会社が多々あるようですが、そんな簡単なことで消費者の心を動かすことはできません。
ブランディング=消費者がいつも買いたいと思う絆を深めること
消費者に伝えることをブランディングだと間違って理解している人があまりにも多いですね。
認知・興味・検索・比較・検討までは誰でもします。
しかし、「買う」まで行くかどうかが一番の課題なのです。
ちょうど、面接までは残るのですが、採用されない。。。
そんな受験生と同じです。
なにかが足りないのです。
私たちは、常に、その足りない何かを分析し、説得できるコミュニケーションを心がけています。
期せずして、元旦の投稿になりました。
今年一年も、よろしくお願い申し上げます。
広告コミュニケーションの効果指標としては、大きく2つに分けることができます。
ひとつは、メディア力としての効果であり、もうひとつは、そこに乗せるクリエイティブ力の効果です。
これは、マーケティングのブランド価値分析が機能価値・情緒価値とで両翼をなしているように、二つの効果が最大化した時に、広告コミュニケーションは最大効果を生み出します。
私は、TV・ラジオCM制作や新聞・雑誌広告、屋外・交通広告、店頭POP・イベントなど、あらゆる広告コミュニケーションに携わってきました。そして、2003年社団法人日本広告主協会 Web広告研究会の事務局長に就任し、ネットの世界に飛び込んでからというもの、ネット広告は拡大すれど、バランスがとても悪い状況で拡大をしていることに驚きます。
結論から言いますと、メディア力に関する研究やサービスはとても充実していますが、クリエイティブ研究があまりなされていないということです。
簡単に言えば、ゴールデンタイムの良いポジションを買ったにもかかわらず、CMは完成度が低く、結果、認知率も商品理解度・好意度などもまったく上がらないという状況に似ています。
これでは、広告主は「ネット広告は効果がない!」と予算を減らす方向に来るのは当然です。
だからこそ、今やひとり勝ちだったYahoo!でさえ前年実績を達成するのが精一杯であり、バナー広告を始めとするネット広告の衰退になっていくのです。
唯一伸びているリスティング広告も、文章がとても大切です。
これは、まさにクリエイティブ力。
Yahoo!のニュースタイトルを考えている方ぐらいのスキルがないとなかなか競合と見比べて、クリックしようとはしません。
ひとつの例ですが、弊社もいくつものサイト制作を請け負っています。
そのコンテンツを作るにあたって、広告業界とあまりに違う担当者の役割分担と作業工程に戸惑います。
まず、このサイトにはどのようなコンテンツが必要なのか。
総合広告代理店の場合は、誰が考えるのでしょうか。
そのブランドのすべての特徴と競合のすべてを理解していなければなりません。
(CM制作も当然この理解分析から入ります。)
従いまして、ここは弊社はマーケティングディレクターである小関が担当します。
小関は、私と同じADK出身で、マーケティング部のエースでした。
彼と私とで、コンテンツの骨子を企画します。
でも、ネット専門代理店やWeb制作会社には、この機能を持つ会社が極めて少ないですね。
では、次に、その表現方法は誰がどのように進めるのでしょうか?
総合広告代理店の場合は、先ほどのマーケチームにクリエイティブチームが参画してきます。
クリエイティブの全体統括を行うのがCD(クリエイティブディレクター)、その下にディレクターがつくケースが多く、CMの場合は企画を考えるプランナーと伝える言葉を考えるコピーライター、平面デザインを担当するアートディレクターなどがチームとなります。
この下に東北新社・ピラミッドフィルム・TYO・ロボットなどの制作プロダクションが参加します。
サイト制作の場合、弊社は全体プロデュースと企画を担当しているので、実際の制作作業は外注することになります。今は、日本でも有数の大手Web制作プロダクションと組むケースが多いのですが、そこでは窓口になる営業さんとデザインやシステム構築をスタッフにディレクションする方が1~2名というチームになります。
そこで、広告の場合、クリエイティブにそれぞれのプロが存在し、どうすれば「伝わる」か必死に組み立てていくのですが、サイト制作プロダクションの場合、どうすればきれいに仕上がるか、見栄えがいいか・・・、そんなレベルで止まっていることを強く感じます。
でも、冷静に考えると、仕方がないですね。
彼らの中で、広告コミュニケーションを経験した人は極めて少ない。。。
システムにめっぽう強かったり、デザインとしてはとてもキレイに作ったりはできます。
でも、それでは伝わらないんです。。。
それは、クリエイティブではないんです。
弊社は、トップページにブランドを語るフラッシュを入れることをオススメしていますが、このワードも、予算があれば広告のコピーライターを入れています。チラシや雑誌記事を書いているコピーライターではありません。
たった1~2行の文字で、競合を渡り歩く消費者の足を留めなければなりません。
競合他社との特徴の違いを明確に出さなければならないのです。
これを作り上げるのに、クリエイティブディレクターになりうる人がいないわけですから、プロデューサーである私が兼任する事になります。
仕事の進め方のテクニックも未熟な人が多く、サイトのトップページに各コンテンツの導入用のバナーを作成することになっても、まずは1案しか作ってこない。。いくつか見せてほしいというと、その色を変えてみたりする。でも、それはバリエーションであって、2案目ではないんです。
方向を3つくらい違うものを出して、方向が決まったらバリエーションを出して決定する。これが一番早い決め方なんです。
皆さん、服を買いに行って、一つだけ見せられていきなり買いますか??
まず、形をいろいろ吟味して、方向性と色のバリエーションを検討しませんか?
デザイナーは、まず、部分最適を考えてきます。
バナーのデザインがどうなのかを彼らは一番気にしているようです。
だから、バナーデザインだけの最適を考えるのです。
しかし、消費者はサイト全体を瞬時に見ています。
ちょうど、八百屋さんが野菜を並べているようなものです。
そこには、どういうものをどのように並べるか、今日、たくさん仕入れて売りたいものをどのように目立たせたらいいか、その並べ方は消費者の人が野菜を買うのに適した並べ方(導線)になっているか。
全体最適を考えなければいけないのです。
このバナーがここに入った時に、色やデザインがなじみすぎて伝えたい文字が目立たなくなっていないか、本当に伝えたい言葉がそこに入っているか、デザインのトーン&マナーは合っているか。
たった一つのバナーでも、そういう視点で考えなければ伝わりません。
いろいろ書きたいことはまだまだありますが、私の今の作業の愚痴を言っているような内容になってしまいました。スミマセン。
決して、そういうことではありません。
ネットのクリエイターは、広告のように先輩がたくさんいて、実践に参加できるクリエイターになるまでに10年とかかかるわけではないわけですし、15秒やページ数、15段などの時間・スペースに制限があるわけではありません。
若い人たちが活躍できる環境はそろっているわけです。
以上のことから、ネット広告に携わる人たちは、いつもどうすれば「伝わるか」を考えてみてください。
おかげさまで、弊社にも多々売り込みの制作会社様が多いのですが、この話に共感をしていただける方々には是非お会いしたいと思います。
ブランド構築(ブランディング)という言葉は、とても世の中に氾濫していますね。
でも、この意味は人によって本当に解釈が違うことに驚かされます。
まず、みなさんの会社の「ブランディングをどうするか」という課題があったとしましょう。
この場合、各ブランドマネージャーは間違いなくプロダクト(商品・サービス)ブランドだと思い込み、営業や広報部、バックオフィス部門などはプロダクトブランドかコーポレート(企業)ブランドか迷うはずです。
ただし、どちらかというと自社のプロダクトブランドをイメージする人のほうが多いかもしれません。
今の時代は、プロダクトブランドの構築を強化するのか、コーポレートブランドを強化するのか、どちらが正しいのでしょうか?
もちろん、両方であることは言うまでもありませんが、この時代だからこそ、どちらに注力するかと質問されたら、私は迷わずコーポレートブランドと答えます。
※これは経営戦略上の話ですが・・・。
戦後、物がなかった時代に、テレビや白もの家電(冷蔵庫・洗濯機など)は松下(ナショナル)・東芝・三菱などが競って販売していました。しかし、この頃はそれぞれがナショナルと同じようにキレイに映り、東芝と同じように良く冷えればどのメーカーも大体同じで良かった時代であり、むしろ「他と同じことが価値」だった時代でした。
しかし、代替の時期が来ると、それぞれのメーカーに満足・不満足が認識され、どこのメーカーのものがほしいという時代になってきました。
そこで、80年代後半から90年代前半頃、各メーカーは、それぞれの商品に特徴を持たせ、個性を認識させるプロダクトブランド戦略に走りました。
各社は、ブランドマネージャーという立場を作って、プロダクトブランドの育成に走ったのです。
その結果、ブランドマネージャーは、企業のことを考えるより自分の担当ブランドを育てるミッションから、たとえばテレビCMでは自分のブランドを少しでも長く見せたいため、企業のサウンドロゴを取ってしまい、企業としてのコミュニケーションを考える余裕がなくなってしまったのです。
そのような環境下で消費者のニーズを無視してブランドを投入・育成を図るようになったため、ブランドが乱立し、現在のようにパリティ(ブランドが混在してどれがいいかわからなくなってしまった状態)を招く結果になってしまっているのです。
※サウンドロゴとはCMの最後に付く「目のつけどころがシャープでしょ。」などの音と一緒にでる企業ロゴとメッセージのこと
皆さん、お茶は何がお好きですか?それはいつも決めて飲んでいるものですか?
カップラーメンはどうですか?
PCは?車は?
次も同じものを買いますか?
なぜブランディングをするのでしょうか?
それは、「次も必ず買う!」優良顧客を抱えることによって得られる事業利益が上がるからです。
次も買ってくれるのなら、広告はあまり必要なくなってきます。値引きもしなくて良くなってきます。
従業員にも余裕ができて、イキイキ働き、笑顔が増えてきます。
勘の良い方ならもうお気づきでしょう。
ヴィトン・シャネル・BMW・ロレックスなどをイメージしてみてください。
一度買ったら、次にまた買いたいと思いますね。
値段が高くても手に入れたいから支払いますよね?
でも、この企業はたくさん広告を投下しているわけではないですよね?
しかし、もう一度イメージしたブランドを思い出してください。
ほとんど「企業名」ではありませんか?
ヴィトンだからほしい。
ロレックスだからほしい。
のであって、その中で、自分にあったものを探せば良い。
これが強いブランドであり、目指すブランディングだと思います。
キリン生茶を強くするよりも、「キリンビバレッジの作ったお茶だからおいしい」と思わせられれば、コーヒーを飲むときにはFIREを選んでもらえるようになるはずです。
※ちなみに毎年Business Week誌が発表している世界のブランドtop20にはプロダクトブランドは「メルセデス・ベンツ」しか入っておらず、23位にネスレではなく「ネスカフェ」が入っている程度で、後はすべて企業ブランドです。
あくまでも経営戦略としてのブランディング論ですが、今の時代はプロダクトブランドが長続きしたり、効率良く定着できる時代ではありません。
昔のように、ビールはKIRIN、タバコはセブンスター・・・。ほとんどの人がそうであったように、親父の愛飲・愛煙している商品を知らず知らずのうちに買い続けている、そういうブランド育成が必要だと感じているのです。
それを実現する為に、とても有効なツールがあります。
自社の「ブランドサイト」を強化することです。
Webサイトは、プロダクトブランドを強化することももちろんできますが、その企業が世の中の人たちに、何の価値を提供しようとしており、社会の一員としてCSRを始め、どんな貢献・共生・共存を図ろうとしているのかなどを上手に伝えやすいツールです。
私は、Webサイトのリニューアルを依頼されるとまず「ブランディング」から作業することにしています。
最近ずっと気になっていることがあります。
「マカの元気」のCMに出てくるボーリングをやっている人はスマップの中居君なのだろうかということです。。。
テレビを見ている時に、何回か流れるたびに気になります。。。
昨日も突然流れたCMを見た瞬間に、ついにいても立ってもいられずに、PCに向かい検索をしてしまいました。
「マカの元気」と検索すると、明治製菓さんのブランドサイトが見つかりました。そして、CMも見られました。
でも・・・・、
肝心なCMタレントの話や撮影の裏話などが一切ありません。
以前、広告代理店は新しいCMが流れるたびに、視聴者からの問い合わせに答えなければなりませんでした。
視聴者は、CMの音楽やタレントの名前、その人の小物がどこに売っているかなど、いろいろなことを広告主のお客様相談室に問い合わせてきます。すると、そのお客様への対応は広告会社に振られるのです。
今の時代は、お客様相談室も充実しており、何よりネットが普及しているため、googleで検索すればすぐに解決できることが多いですよね?
でも、あえて明治製菓さんはサイトにその情報を載せていないのです。
これは、新しい戦術か?
事実、私は、どうしても知りたくなり、googleで検索された関連サイトをこまめにチェックしていきました。
すると、私と同じ疑問を持っている人(中居君??)がとても多いことにも驚きました。
そして最終的には、タレント・モデル事務所FMG所属の俳優「森川涼」さんだとわかりました。
その間、私は「マカ」の効能を理解し、明治製菓さんの「マカの元気」の商品特性をも理解してしまいました。
う~ん、
CMタレントが誰かに似ていて、でもどうやらそうではなさそうで、それがとても気になって・・・・。
検索をしているうちに商品を十分に理解し、気になって購入してしまう。。。
これがもし計算で行われていたとしたら・・・・、とても高度なコミュニケーション技術だ!
何より、タレント契約料が10分の1くらいで済んでしまうおまけもつきます。
同様に、ウナコーアのCMも内田恭子に似ている子が気になって仕方がなかったのですが、こちらもやっぱり別人でした。
最近ちょっと疲れ気味?で考えすぎなのでしょうか。(泣
昨日(6月13日)に、オーバーチュアから『【緊急報告】システム不具合発生報告』という件名のメールが届きました。オーバーチュアに出稿している方々には、もれなく(?)届いたかと思います。
4月以降から、オーバーチュアは今後のサービス変更に伴い、管理画面での出稿金額やワードの変更など、「簡単にできるはず」のものが、システム変更によって使えない時期がありました。常にコンバージョンと見比べて、このあたりを簡単に最適化できるのが売りだったはずなのに。。。
これだけでも、十分に頼んだ商品と違うものが納品されているわけですから、何らかのお詫びがあってしかるべきだと思います。しかし、オーバーチュアは、「本国(USA)がやっていること」という認識で、罪の意識がないからあきれます。
そして、今回は、掲載されるはずの広告が掲載されない状況になりました。
それも、「現在、USで調べています。」でおしまいです。
おい!ちょっと待ってくれよ!!
クライアントは、キャンペーンの時期を決めて、店頭に大量に商品を積み上げたり、値引きしたり、いろいろな施策をしているんです。
そのために、そのキャンペーンの認知率(到達人数)なども計算してやっているんです。
その計画が崩れている責任をどう考えているのだろうか。
テレビでも、昔から「放送事故」というものはありました。
突然電波障害とか送信システムの異常で、番組やCMが流れなくなってしまう事故のことです。そんな時は、翌日の朝から、テレビ局と広告代理店は、テンヤワンヤです。
まず、事実を確認して、クライアントに報告に行かなければなりません。
たった1本のCMが飛んでもです。
そして、その保障も用意しなければなりません。
広告業界では、「放送事故は3倍返し」という原則があります。
仮に10%の番組のCMが飛んだら、30%以上の総視聴率になるところを別途放送しなければなりません。この場合、1本の3倍だから3本ではありません。テレビ広告は視聴率が売買の目安だからです。
しかし、これでクライアントは納得したり、満足したりしているわけではありません。
良く考えてみてください。
仮に、飛んでしまったそのCMがクリスマスケーキのCMだったらどうでしょう。
翌日に報告に行っても、保障はその日には出ません。飛んでしまっているCMは1社だけということはほとんどなく、数社または数十社というケースになることと、3日以上先までは確実にCM枠は埋まってしまっているからです。
クリスマスに視聴率10%のスポット1本飛んでしまったら、全国4700万世帯の10%の470万世帯にCMを見てもらえなくなってしまうのです。
これで、クリスマスケーキは、予定通り売れると思いますか?
そんな状況でも、正月明けに30%の総視聴率で納得してもらいます。
でも、その時に流すCMは明らかに「クリスマスケーキ」ではありませんよね?
こういうことをネットメディアの皆さんは、どう考えているのでしょうか?
また、ネットを扱っている広告代理店は、どう保障を要求しているのでしょうか?
ちなみに弊社は「最低3倍返し」を主張しています。
テレビ局は、つい最近まで、免許事業でもあることから、総務省からCMや番組の内容をすべて「目視」するように指導を受けていました。
「目視」ですよ、もくし!
自局のすべての放送を社員がテレビの前で「目視」していなければならないのです。
CMもしっかり流れているかを確認するのです。
テレビ局によっては、新入社員が交代で行ったり、順番を決めたり、内緒で派遣社員にやらせたり・・・。
ネットの世界はどうでしょう。
100万を超えるインプレッションをすべて確認した人はどれだけいるのでしょうか?
宣伝部の人たちは、テレビのバイイングも一緒にやっているので、ネット広告が信頼できないと思っている人はとても多いと思います。なかなか効果が出にくいから、余計そういうふうに感じるのでしょう。
私は、日本広告主協会Web広告研究会の事務局長時代に、広告主が漏らしたそんな感想をたくさん聞いていました。
今回の事故は、とても大きな事故です。
オーバーチュアの取るべき態度によっては、ネット広告自体の信頼も揺るぎかねません。
是非、納得できる対応をしていただきたいと思います。
ソフトバンクのナンバーポータビリティ解禁時の事故のように、一定期間の料金は請求しないくらいの度量を見せてほしいものです。
バナーやテキストなどのWeb広告が頭打ちになった今、今後伸びる要素を抱えているのは、間違いなくリスティング系です。
良識ある判断を求めます。
皆さんは、「宮崎」を知っていますか?
野球ファンなら、ジャイアンツをはじめとしたキャンプ地で有名でしたね。
しかし、それ以外に、東国原知事が当選する以前に皆さんが知っていたことはどんなことでしょうか?
ほとんどないのではないでしょうか??
延岡に旭化成があるので、宗兄弟や「こけちゃいました」の谷口浩美選手、千葉選手などのマラソンをイメージする人や、将棋をやっている人は、本場日向の榧の将棋盤などをイメージしたり、知る人ぞ知る県であったと思います。
全国でも珍しい、テレビ局が2局しかない地区でもあり、TBS系の宮崎放送(MRT)と日テレ・CX・EX・TXのクロスネットのテレビ宮崎(UMK)しかありません。
キャンプの時期が来ると、UMKの玄関のオープンスペースは、系列4局の中継スタジオになります。
3畳くらいのスペースづつを4局がお互いに持ち、夜11時台のスポーツ番組に一斉に中継をする。キー各局のアナウンサーと解説者がまさに呉越同舟。異様な光景です。
そんなテレビ宮崎や宮崎放送のテレビのスポット料金は、いくらくらいなのかわかりますか?
東京で日テレやCXが給与所得者に向けて投下するスポット(逆L型)は、視聴率1%あたり約8万円から8万5千円です。(クライアントによって違いますが)これが、大阪では2万円台後半から3万円台、名古屋で1万円台後半から2万円台、福岡あたりでは4~6千円。
宮崎は・・・・・、全国で一番安いレベルで1000円~1200円程度です。
テレビスポットの料金は、民力に比例するのです。
もちろん、CPMでも換算してみるべきですが、CPMでも安いですね。
そんな宮崎が、今、元気です。
宮崎というブランド価値がとても上がっています。
皆さんは、宮崎の地鶏を食べたことがありますか?
実は私、2004年11月4日にこのblogにこんなことを書いています。
しかし、私のこんな小さなブログでは、世の中の人においしさを伝えることはできませんでした。
でも、東国原知事は、いろいろな番組に出て、この商品を配って体験をさせています。
そして、食べた人の「おいし~い!」という証言をうまく引き出しています。
こんなに上手なブランドコミュニケーションは他にありません。
宮崎には、まだまだたくさんのおいしいものがあります。
マンゴーもそのひとつですし、冷汁やきびなご、宮崎牛などもあります。
また、フェニックスをはじめとした南国情緒あふれる景色やゴルフ場、温泉などもたくさんあります。
私たち広告会社は、担当するクライアントの「商品・サービス」の競合他社とは違う魅力を見つけて、それを消費者に伝えることが仕事です。
東国原知事がうまくやっているのは、「宮崎」という会社をとても魅力ある会社だと知らしめ、その会社の商品である「地鶏」や「マンゴー」のおいしさをうまく伝えているところです。
それらが、どうしておいしそうに見えるのかは、宮崎自体の露出が多くなることによって、作っている環境や人々が見えるトレーザビリティーにつながっているからですね。
いずれにせよ、やはりテレビの力はすごいです。
これが、もし、テレビがなかったら・・・・。
また、ネットだけで伝えようとしたら・・・。
明らかに無理ですね。
今回、ネットは、どれくらい貢献したのでしょうか?
ネットでは、世の中が動くようなうねりは作れません。
以前、某電機メーカーのお客様対応で世の中が動いたことはありました。
でも、あの頃は、ネットの威力を知らない時代です。
これからは、テレビや新聞・雑誌などのマスメディアとネットを組み合わせ、コミュニケーションできない属性の人たちをなくすことが重要になってくるでしょう。
この東国原知事の騒ぎをテレビではなく、ネットで知った人も必ずいるはず。
そこにネットの役割があるのだと思います。
そして、最終的には、コミュニケーションの手法になりますが、東国原知事のように、熱意を持って、誠実に伝えるように努めれば、思いはきっと届くと思います。
CMでも、奇を衒って「反撃してもいいですか?」などとショックを与えるようなコピーを開発しても、裏づけがあり、納得できるサービスを明確にしない限り、誰も共感を呼ばないし、その企業を信頼することはありませんね。
「消費者との対話」がコミュニケーションであり、一方的なメッセージは誰も聞かない街頭演説のようなものです。
かねてから思っていることがあります。
皆さんも聞き(使い)慣れているM1・M2・M3(同様にFも)という属性レンジは、いつまでこのままなのだでしょうか。。。
そもそも、M1・F1などのレンジは、バブル期の80年代、日本人全員が同じものがほしいと願っていた時代に、ビデオリサーチがたった300サンプルの世帯で、視聴率の個人属性を分けたマーケティングの遺物なのです。
現在の消費者の多様化するウォンツを分析するのに、こんな年齢・性別区分でいいのでしょうか??
これが、ネットの世界でも堂々と使われていることにも驚きます。
ご存知の通り、男性M1(20~34歳)M2(35~49歳)M3(50歳以上)で、女性Fもそのレンジですよね。
もし、歳を分けるとしても、50歳以上が同じコンシューマーインサイトだとする認識を疑いますね。
世界の長寿国であるわが国は、2015年には、65歳以上は人口の4分の1になるといわれています。
50歳以上は、今でも4割以上いる計算になります。
確かに、年齢が上がればあがるほど、ブランドスイッチはしなくなる傾向にありますが、そういう商品やサービスばかりではないでしょう。
また、女性も大きく変わってきています。
F1レンジが生まれた頃は、女性は20代では結婚をする人が多く、30代・40代は家庭で子育てに没頭していました。
しかし、その後、30代の働く女性が女性マーケットを牽引したことも事実です。
そして、1986年に施行された「男女雇用機会均等法」によって、この歳に社会に出た人達は、今年で44歳を迎えます。
この人達は、社会に新たなマーケットを創造しようとしているのです。
これは、私の著書「きれいパワー」に出ていただいている黒田知永子さんを見ていてもわかります。
彼女は、もともとは「JJ」のモデルでした。
その後30代の輝く女性のために「VERY」が創刊されその専属となり、数年前に40代の女性向けに「STORY」が創刊され、その専属となっています。
要するに、彼女が日本の女性のマーケット変化を象徴しているのです。
このように、マーケット自体はどんどん変化をしているのに、相変わらずM1・F1などで属性を分けて、クロス分析をしている方々がいます。
ネットの世界では、お金もかからずに、たくさんのサンプルが取れるので、もっと細かな分析が可能です。
さらに、ネットでものを買う方々をターゲットにした場合には、年齢や性別でターゲットをセグメントすべきではありません。
その商品やサービスをほしい人・利用したい人を見つけることが重要なのです。
わかりやすく説明をすると、女性用の下着は、女性だけに売れているのでしょうか?
ある通販によると、ネットで購入する人達の中で、ちょっと派手目な下着(いわゆる勝負下着??)の20%は男性が購入者であるというデータがあります。
この場合、女性にプレゼントをするのか、ご自分で利用されるのかはわかりませんが・・・。(笑
いずれにせよ、商品やサービスをほしい・利用したいという人は、M1・F1などでは分けられないことはご理解をいただけたでしょうか?
今後ますます多様化する消費者の購買行動をいかにうまく捉えることができるかは、大きな課題ですね。
新年を迎えました。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
さて、2月には恒例の電通さんの「国内総広告費」が発表になります。
ここ数年、前年比140~150%の伸びを誇っていたネット広告は、今年どのような発表がなされるのでしょうか。
ここ数年の傾向値としては、バナー・テキストなどのWeb広告は、Yahooを中心に大きく伸びていましたが、これはYahooのほぼひとり勝ちという状況で、その他の媒体社は前年並みに毛が生えた程度の伸びでした。
これにリスティング広告の異常なほどの伸びが貢献し、上記数字を作っていました。
従いまして、2006年の結果を推測するには、Yahooの伸びとリスティング広告の伸びを見れば、大体の傾向値は見えてくると思います。
ではまず、Yahooの2006年の売上は、どうだったのでしょう。
ネット広告全体の売上を支えるといっても過言ではないYahooブランドパネル(トップページにあるバナー広告)は、大手企業でなければなかなか買うことはできません。
1週間単位で1000万円くらい出さないと効果が見えてこないからです。
これが相変わらず増えているのでしょうか?
どうやら、踊場に来ているようです。
たとえば、Hondaさんの企業サイトに1ヶ月約200万人のユニークユーザーが訪れています。
このユニークユーザーをYahooなどのネット広告で誘致しようとするとどれくらいのお金がかかるのでしょうか?
200万人をYahooの平均クリックレート0,12%で誘致するとしましょう。総インプレッションは、どれくらい必要になるでしょうか。
約16億7000万インプレッションとなります。
裏を返すと16億7000万の露出に0,12%の人がクリックをすると200万人を誘致できるということになるのです。
では、16億7000万のインプレッションは、いくらになるのでしょうか?
Yahooの1インプレッションは0,42円です。
驚くなかれ、1ヶ月7億円もかかるのです。
こんなお金をかけなくとも、今はサイトに誘致する方法はいくらでもありますね。
まずは、企業サイトを自社メディアにすることでしょう。
これは、2004年11月の宣伝会議83P~85Pで私が取材記事に答えていますが、ユニークユーザー数×リピート数×滞在時間=自社メディアの確立 ということになります。
(実際の情報発信力のある店舗と同じ考え方です)
要は、車のコンテンツを充実させ、車のポータルサイトを目指した場合、広告などはあまり行わなくても、車のユーザーは、そのサイトを目指してくるのです。
宣伝会議の記事では、私が担当をしたキリンビールの子会社であるナガノトマトさんのサイトを事例に説明をしています。「トマトのことならこのサイト」を目指して3年前に作りました。
ちなみにここのサイトは、2004年4月にリニューアルをしたのですが、その当時2万ページビューだったサイトを広告は一切出稿しないで、半年後の9月に20万PVにしました。今は、60万PVになっています。(そのやり方は、ノウハウなので、公開はできません)
また、一方で、消費者がインターネットに慣れてきたということも大きく影響を受けています。
今、盛んにテレビCMでは、「検索!」と最後のぶら下がり1秒に入れ込むのがブームになっていますが、世の中のあらゆる情報は、まずはネットで探すという生活スタイルが身についてきた証でもあります。
AISCEASがますます現実化してきています。
企業サイトが充実すれば、呼び込むのにはやはり4メディアのチカラはずば抜けています。
リーチと認知率に対するROIは、4メディアの方が優れています。
Hondaさんのようにサイトが充実してきた企業は、通常のテレビCMをはじめとする4メディアで商品認知とサイト誘致を図り、補完媒体としてネット広告を使うという形になるでしょう。
では、リスティング広告はどうなるのか。
ますます検索は一般的になってきています。
しかし、1年前まで流行っていたSEO・SEMなどは、もはや死語に近いでしょう。
どの企業もSEO対策はしっかりやっており、アクセス数も多いことが前提なので、最低でも自社の関連ワードは、上位に掲載されているはずです。
以上のことから、これからのネット広告は、ネット対策発展途上の企業かマス広告の打てない中小企業が支えて行く事になると思います。
但し、ネットの予算が減るのではありません。
Yahooは、バナーやテキストなどのWeb広告の落ち込みをオーバーチュアで立派にカバーしています。
リスティング関連の事業者は安泰でしょう。
また、自社サイトの充実を図る企業は、アクセス数の伸びに比例して、コンテンツの充実化・サーバーやセキュリティー対策などが必要になってきます。
そこに、今まで以上の運営費にお金がかかってきます。
そういう意味では、電通さんの発表する総広告費が、企業のサイト構築にかかる費用を広告投資として換算する仕組みができないと、正確な数字は把握できなくなりますね。
でも、ひとつ言える事は、ネット媒体社に落ちるお金は、今までのように倍々ゲームにはならないということだと思います。
先日、KIRINの方に「是非一度案内したい美味しい焼き鳥屋があるので、一緒に行きましょう。」と誘われ、新橋の「三政」さんにお伺いしました。
このお店は、レバーとシロが抜群にうまくKIRINの加藤 壹康社長をはじめ、歴代の社長や役員も御用達という、歴史あるお店です。
実際、お伺いをしてみるとお店の方が、「先日、加藤社長が奥さんとプライベートでお見えになったばかりです。」と仰っていました。
加藤社長、奥様、ご無沙汰をしています。<(_ _)>
そこで、最初は樽生ビールを飲んでいたのですが、メンバーのペースがまちまちになったところで、KIRINの幻の銘酒(失礼!)ハートランドに変えました。
その時お店の方が一緒にグラスを人数分持ってきてくれたのですが、しばらく飲んでいて、「おっ!?」と気がついたのが、ご覧のメッセージです。
「新橋で、お疲れさま。」キリンクラシックラガー
「この線までに、笑顔になろう。」(サラリーマンはつらいんだなあ。。。)
「ムズカシイ話は、明日にしてね。」(付き合う部下もつらい。気持ちわかるなあ。)
それぞれ3つのグラスにこんなメッセージが書いてありました。
思わず、店員さんに「これ、おもしろいですねえ!」と声をかけてしまいました。
こういうきっかけから、店員さんとオーダー以外の話ができます。
それによって、お互いが、相手を認識します。
それまでは、ただの店員さんとお客の関係で、事務的だった話が、これからそれ以上の会話が進みます。
なるほど!
店頭プロモーションの素晴らしい事例ですね。
KIRINとお店とお客さまのコンタクトポイントができた!
さりげなく、「キリンクラシックラガー」を入れてあるので、「小粋なことをするねKIRINさん」ということにもなりますね。
広告コミュニケーションは、テレビ広告やネットなどだけでは達成できません。
こうして、とても小さなことだけど、確実に心に届くコミュニケーションを総合的に考えていかなければなりません。
だからこそ、広告業界に30年近くもいるのに、毎日悩むことが多いんです。実に奥が深い。
ん!?「あなただけが気づいていない。」って、読みながら言ってる人はだれ??
11月28日日本工学院専門学校にて「GATSBY学生CM大賞2006」最終審査発表会・授与式が開催されました。
私もご招待を頂いたので、お邪魔してきました。
最初は、学生さんのCM制作スキルがどのレベルにあるのかを見極めたいと思い、お伺いをしたのですが、最終に残った10作品を拝見して、レベルの高さに驚きました。
正直言って、商品ベネフィットをきっちり伝えるという役割をどこまで理解して作っているのかは疑問の作品もありましたが、とにかく一生懸命に作っている姿に心を打たれました。
最終審査員は下記の通り
電通CM プランナー 山崎隆明(やまざきたかあき)
CMディレクター 黒田秀樹(くろだひでき)
日経エンタテイメント!編集長 品田英雄(しなだひでお)
宣伝会議編集長 田中里沙(たなかりさ)
インビテーション編集長 小林淳一(こばやしじゅんいち)
Yahoo!Internet Guide編集長 伴雅子 (ばんまさこ)
最終審査にあたっては、代表者が作品の狙いや想いを審査員に向けて、プレゼンする時間が設けられました。ここが一番の感動場面でした。
みんなそれぞれ真剣に商品を考え、映像や音声を計算し、仲間と力を合わせて作ったようです。
大賞と審査員特別賞は、私が選んだものと同じでした。
また、企画演出賞も一緒でした。
皆さんもサイトをご覧いただき、審査をしてみてください。
今回のこのキャンペーンは、告知・オリエンテーション・ネット投票・授賞式のリアルタイム配信など、すべてに渡ってWebを活用したものでした。
惜しむらくは、授賞式にブロガーなども招待をして、今後の波及効果も狙ってみるべきではなかったかと思います。
ただ、マンダムさんの学生の制作スキルアップを支援する姿には共感します。
一流のクリエイターを目指して、夢を持って頑張る姿は美少女コンテストや学生広告論文などと同じように、とても応援したくなります。
広告業界を目指す若い人たちがたくさんいることは、本当に嬉しいことです。
私も微力ながら、何かお役に立つことができれば嬉しいと思っています。
10月24日、MNP(ナンバーポータビリティ)が開始され、モバイルキャリア各社は、消費者獲得戦争で激戦が続いています。
新しいもの好きの私も、早速、ドコモからソフトバンクに乗り換えました。
そもそも、ドコモには深い恨みがあります。(笑
2002年1月に、ADKを退社し起業した「アンヴィ英会話」は、FOMAを使った世界初の遠隔教育システムというものでした。(ビジネスモデル特許を2件出願しました)
大手町サンケイプラザで行った記者発表は、100社ものメディアに集まって頂き、NHK・日経新聞をはじめたくさんのメディアに取り上げていただきました。
しかし、当時、大手町でさえ圏外になってしまい、お客様からデモの申し入れがあっても、都内でもなかなか体験していただくことすらできませんでした。
そんなことから、早期退職制度で、2年分の年俸を上乗せしてもらって、意気揚々と飛び出したのですが、たった半年で退職金が底をついてしまうという事態に陥りました。(泣
それからというもの、私は、日本中で最後のひとりになるまではFOMAに変えないと誓っていました。(笑
当時、資金力の豊富なドコモが、世界統一基準となったWCDMA(3G)を世界に推し進めていくという構想がありました。しかし、国内のキャリア戦争に手こずっている間に、2.5Gなどという中途半端な通信方式にかき回され、結局後手後手に廻っています。
FOMAも思うように普及速度を高めることはできませんでした。
でも、今回ソフトバンクに乗り換えた理由は、それだけの理由ではありません。
「通話・メール0円」や「基本料金70%off」につられた訳でもありません。
ゆっくり海外でバケーションを過ごすため、国際ローミング、PCブラウザ、ppt・PDF・エクセルなどが見られる機能、そして調べたいものが調べやすい「Yボタン」の機能がほしかったからです。
確かに、ソフトバンクのルール違反ぎりぎりのコミュニケーションにはちょっとつられました。
でも、基本料金0円の中に含まれるものが、無料通話分やパケット料金などではなく、ソフトバンク同士だけの通話とメールだけと知ったときには、「何が価格破壊だよ!」と思いました。シェア17%のソフトバンクのユーザーと話す機会を探す方が難しい。。。
こうして、各キャリアは、消費者のためとは言いながら、各社のシェア争いに従事しているのです。
以前、ビール業界もそんな時代がありました。
スーパードライ戦争の真っ只中、ビール各社はこぞって新商品を連発しました。しかし、それは消費者の望むものではなく、あくまでも酒屋に押し込むため(シェア争い)の新商品開発だったのです。
今、キリンビールさんは、その反省を糧に、消費者の喜ぶものを開発しようという原点に立ちました。
「うれしいを、つぎつぎと。」はそれを背景に開発されたブランドプロミスです。
また、キリンさんは、企業の社会責任をとても意識しています。
広告では、下記メッセージを必ず入れるというルールを作っています。
「飲酒は20歳になってから。」
「飲酒運転は法律で禁止されています。」
「妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。」
「お酒は楽しく、ほどほどに。」「のんだあとはリサイクル。」
今回、キャリアを変更して、初めて気づいたことですが、携帯業界の人たちは、本当に社会責任をどう考えているのでしょうか?
今、携帯の広告で、「運転中の通話は法律で禁止されています。」としっかりメッセージを送っている関係企業がどれだけあるのでしょうか?
これをご覧ください。
新しく代えた私の携帯電話811SH(シャープ製)です。
どこが、「目のつけどころがシャープでしょ。」なの???
急速充電器のジャックに問題があります。
各社、このジャックをなぜ統一しようと努力しないのでしょうか?
キャリアは何を考えているのでしょうか?
実は、この携帯は、以前に比べて小さすぎて、私の車のハンズフリーのジャックに入りません。
車を運転するときには、携帯電話を持ってはいけないということは法律で決まっています。
私の車は、純正でハンズフリーが付いています。
ドイツで作られている車なので、わざわざ日本向けに開発した純正部品です。
本日、早速ディーラーに対応部品があるのかどうかを確認しました。
「FOMAに代えたんですか?」と聞かれました。
どうやら、FOMAですら対応できていないそうです。
一説によると、ハンズフリーも警察は奨励しないといっているそうですが、私の車は着信があるとハンドルのボタンで通話が開始できます。ラジオの選局も、音量の調節などもハンドルのボタン操作です。
これらも違反なのでしょうか?
それよりも、走行中にCDを入れ替えたり、タバコに火をつけたりするほうが、よっぽど危険が伴うと思うのですが・・・・。
要は、法律を遵守しやすい環境を車メーカーでさえ対応しているのに、次々とノー天気な商品を開発するなと言いたいのです。
これから、私は通勤などで車を使った場合、皆さんからの電話に出にくくなることをご承知置きください。(泣
私が毎年注目している調査のひとつである「コーポレート・メッセージ調査2006」(日経BPコンサルティング)は、今年もおもしろい結果を提供してくれました。
企業名想起率は、初回からずっと「お口の恋人」ロッテが圧倒的に高く、91,8%の人がこのメッセージを見てロッテと答えています。その次は、一気に落ちて66,3%の人が「ココロも満タンに」のメッセージにコスモ石油と答えています。
私は、この想起率よりも、メッセージ理解度に注目をしています。
今年のトップは「うまい、やすい、はやい」の吉野家で84,0ポイントを獲得しています。
「安値世界一への挑戦」コジマ、「激安の殿堂」ドン・キホーテ、「味ひとすじ 永谷園」永谷園、「すべては、お客さまの『うまい』のために。」アサヒビール、「自然を、おいしく、楽しく。KAGOME」カゴメ、「目の付けどころが、シャープでしょ。」シャープなど、皆さんは、ほとんどご存知ですよね?
他にもたくさんのコーポレート・メッセージが発信されていますが、高いスコアを取っている企業に共通したものは何でしょうか。
これは、企業ブランドとして認識されている価値とメッセージに整合性のある企業が選ばれているということです。
また、わかりやすく、しっかり日本語で伝えていることも重要です。
「Inspire the Next」は、日立製作所のコーポレートメッセージであり、企業名想起率では6位に入っていますが、誰に送っているメッセージなのでしょうか。
日本は、TOEIC受験者の成績はアジア各国の中で最下位レベルです。英語でのメッセージは届きません。ですから、想起はするのですが、理解できていないということになっています。
外資系企業は、グローバルメッセージを使っているケースも多々あります。
「i’m lovin’ it」ご存知、マクドナルドです。
マクドナルドほどの老若男女を相手にする企業が、何のメッセージを送ってきているのでしょうか。
子どもにわかりますか?お年寄りにわかりますか?そして、皆さんの中の何人の方が正確に理解しているのでしょうか。
こんなメッセージなら、出さない方がいいと思います。
同じように、日本の企業が全世界に向けて発信するため、敢えて国内も英語にしているケースがあります。
「Human Chemistry,Human Solutions」TEIJIN
きっと考えた方は、インテリジェンスが高いんでしょうね。誰に向けてのメッセージなのかわかりませんが、「グータンヌーボ」をはじめ盛んに若者向けの番組に提供しているのですから、若者に理解してもらいたくないのでしょうか?「だけじゃないテイジン」は覚えていますが、言いたいことは何でしょうか?
バブル経済の頃は、「大量生産・大量販売」の時代であり、ウオークマンが発売されると、家電各社はこぞって同じようなものを大量生産・大量販売しました。
人々も、お金はあるし、そういうものがほしいしで、sonyではなくても喜んで買っていました。
デフレ時代が訪れて、人々はお金を使わなくなりました。
使うときには、徹底的に商品やサービスを吟味するようになりました。
どうせ高いお金を出して買うのなら、以前使い捨て時代にアイワを買ったけど、アフターサービスもしっかりしているsonyにしよう。という時代になりました。
安くて失敗したブランドには手を出さずに、高くてもいいものを買おうとする時代に入ったのです。
その時に、企業は消費者にどのように自分たちの提供する価値を伝えようとするのでしょうか?
鋭くなった消費者に選んでもらえるために。
これは、合コンと一緒です。
消費者は、一人の女性。男性側には、その女性とお付き合いをしたいと思っている男性が5人います。
さあ、どうしましょう。
自分の価値をしっかり伝えなければなりません。
どこかの誰かのように、英語でかっこつけて、意味もわからない言葉で伝えますか?
それとも、目は口ほどにものを言うなどと、はすに構えて目で訴えますか?
ここにブランドプロミスという概念が出てきます。
要は、不言実行では合コンでは勝てません。
マーケティングも一緒です。
「有言実行」が必要です。
私は、自分自身の個性で、こんなところが他の男性より優れているので、この価値をあなたに提供し、幸せにする自信があるのです。と、約束をするのです。
この約束に納得感があれば、信頼関係は結ばれ、強いブランドとして生き残っていけるのです。
ここでもう一度、メッセージ理解度の上位をサイトで確認してみてください。
ブランドプロミスの開発の留意点は、他にも多々ありますが、最近の傾向として、自社の事業内容をその中に入れ込むことも重要ですが、環境面でのプロミスを入れている企業も目立つようになりました。
私は、Webサイトの開発を依頼されると、まずは、このブランドプロミスのチェックから作業に入ります。ない場合には、それを開発することから始めます。
そして、Webサイトには、そのメッセージがしっかり伝わるコンテンツを用意します。
これが、Webサイトを使った本当のブランディングの概念なのです。
このあたりを理解してサイトを創っている方々が極めて少ない。。。
サイトは、企業を映す鏡です。
今や、商品やサービスのファーストコンタクトにもなり、タッチポイントにもなりうるWebサイトは、デザイナーやシステム上がりの方々には作れる時代ではなくなったのです。
宣伝会議「アドバタイムズ」の記事抜粋
~米国 テレビ人気は不動 ~
世帯視聴時間、過去最高
米ニールセン・メディアリサーチ社が22日までに発表したところによると、17日までの1年間に、米国世帯の1日あたりのテレビ視聴時間は平均で8時間14分で、前年を3分上回って過去最高だった。
視聴時間は特に、12歳~17歳のティーンエイジャーで3%増と長くなっている。
調査結果について同社は、「(インターネット・テレビやビデオ機器など)新しい娯楽形態は、伝統的なテレビ視聴に影響を与えていないようだ」(アナリストのパトリシア・マクドナー氏)と分析。
「iPod」など携帯ビデオ機器の人気にもかかわらず。テレビが依然として家庭で娯楽の中心であることを示すものだとの見解を示した。
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この記事のニールセンニュースレポートはこちら
核家族化している日本の家庭では、世帯視聴時間はアメリカよりは多少短いと推測します。
しかし、NHK放送文化研究所の「2005年国民生活時間調査」によると、テレビ視聴時間の個人全体平均は、平日3時間27分、土曜日4時間3分、日曜日4時間14分で、いずれも2000年の調査よりも増加しています。
もう一方で、アメリカのブロードバンド普及率は53%で、すでに踊り場に来ているというレポートもあります。
今、世間で盛んにテレビの崩壊によるネットの時代と叫ばれていますが、本当にそうなのでしょうか?
私は、広告代理店の人間として、テレビ・新聞・雑誌・ラジオを中心としたマス媒体の中で育ち、(社)日本広告主協会Web広告研究会の初代事務局長として、伸び行くネットの世界で4年生きてきましたが、両方を良く知る立場で、私以外に、この急激に変化するメディア環境を冷静に見ている人が、何人いるのでしょうか?
10人もいないという自負があります。
ネットの世界の人は、意外にマス媒体を知りません。
広告代理店の人は、ネットの世界を知ろうと努力しません。(マスに比べ、考えられないほど儲からないからです。)
そのような環境の中、ネットがすごいと思い込みすぎるがために、他メディアを否定することから入ってしまい、他メディアのいいところを見失っている方がとても多いことに驚かされます。
テレビでしか出来ないキャンペーンは、相変わらず存在します。
資生堂TUBAKIのキャンペーンもこれに該当します。
これからの時代は、テレビはテレビの、ネットはネットの役割をしっかり整理した人が勝つと思います。
雑誌で興味を喚起し、自社サイトに誘導するなどという手法は、当たり前のことでしょう。
雑誌の要素は、もはやネットが取って代わっているという考え方の人は、今後は間違いなく生き残れないでしょうね。
孔子は論語の中で、
「清濁あわせ呑む技量を持ちなさい。」と諭しています。
ネットの人たちは、自分たちが「清」だと思っている人が多く、今までのコミュニケーションを「濁」と見ている人がとても多いです。
しかし、どちらに足がかりを置いていても、両方の良さを見抜く力がなければ、マーケティングコミュニケーションを成功させることは出来ないでしょう。
先日このblogに書きました「幕張たまごのCMは検索されない」の検証です。
やっぱり「幕張たまご」は検索されませんでした。
そして、何人かの興味を持った見込みユーザーは、サイトを見つけられずに迷子になってしまったようです。お気の毒に。。。
9月7日から13日の一週間で、「幕張たまご」「幕張たまご パフィー」と検索して、弊社のこのサイトに訪問してきた人が151人です。
このワードをYahoo!で検索すると、弊社のサイトが1番に表示されます。
googleでは、2番目と1番目です。
どちらも1ページ目にそれらしき「マクハリタマゴ」のサイトは見当たりません。
リスティング広告さえありません。
そういう状況の中、弊社への訪問者が151人です。
多いのでしょうか?少ないのでしょうか?
「マクハリタマゴ」のテレビCMは、1500~2000GRP程度の投下と予想します。
関東のみの放送でしょうから、1億5000万円弱のテレビスポット投下量と推測します。
それに、パフィーの契約金とテレビCM制作費で約5000万円。合計で2億円はかけていると思います。
さらに、新聞や雑誌、ネット広告なども投下しているでしょう。
しかし、クリエイティブを間違えると、サイトに誘導できません。
HONDAさんなどの企業サイトには、月間180万人もの人が訪れており、テレビCMもスポットと番組提供を合わせて5000GRPくらいは毎月投下しているでしょうから、2000GRPのテレビCMを投下することによって、少なくとも数十万人の人が「マクハリタマゴ」のサイトを検索してもおかしくはありません。
商品特性から言ったら、百歩譲って数万人というところでしょうか。
それが、Yahoo!・googleで検索をして、トップにある記事をクリックした人が、たった151人ですよ。
いかにあのクリエイティブが、「検索」される消費者心理を理解していない人が作っているかをご理解いただけるでしょう。
また、リスティング広告が表示されないという最大の欠陥もあります。
「検索してね!」とパフィーに言わせているのに、検索した人を迷子にさせています。
本来、弊社blogに迷い込んできている人は、「幕張たまご」は「マクハリタマゴ」が正式名称だとは知らない人だと思います。私も、今日までは知りませんでした。
今は検索の時代です。
ネーミングにも充分に留意しなければなりません。
テレビCMを凝視しないで、PCをいじっていたり、携帯でメールを打っている人たちが「ながら視聴」する今の時代は、目と手は使われていますが、耳は空いています。だからこそ、CMは音がとても大切です。音の響きで認識をして検索をするのです。
どういう字を書いても検索でサイトに到達できなければなりません。
一回や二回の広告接触で、「幕張たまご」を「マクハリタマゴ」と理解して、そのままの文字をしっかり検索できる人は何人いるのでしょうか?
私は少なくともできませんでした。
マーケティングは、消費者の心を読む心理学です。
今はAISCEASの時代です。
もう、昔のAIDMAの時代の広告手法は通用しません。
広告代理店関係者とクリエイターに、もっと真剣に今の時代のコミュニケーションを勉強していただきたいと思います。
そうでなければ、ますます「広告は効かない」といわれ、我々の職業が無用のものになってしまいます。
そんな危機感を感じているのは、私だけではないでしょう。
先日、何気なくテレビを見ていると、パフィーが出ているCMで「幕張たまごと検索してね。」という内容のCMが流れました。
最近、こういう検索を促すCMが多いですね。
皆さん、これで本当に検索しますか?
広告代理店とそのクリエイターたちは、「検索」というものを本当に理解していませんね。
私は、たまたまblogに書こうと思って、パフィーの言葉をすぐにメモしましたが、何の商品のCMだったのかは思い出せません。
本来CM役割は、その商品やサービスの価値を伝えるものですし、その商品価値に興味があれば検索をするのであって、興味を沸かせないでサイトで価値を伝えようなどというのは本末転倒というか、何を考えているのやら・・・。
ちなみに、「幕張たまご」、「幕張たまご パフィー」と検索してもトップページにそれらしきサイトが見つかりません。「まくはり たまご」と検索した結果、ようやくリスティング広告で「"マクハリタマゴ”誕生」と出てきました。
リスティング広告も一日の設定金額で、私は偶然「幕張たまご」にヒットしなかったのかもしれませんが、TV広告を関東だけに1000GRP(総視聴率)を投下しただけでも8000万円近くかかります。この10%でもリスティングに振り分けていた方が良かったと思いますが・・・。
お金をドブに捨てるようなキャンペーンですね。
CMによるサイト誘致力はほぼゼロ。仮に検索させても到達できない。
どこの広告会社がやっているのでしょうか?
是非、ご意見を伺いたいものです。
体からバラの香りガム、中年男性に人気
(日刊スポーツ記事抜粋)
加齢臭が気になり始めた中年男性向けに発売された、かむと体からバラの香りが発散されるというガム「オトコ香る。」(カネボウフーズ、126円)が、あまりの人気に生産が追いつかず、全国販売再開が10月にずれ込む見通しとなっている。「オトコ-」は7月10日に発売されたが、同月下旬に販売休止。今月7日に販売が再開されたが、首都圏の1都3県のコンビニしか出回っていない。
ガムにはバラの香りの成分が配合され、かんでから1~2時間で、汗腺から香りが発散されるという。カネボウフーズは予想以上の売れ行きに喜びながらも「生産が追い付かず多数のおしかりを受けている。販売休止の影響で消費者の“熱”が冷めたかもしれない」(広報部)と、頭を抱えている。
業界では年間売り上げ10億円が「ヒット商品」のラインとなっているが、「オトコ-」の売り上げ目標は1億円。テレビCMや新聞、雑誌の広告展開は全くなく、大して期待されていなかった商品ともいえる。それが、口コミなどによって中年男性に広がっているとみられるという。同社では「男性のオシャレに対する意識が変化し、香りに対して敏感になっている証拠」と分析している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
売上目標が1億円というレベルでは、確かにTVCMなどは使えません。
サプライズのある商品は、パブリシティやブログなどのCGMによって売れる典型的な事例ですね。
加齢臭の気になる私も買ってみようかな。
今年3月下旬に発売をした資生堂「TUBAKI」は、年間目標の累積売上100億円を8月末には達成する見込みだと発表されました。
以前、このブログに書いたように、資生堂さんのシャンプーシェアは4番手でした。
それが、この短期間にトップへの躍進です。
最近、テレビCMが効かないとか、ネット広告が主流といった風潮が流れる中、堂々とテレビ広告中心に展開してきた結果の出来事です。
確かにテレビ広告は、昔のように、誰にでも届くメディアというような解釈をしてはいけないと思います。また、コミュニケーションの手法も大きく変わってきています。
しかし、そんな環境化において、従来の手法でブランド構築できる商品群も存在していることを理解しておくべきだと思います。
仮に、これをテレビ広告を使わないでやろうとしたら、可能でしょうか?
ネット広告やプロダクトプレースメントなどでは、絶対にできないことでしょう。
テレビ局や大手広告代理店も、ネットに比べてとても歴史があり、とても優秀な人も存在しています。
したがって、今の環境を打破しようといろいろな手法を考えています。
また、日本は、アメリカと大きく異なる環境があります。
アメリカは、早くからケーブルテレビが主流で300チャンネルの時代でした。日本は、民放キー5局とNHKだけといっても過言ではありません。
日本のテレビに対する視聴態度とアメリカの視聴態度は明らかに違っています。
日本人は、アメリカ人に比べて、選択肢の少ない分、テレビ局が番組にかけられるお金が豊富なために、優秀なコンテンツが凝縮された番組を見ることができています。
したがって、テレビに依存する態度がおのずから違っています。
また、日本には、海外にないCM販売の特徴があります。
それは、番組提供という、番組の中に流れる30秒のスポンサー広告枠が存在しているということです。
諸外国には、この概念がないので、番組と番組の間に流れる15秒のテレビスポットが中心となります。
アメリカで番組提供として全米ネットで販売されているのは、スーパーボウルくらいしかありません。だから、スーパーボウルは提供料金がとても高く、バドワーザーなどがそれ専用のCMを打つので、とても注目されています。
これらの日本とアメリカの環境の違いから、日本では、このような日用品であり廉価品である商品は、どんなにネット広告が主流になっても、影響を受けにくい存在であると思います。
(もちろん、効果・効率は明らかに劣ってきていますが)
また、機能価値の高い商品は、企業サイトやネット広告を重視してゆかなければ、コミュニケーションは成り立たない時代に入っているので、テレビ広告の予算は、ネットに振り分けられてくるでしょう。
そうなれば、機能価値の高い商品は、ますますテレビ広告の出稿が少なくなるので、日用品であり廉価品である商品のテレビ広告は、今以上に注目を浴びる環境になると思います。
ただし、今回の「TUBAKI」の成功は、決してテレビ媒体だけのチカラではありません。
ここに登場する日本を代表する女優さんたちや、音楽を担当したSMAP、そして「日本の女性は美しい」という強い広告メッセージがあったからこそだといえます。
広告は、どんな方法で伝えるかも大切ですが、「何を、どのように」伝えるかもとても重要です。
この広告を担当したADKの後輩諸君には、「いい仕事をしましたね。」とエールを贈りたいと思います。
先日、Hondaの渡辺さんのところにネットの話を聞きに行った時、朝霞で乗ったタクシーの中で驚いたことがありました。
写真をご覧ください。
タクシーの座席の裏に運転手さんの写真・名前・趣味が書いてあります。
この運転手さんの趣味はちなみに「野球をすること」だそうです。
思わず、親近感が沸いてきて、話しかけてしまいました。
お客様目線でものを考えているタクシー会社があるんだなあ。
通常は、助手席の前にいかつい顔をした運転手さんの写真と名前があるのが普通ですが、ひとりで助手席の後部座席に乗ると見えないんですよね。
たったこれだけのことですが、とても安心をしたり、しばらくの間の移動ですが、ちょっと話をしたくなったりしました。
ブランドは、お客様との「絆」を深めなければなりません。
こんな工夫でこの会社の信頼感が増えました。
でも、どこの会社だったかは覚えていません。
そして、その会社の車を選んで乗ることもなかなか出来ません。
しかし、今後タクシーを呼ぶことがあったり、選べる環境の中でタクシーを拾ったりするときには、きっとこの会社は選ばれているんでしょうね。
ちょっとした驚きでした。
久しぶりに広告業界が湧き上がった資生堂さんのシャンプー「TSUBAKI」のBIGキャンペーンについて、ブランドマネージャーの高津晶さんにお話をお聞きする機会がありました。
シャンプー市場は、今激戦です。
日本の女性は、それまで欧米女性の髪質にあこがれていたらしく、ラックスとパンテーンが巨大シェアを持っていました。
そこに、アジア女性の黒髪の美しさを見直そうと提案をした花王さんのアジエンスが爆発的なヒットとなり、世の女性は似合わない金髪からの脱却を図り、黒髪ブームまで起こしました。
そこで、いよいよ真打の登場です。
この先に、女性に対してどんな提案があっても、このシェア構造しばらく崩れないだろうと思っていたところ、「一瞬も一生も美しく」のブランドプロミスでおなじみの資生堂さんがやってくれました。
「日本の女性は、美しい」
これを言われたら、おしまいでしょ。
しかも、天下のSMAPに言われるんですよ。ねぇ。
私は、久しぶりに小躍りするほど爽快なコミュニケーションに出会いました。
日本の女性の「髪」は美しい
とは言っていません。
「日本の女性は、美しい」ですよ、みなさん。 ← ちょっとくどいですか?(笑
そして、あのそうそうたるメンバーの女優さんが10名以上も出てくると、男としても妙に納得感があるんですよね。女性の方もあのCMは好感度が高いですよね?
日本の女性に最高の賞賛を送っているのですから、最高のパーミッションマーケティングになりますよね。
企業は消費者に対して、競合もある中、どうやったら好意的にメッセージを受け止めてもらえるかを必死に考えています。今回のメッセージは、どこかの飲料会社のように、奇をてらうコミュニケーションばかり考えるのではなく、とてもストレートなメッセージだと思います。
まさに、ブランドプロミスを実現させるために、約束を守っているということになります。
ただ、現在トップシェアになった「TSUBAKI」ですが、現在は、トライアルユースなのかも知れません。1本使い終わった来月あたりから、リピートされるのか、ブランドスイッチされるのかの審判が下ります。商品の評価はそれからにしたいと思います。
さて、私がどうしてこんなにテンションが上がっているかといいますと、最近の広告業界が浮き足立っているからです。
ネットコミュニケーションが注目され、消費者の購買決定プロセスは、AIDMAからAISCEASに移行したと言われています。しかし、AISCEASは私自身が2004年5月に宣伝会議で発表したものですが、このblogでも何回か書いてあるように、AIDMAはまだ機能しているのです。
広告業界は、ネットコミュニケーションに取り組んでも採算が合いません。
手間がかかるだけで、利益が上がらないのです。
だからこそ、ネット専門の広告会社の事業が好調なのです。
もし、儲かる仕事なら、クライアントから商品キャンペーンを任されている電通・博報堂・ADKなどは、間違いなく真剣に取り組み、ネット専門の会社などが売上を伸ばせる環境にはないのです。
しかし、クライアントはネットキャンペーンも積極的に取り組むよう代理店に求めてきています。
また、最近はTVCMが効かないなどとも言われていました。
そんなことで、広告業界でもやもやした気分でいた人が多くいたことも事実です。
今回のTSUBAKIのキャンペーンは、50億という広告予算を投下し、しっかりAIDMAの法則が効くことを証明してくれました。
これで、広告代理店の皆さんは、少しは安心したことでしょう。
資生堂さんの調査によれば、消費者がブランドを「認知する接点」でテレビCMが97%・雑誌48%・サンプリング46%で、インターネットが出てくるのは16番目で20%です。
「興味がわく接点」では、テレビCM90%・雑誌広告40%・雑誌記事35%で10位の中にインターネットは出てきていません。
ブランドの「特徴を理解する接点」では、テレビCM70%・サンプリング35%・知人/友人の話33%の順になっており、Webサイトは11番目で20%です。
これで、店頭に大陳してあれば、AIDMAは成立します。
ただ、購買決定の接点は調査をしていないようなので、ここだけはある程度ネット広告も貢献していそうな気はします。
ネットの世界でご活躍されている方には、AISCEASはあくまでも機能価値の高い、車・PC・液晶テレビ・住宅などの商品にだけ効く法則だとご理解をいただきたいと思います。
また、広告代理店でご活躍されている方々には、かつて大もうけをしたTVCMを中心としたマスコミュニケーションは、情緒価値が高く、パリティの状態にある飲料やシャンプー・歯磨き・即席ラーメンなどには有効ですが、機能価値の高い商品は、ネットコミュニケーションを避けて通れない時代に来ていることをご理解いただければと思います。
最後に、このblogはクライアントの方々もご覧になっているので、誤解のないようにお伝えしておきますが、弊社はWebサイトの企画・構築などが決して儲からないとは思っておりません。(汗
いつも、とても感謝をしております。
こんな中小企業の会社は、それだけで人並みの生活はしてゆけますので。
でも、もちろんCM制作や媒体購入も得意ですので、ご遠慮なくご発注ください。
お待ちしております。\(^o^)/
6月30日にフランスベッドメディカルサービス(株)様の「みんなのえがお」という子どもの介護用品専門サイトを立ち上げました。その関係から、本日、サンシャインシティで行われた子ども専用の介護用品展示会に行ってきました。
そこでは、昨日は5000人、今日は3000人ものお父さん・お母さん・体に障害をもつ子どもとその兄弟の子どもたちが参加していました。
補助器具をつけて、自分の足で歩こうとする3歳くらいの男の子や、今までの車椅子より快適になったちょっと大きめな車椅子に座ってご機嫌な5歳くらいの女の子など、たくさんの子どもたちに出会うことができました。
ここには、不思議と切羽詰った悲しそうな顔はありません。「みんなが笑顔」なんです。
それは、ここにある最新鋭の介護用品を使えば、今の生活よりきっと良くなると誰もが信じているからでしょう。
今までは、軽度な症状から重度まで5段階の介護基準のすべてに保険が適用されてきましたが、今年4月の法改正で介護保険の基準が厳しくなり、軽度から3段階の人たちは、介護保険が受けられなくなりました。その結果、今まで介護ベッドや車椅子などを保険で使っていた人たちが、自分で買わなければならなくなったのです。
そんな背景から、フランスベッド様より、まずは子供用の介護用品のサイトを創ってほしいとの依頼が来ました。子供用介護用品のレンタルをしているのは、フランスベッド様だけなのです。
急遽の話でしたから、予算もほとんどありません。皆さんから見れば、機能もコンテンツもまだまだ課題だらけだと思われるでしょうが、たった2ヶ月で、予算のない中、知らない業界のサイトを立ち上げることは、さすがにタフな仕事でした。
私たちには、障害を持つお子様を持たれたご両親の気持ちがわかりません。
でも、間違っているのかもしれませんが、「お子さんとまた来たい」と思っていただけるようなサイトにしようと必死でした。
ですから、サイト自体の名前もあえて「みんなのえがお」としましたし、とても素敵な女の子の笑顔をトップに持ってきています。
また、イラストをあちこちにちりばめるなど、充分に配慮したつもりでした。
しかし、本日、はじめて実際にお子さんやご家族に触れ、足りないことがたくさん見えてきました。
障害を持つ子どものほとんどには、健常者の兄弟がいます。ふたりが仲良くおもちゃで遊んでいました。
ならば、ブラウザーは、そういうふたりが一緒に覗くのかも知れません。できれば、ふたりが楽しめるコンテンツを今後は検討したいと思います。
また、あるブースの壁にぎっしりと紙が貼られていました。これは、「皆さまのご要望」でした。 お母さんたちが、切羽詰った想いを必死に書き込んでいました。
私は、なにやら目頭が熱くなり、どうしようもなくなりました。
そこには、「子どもは成長するので、レンタルにしてほしい」(フランスベッドさんはやっていますが)とか「高額なので、しばらくは試してみたい」(これもあります)とか、「もっと子どもの介護用品を増やしてほしい」とか・・・・。
こんなにもたくさんの人たちが、情報を探しています。
たった2日前ですが、少しはお役に立てるサイトは公開しました。でも、あのお母さんたちは、どうやってこのサイトにたどり着いてくるのでしょう。簡単にオーバーチュアとかアドワーズとかを薦めている場合ではありません。
あの方々が検索しそうな言葉が、あの書き込みにたくさん入っていました。
私たちは、今までそこまで考えたでしょうか?
もちろん、プロなので、SEO・SEM対策は万全だと思っていました。でも、本当の消費者の声は、過去の検索数の事例や他社比較などから導き出したもの以外に、とても強いワードがあるはずです。
心の中にある検索ワードを引っ張り出さなくてはいけないと思います。
そうでなければ、あの人たちをこのサイトに誘導することはできません。
私は、Webサイトを仮想店舗だと捉えています。お母さんたちが、書き込みをできるシステムの提供や、新しい商品を瞬時にご案内できるblogなども搭載していかなければなりません。
そして、本気で、お母さんたちに、ここに有意義な情報がありますよと、気づいてもらわなければなりません。
サイトを創ることが、私たちの仕事ではありません。
サイトの中に、充分な情報を搭載し、その内容をなんとか伝えたい。
それが私たちの仕事の本質だと思います。
ブランドとは何か。
なかなかひと言では定義できない厄介なものです。
私自身は、強いブランドを「他の商品やサービスと極めて大きな違いを特徴に持ち、ロイヤルな顧客を持った商品やサービス」と理解をしていますが、それだけではまったく言葉足らずでしょう。
そこで、私はブランドのお話をするときに、「人格」に置き換えて説明をすることが多くあります。
たとえば、「キムタク」というブランドと考えた場合(男性の場合は、松嶋菜々子とかに入れ替えて読んでください)、キムタクをどうして好きなのかと質問をします。
彼のスタイルがかっこいいとか、目が可愛いとか、男らしいとかいろいろあるでしょう。
でも、ある時に子供に接する姿を見て、やさしさに感動することもあるかもしれません。
そうです。
ブランドとは、「その人の心の中だけに存在する印象の集合体であり、常に変化をしているもの」なのです。
ということから、ブランド力の調査なども、やり方によっては、まったく意味がないことにもなりかねません。今現在の印象しか聞けていないからです。明日以降、もっとすごくやさしそうな妻夫木君を見てしまったら、そして、彼から直接声をかけられてしまったら、キムタクより好きになってしまうかもしれません。
ブランドは、常に競合と競っています。
だからこそ、他の追随を受けにくい特徴を持たなくてはいけないのです。
ブランド論を人格に代えているのですから、「機能価値」と「情緒価値」についても考えてみると、「機能価値」は、キムタクの収入や私をやさしく包んでくれそうなどということになるでしょう。「情緒価値」は、キムタクと腕を組んで歩いているところを人に見られたら、羨ましがられるだろうななどという優越感なのかもしれません。
そういう中で、私が以前ADKで11年間担当していた「KIRINキャンペーンガール」を例に出して説明しても成り立ちます。
私は、初代の飯島直子から11代目のキャンペーンガールまでをオーディションで選出してきました。
この中には、米倉涼子や中島史恵などもいます。
しかし、後の8人は、その後あまり活躍をしていません。
キャンペーンガールの出身で、芸能界で長く活躍できることは極めて少ないのです。
なぜだかわかりますか?
キャンペーンガールは、企業の顔として活躍するわけですから、「品行方正ですべての人に好かれる」ことが重要になってきます。
そういう背景から、キャンペーンガールを卒業するとすぐに売れる子も確かにいます。
藤原紀香や今では伊東美咲などがそうです。
彼女たちに必ずあるものは、「清潔感」「フレッシュ」というようなキーワードでくくれる要素が中心です。
しかし、こういう子達は、必ず勢いが止まります。
なぜなら、毎年、同じ要素のキャラクターが出てくるからです。
その間に、新しいキャラクター要素(他にない特徴)を作り出さなければ、生き残れないのです。
では、どうして飯島直子や米倉涼子が残ったのか。
飯島直子は、昔から天性のあけっぴろげな性格(直ちゃん失礼!)から、親しみやすさが際立っています。スタッフからもとても可愛がられていて、また一緒に仕事したいと思わせるチカラが凄かったですね。
最近では、演技の幅も膨らんで、彼女の領域ができてきました。
米倉涼子は、周りの意見に振り回されず、いつも自分の信じた道を歩んでいる子でした。
キャンペーンガール卒業後に、オスカーには数多くの仕事が舞い込んでいましたが、当時彼女は仕事を続けたくないという理由で、ほとんど、仕事を請けていませんでした。
あるとき、あることがあって(秘密です)、仕事にやる気を見せてからというもの、皆さんのご存知の通りの活躍です。
彼女にも、そういう特徴がありました。
「他にない際立った特長」を持つ商品やサービスは、サプライズがあるので、BUZZを起こしやすく、口コミやCGM(blog・SNSなど)で広まりやすくなるのです。
この考え方は、合コンにも通用します。
男5人が女性5人と合コンをしたときのことを考えてみてください。
自分を売り込むのに、他の4人にない特徴(異性が喜ぶことが条件ですが)を見つけてアピールしてみてください。
そうすれば、彼女ができる糸口が見えるかも・・・。
あ!人のことを心配している場合じゃないか。。。
広告業界に早27年の歳月お世話になっています。
いろいろな広告を創ったり、見たりしてきました。
その中でも、特にTVCMは時代を反映する社会の鏡でもあります。
テレビで昔のCMを扱っているのを見ていると、その頃のことが思い出されてきます。
流行った言葉だとか、タレントだとか、音楽だとか・・・。
ある意味、CMがその時代の文化を作り上げて来ているとも言えます。
現在のCMを20年先に見たら・・・、
「TEPCOひかりに決めたのは~♪」
これを見ると、ブロードバンドと光ファイバーが一気に普及して行った時代だとすぐに想起されるでしょう。
その頃には、懐かしく思えるようになっていると思います。
(私は生きているかどうかはわかりませんが・・・。)
また、昭和天皇が崩御された時、3日間もテレビにはCMがカットされ、新聞にも広告はなく、街のネオン広告が消されたことを覚えていらっしゃる方も多いでしょう。
その時は、私も子供の頃から広告に接触しない時間を過ごした経験がなかったので、ある意味戸惑いを感じました。
デジカメというものが売り出されているらしいけど、何を買えばいいのだろう。どのメーカーのどんな特徴が優れているのだろう。
今そうなったら、そんな迷子になってしまうと思います。
(ネットのblogなどを参考にできる時代にはなりましたが・・。でも、まだ伝えられる人数にはかなり制限があります。)
そんなCMも今や企業の考え方を測る尺度となってきています。
私たちは、その企業の「トーン&マナー」と表現をしますが、その企業の「人柄」を表すメッセージでもあります。
キリンビールのようにまじめな会社がまじめに楽しくなるCMを創る。
TOYOTAのように信頼あるしっかりしたCMを創る。
HONDAのようにアイデア溢れる夢のあるCMを創る。
資生堂のようにとてもキレイにCMを創る。
これが、各社の「人柄」を表す、はずしてはいけない約束の「トーン&マナー」です。
今、企業は社会の一員として、社会に対してどういう価値を提供するかを問われています。
その背景には、数年前に多発した数々の企業の不祥事による消費者の不信感にあります。
そして、ネットが普及して、消費者は自由に企業への不満をぶつける手段を持ちました。
今までなら、クレームの本人だけと対処すれば良かった企業が、ネットで書き込まれたりすると多数の方々に伝わってしまうので、消費者との対話が重視される時代になりました。
だからこそ、企業の価値を高めるため、企業はCSR(コーポレート・ソーシャル・レスポンシビリティ)やブランドプロミス(ブランドからの約束)にもチカラを注ぎ始めました。
そんな環境化の中、先日、何気なくテレビを見ていると、天海祐希が「豆うめー!」と叫ぶCMが流れました。私は、昔から、女性のこういう乱暴な言葉が大嫌いです。非常に不愉快になりました。
なぜ、こういう汚い言葉をあえて使おうとするのでしょうか?
※ちなみに彼女はそういうキャラクターでもあり、私は嫌いなので、彼女の出演番組は一切見ないことにしています。でも、番組は避けられるのですが、CMは避けられないので、一種の暴力とさえ感じました。
クリエイターは、とにかく目立つコピーをひねり出そうと必死です。
でも、目立てばいいのでしょうか?
合コンで女の子に認めてもらいたいがために、大声ではしゃぐことが好意に結ぶつくと本気で考えているのでしょうか?
そこで、私はこんなに不快な思いをしたことがなかったので、この「十六茶」のCMの広告主であるアサヒ飲料さんにこれらの意見を求めました。
(断っておきますが、私はけっしてクレーマーではなく、今回が生まれて初めての経験です。)
ご丁寧な返信を頂きましたが、私の質問内容とは的が外れていました。
私は、数々のCM制作の経験の中で、私が創ればこんな下品なコピーで楽をしない自信があります。
このCMの狙いは、天海さん扮するビジネスマンが、数々のストレスから解放される瞬間に、十六茶の機能価値である「豆」のうまさを表現するというものですが、そこに行き着くまでの猫ひろしの無意味なカットやベンチでの変な「間」などを使うのではなく、極限状態のビジネスのストレスシーンを強調することにより、一気に開放するというような理にかなった演出をしたと思います。そうすれば、「豆うめー!」の言い方も変わって来ると思います。
ここで皆さんにお伝えしたいことは、企業として社会責任があるということです。
CMは、テレビを見ている人に突然メッセージを投げつけてきます。
だからこそ、社会の一員として、我々に自分勝手のために不快な思いをさせてはいけません。
これは、最低のルールだと思います。
今は、パーミッションマーケティングが注目されています。
消費者と企業が信頼関係を結んでメッセージを受け取ることを許容するマーケティングのことです。
代表的なものには、ネット上で行われるCRMでメルアドを企業に教えることから始まることがあげられます。
このマーケティング手法は、「未承諾広告」ではないため、メールでも開封率が高く、好意的なのでものを売りやすい状況になります。
本来、アサヒ飲料さんの宣伝ご担当や代理店などが、この概念を理解していれば、こういうCMは生まれなかったと思います。
ITによって、時代は大きく変わってきています。
でも、昔の成功体験を持った人たちは、これらについていけません。
水風呂に入ったカエルになってはいけません。
カエルは、皮膚が厚いため、水がどんどん熱くなり沸騰しても気づかずに、やがて茹で上がって死んでしまうのです。
企業は、今後私たち消費者とどう共存していくのかを真剣に考える時期に来ています。
もう、たくさん作って、たくさん広告を打って、たくさん売る時代は終わったのですから。
強いブランドを語るときに、必ず出てくるのがSQことシンガポールエアラインです。
今まで、なかなか乗る機会がなかったので、今回のゴールデンウイークのタイ旅行では、あえてこの航空会社を選びました。
うん、なるほど!!
あちらこちらに、強いブランド体験をさせてくれるものがありました。
搭乗してからの順番で説明すると、
1.日本の新聞が、ほぼ全員に渡るのでは?と思うほど、積み上げられている。他社は、すぐになくなってしまう。
→ホスピタリティ
2.機内にさわやかな香りがかすかに匂う。
→五感の体験ブランディング(香りによってブランドを想起させる)
3.スチュワーデス(SQはキャビンアテンダントではなく、あえてこう呼んでいる)のコスチュームが独特で、覚えやすい。
→ロゴ・マークと同じブランドの信号の役割
4.座席シートがゆったりしていて、バケットシートのように体を包んで座りやすい。
→機能価値
5.ビデオなどのコンテンツが豊富で、ストリーミングだけではないので、見たいときに頭出しで好きな映画を見られる。
→機能価値
6.機内誌の「SILVER KRIS」では、シンガポールガールがあいさつするだけでなく、「シンガポール航空その歴史」「ご搭乗の皆様へ」(サービス内容のご案内)など、シンガポール航空を深く知っていただくためのプレゼンテーション的なコンテンツが入っている。
→ブランド物語、ブランドメッセージ
7.ビジネスクラス以上は、出発の24時間以内に機内食の内容を予約できる。エコノミーは、すべての食事をテーブルに載せて一回渡して終わりではなく、デザートやアイスクリームも食事後にコーヒーなどの飲み物と同じように運んできてくれる。
→機能価値とホスピタリティー
何より驚いたのは、食事が終わったあとに起こった出来事です。
私は、3人掛けの窓側に座っていましたが、隣に若い男の子と女の子が乗っていました。
食事が終わって、ビデオを見ていると、突然スチュワーデスが3人やって来て、大きなトレーに直径20cmくらいのデコレーションケーキとドライアイスでできた飲み物とぬいぐるみを2つを乗せて、その2人に何か話しかけています。
2人は、大きな笑顔と感嘆の声を上げていました。
私は、ビデオのヘッドフォーンで内容が良く聞き取れなかったので、その2人に「どちらかがお誕生日ですか?」と聞きました。
すると、「いえ、私たち新婚旅行なんです。でも、なぜわかったんだろう。」と驚いていました。
私も、こればかりは本当に驚きました。
彼らにとっては、一生の思い出になるほどのサプライズになったことと思います。
なぜか、私もとても幸せな気持ちになれました。
強いブランドとは、他社に卓越した商品やサービスがあります。
そして、その商品やサービスの機能・情緒価値がサプライズを起こすと、こうしてBUZZが起こります。
実は、シンガポールエアの一番のすごさは、ビジネスクラスにあるといわれています。
ビジネスクラスでも、どこの航空会社のファーストクラスよりもすごいサービスがあるそうです。
こんな体験をしたので、帰りはすかさずアップグレードをリクエストしたのですが、なんせゴールデンウイークの帰りの便です。
私の願いは、もろくも崩れ去りました。
次回、必ずビジネスクラスに乗ってやろうと目論んでいます。
今や爆発的に広まりつつあるCGM(Consumer Generated Media)。
【もっとわかりやすく表現すると消費者生成メディア】
※blogやSNS・口コミサイトなど
CGMは、新時代のマーケティングコミュニケーションの核となるのか?
そのあたりをWeb研のメンバーと研究している最中なのですが、何事も体験しないと理解が深まらないですね。特にネットの場合は、そういう感覚を持たないと、何も理解が進みません。
そんな中、SNSの代表的なmixiには以前から参加をしていました。
このコミュニティーが、今後どのように消費者の購買決定プロセスに影響するのか、この中で体験するリコメンドは、自分の心をどのように動かすのか。
そうこうしているうちに、マーケティングや母校のコミュニティーよりも興味深いコミュニティーを発見しました。それは、地元の「行徳コミュニティー」。
以前から、地元のおいしいお店の情報が欲しいと思っていました。
そこで、おいしいお店情報の交換をすると・・・。
なにやら、今までになかった不思議な連帯感が生まれてきました。
「このお店はこれがおいしい。」
ん?知ってるぞ、その店。
「確かにそれはうまいが、こちらの店のこれも捨てがたい。」
短期間のうちに活発な意見が交わされます。
そのうち、オフ会をやろうということになりました。
参加者は、20歳の学生さんから20代の社会人中心に、30代のご夫婦(あ!奥さんは27歳)、ず~っと歳が離れた私。
どんなことになるのかと、ワクワク・ドキドキで集合場所のお店に行きました。
ここで、重大なミスをしでかしていることに気がつきました。私のmixiでのネームは「モッチー」です。
どの面をさげて、こんな若いメンバーの皆さんに「モッチーで~す!」などと言えるのだろうか。。。
もう少し、自己紹介しやすいネームにしておけば良かった。トホホ。
でも、そんな私もこのオフ会では「ただのモッチー」ですから、なんの気兼ねも要りませんでした。
面白い体験です。
私が会社に入った歳に生まれていなかった人たちからも「モッチー」なのです。
ここで体験したのは、情報性の高い価値があると思ったら、そこに人は集まるということです。
マーケティングや母校などのコミュニティーは、たくさんありますが、どれも自分にとっては「帯に短し、襷に長し。」という感じです。
しかし、唯一の行徳情報には、こんな私さえもオフ会にまで参加しようと思わせる価値がありました。
今後、コミュニティーは、参加者が増えれば増えるほど、淘汰をされていくのでしょう。
そして、生き残ったコミュニティーは、みんながとても情報に価値を認めているものしかなくなり、それが大きな消費者生成メディアとなるのかもしれません。
私の予想では、あまりテーマが大きいものではなく、ごく一部の人には有効なコンテンツが生き残るような気がしています。
たとえば、ジャイアンツのファンのコミュニティーは、乱立する恐れがあるので、ある一定以上にはならないのではないかと予測するのですが・・・。
以前から、SNSはblogほどの影響力はないのではないか(一般のblogではなく、あくまでもインフルエンサーのblogが前提ですが)と思っていましたが、コンテンツ(テーマ)次第では、有効なメディアになるの可能性はあることを体験しました。
4大メディアの影響力までは、かなり距離はありますが、チラシ程度の認知率は稼げるようになるのかもしれません。
昨年、10月頃だったと思いますが、日本広告主協会より、「青学の学生さんが、広告について論文を書くので、いろいろ取材に協力して欲しい。」と依頼があり、青山学院大学仁科ゼミの5人の皆さんが日本広告主協会の方と弊社に来られました。
大変熱心な学生さんたちであり、また、私の可愛い後輩でもあることから、いつしか時間の経つのも忘れ、楽しい広告談義に熱中しました。
その後、フォローの取材も何度かあり、私の会社で働きたいとおっしゃる学生さんも出る始末(笑)。
その皆さんの努力が実を結び、第58回学生広告論文電通賞の一等賞に輝いたと先ほど連絡をいただきました。
おめでとうございます!!!
いや~、嬉しいですね!
何といっても、広告業界に優秀な若い人たちが育ってくれることが嬉しいです。
また、この年になって、広告業界に対して、どう貢献するのかというテーマも少しづつですが実現できてきたような気もしています。
もっとたくさんの方々に、私を育てていただいた広告業界を知っていただき、興味を抱いていただくことができれば、どんなに素晴らしいことでしょう。
このサイトを楽しみにしてくれている方々もいらっしゃるようなので、今後もいろいろな方々のご相談にのっていきたいと思っています。
何なりとお申し付けください。
まずは、青学の皆さん、本当におめでとうございました!
出ました!
修理に出していたロレックスの見積もり。
約7万円なり。
皆さんは、この修理の料金を高いと感じますか?安いと感じますか?
ちなみに7万円の内訳は、「オーバーホール3,5万円、針・リューズ・ガラス・ねじ関係等の交換3,5万円」です。
私は、迷わず修理を依頼しました。
私が今まで使っていた黒のサブマリーナは今定価が43万円程度です。ネットで買うと32万円くらいでは買うことができます。
でも、ただの修理ではありません。
20年以上も一度も止まることがなかったロレックスの技術と新しい部品で、また、新品のように甦るのです。
そして、この20年の日々を私と共に時を刻んできた思い出も共有しています。
修理すれば、これからまた20年近くは一緒に時を刻むことになるのでしょう。
家や車も含めて、自分の身の回りにあるもので、20年も使い続けたものがあるでしょうか。
そして、うまくすると50年くらい使えるもの。
女性は、ジュエリーなどがあるのでしょうね。
もしかすると、時を越えて、私の娘の旦那さんに受け継がれて、2世代で愛されるかもしれませんし、私の親しい友人に遺品として残すかもしれません。
いずれにせよ、私にとって、ロレックスにはそんなことさえ予感させる信頼感があります。
これが本当の強いブランド価値だと思います。
これからの時代は、多額の広告費を無作為に垂れ流し、新規の顧客を大量に獲得するような戦略は通用しません。仮に獲得できたとしても、すぐに離れていってしまうユーザーにお金をかけても、長期的には利益を生まない構造になっています。
こうして、一度ユーザーになった顧客を逃がさない戦略が重要になっています。
CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)やFSP(フリークエント・ショッパー・プログラム)などの戦略で、確実にリピーターを育て、私がこうして皆さんに伝えているように「推薦者」としてBUZZを起こす構造を作ることが、今後の戦略では有効になってくると思います。
但し、エモーショナルベネフィットの強い商品やサービスを提供している企業にとっては、商品やサービスではなく、企業価値そのものを認識させることが重要になっています。
でも・・・、
修理に2ヶ月もかかるっていうので、ブルーのサブマリーナをもう一個買ってしまったんですけどね!
(写真←ちょっと自慢・ちょっと嬉しい。。)
11月24日、27歳の時に2年間のローンを組んで買ってから、この20年以上一度も止まったことがなかった私のロレックスが、突然止まってしまいました。
この時計をはずすのはゴルフとジムに行くときだけで、後はハワイで泳いだときも、エルニドで潜った時も、毎日のお風呂の中でも一度もはずしたことはありませんでした。
なのに、突然止まってしまった。。。
私は、これを購入して以来、時計はこれしか持ったことがなかったので、とても戸惑いました。今の若年層は、携帯電話で時間を見るので、腕時計をする人が減っているそうですが、私も携帯の時計を直るまで使おうと思ったのですが、これがデジタルなので時間的感覚がいまいち良くわからない。
そこで、あわてて松屋の時計売り場に修理に行きました。
何でも、松屋の時計売り場にはロレックス指定修理店のディスプレイがあり、ここでの修理は間違いがないとのこと。まずは、修理の見積もりに2~3週間かかると言われ、最低でもオーバーホールで約5万円、それに20年以上前の物なので、消耗部品の交換などがあり、7~10万円の修理代がかかると
いわれました。
がっび~ん!!
「そんなにかかるんなら、新しいのを買おうかな。」と店員さんに伝えると、「でも、ここについている傷などもすべてメッキをしなおして、新品に見えるようになりますよ。」と教えてくれました。
それはすごい!!
バブル経済までの企業は、大量生産・大量販売に注力し、消費者との対話を避けてきました。消費者も使い捨ての時代だから、壊れたら新しいものを買えば良いと思っていました。
今の時代はどうでしょう。
デフレの時代を経験し、直して使うことを覚えましたし、リサイクルショップも使い方によっては有効であることを知りました。
そして何より、物を買うときにとても慎重に選ぶようになりました。
この会社は、どんなところが優れているのだろうか。
どこに信頼が置けるのだろうか。
そんな環境の中から、企業はこぞってブランドメッセージを強化し、ブランドプロミスをしているのです。
ほんの1~2年前に、サントリーさんのブランドメッセージ「水と生きるSUNTORY」の「水と生きる」の文字の大きさが「SUNTORY」と同じ大きさで表現されるなんて、誰も思いもつかなかったと思います。
また、資生堂さんのサイトのトップページは「一瞬も 一生も 美しく」というブランドメッセージがFlashで大きく取り扱われています。
これらは、企業がいかに消費者と対話をしたがっているのかを物語っています。
対話をすることによって、信頼が生まれ、絆になって、ブランド力が増してゆくからです。
そんな環境下で、これからの企業は、消費者と末永い関係を築きたくて仕方がなくなっています。
そこで重要になってくるのが、「商品のアフターフォロー」ということになります。
安いものは、使い捨てなので、買い替えを前提とし、アフターフォローはありません。
しかし、ブランド力を高めてゆくには、末永く商品を愛していただき、クロスセル・アップセルにつなげてゆくことが重要になってきます。
最近では、ベンツが『メルセデスケア』というサービスを新車に付加しています。
部品や修理費が高いと言うイメージを一新しようと、新車を購入して3年間は、すべての定期点検と部品交換は無料でやってくれます。
ヴィトンのバックは、何年経っても縫製しなおしてくれます。
強いブランドは、こうして高い価値を守っています。
ロレックスの修理に10万円をかけようという気になりました。そうすれば、娘が結婚して旦那ができたら、形見として使ってもらえるかもしれない。。。
でも、修理が終わるのに2ヶ月以上かかるらしいので、結局、もうひとつ、違うデザインのものを20年ぶりに一個購入しました。今度は、死ぬまで使えると思います。もう、余命幾ばくもないので。(笑)
どこで買ったかと言うと、AISCEASの法則に則り、最後は価格.comで買いました。
blogの女王眞鍋かをり先生のblogを読んでいると、かなり面白い情報が取れます。
今回も「恋のマイアヒ」がヒットする要因になったお笑いシークのフラッシュから、 「もすかう」をご推薦。あっという間にランキングトップになっています。
しかし・・・、ワロタ。
自民党の圧勝に終わった今回の衆議院選。
選挙戦の最中から、小泉首相の主張だけが際立った選挙のように感じていた。
大敗を記した民主党岡田代表は「我々の思いを国民に伝えられなかった。」と敗因を分析した。
その通り!
明らかにコミュニケーションの戦略・戦術の失敗だった。
今回の衆議院選は、何のために行われたのか?
郵政民営化法案の否決を受けた、いわば国民投票であったはずだ。
ところが、その対抗勢力である民主党は、「少子化」「年金問題」などと、話題をすり替えている。
まず国民が聞きたいのは、郵政民営化になぜ反対しているかということだ。
「他にやるべきことがある?」
優先順位を確認する選挙ではないはず。小泉首相は、改革の中核に位置づけた郵政民営化を国会で否定されたことに対して国民に判断を委ねたのだ。
この選挙に乗じて、相手の粗を探して政権交代を目指すより、郵政民営化の本当の狙いである国家債務の軽減をどう行うのかを議論すべきではなかったか。
民主党なら、郵政民営化をしなくても、こういう方法で借金を減らすことができる!と国民に説明してくれればいいだけの話だ。
まあ、プレゼンテーションの失敗は、要因はいろいろあるけれど、筋道の違ったプレゼンは、失笑を買うだけだ。
それに比べて、小泉首相のコミュニケーションは、素晴らしかった。
彼は、たった一つの言葉しか使っていない。
「郵政民営化による改革路線の推進」である。
この言葉を国民はどう理解したのだろうか。
多くの人たちは、郵政民営化法案の内容を理解しているわけではなく、各論はわからないはず。
しかし、小泉首相が「何かを変えようと孤軍奮闘している」事実を嗅ぎ取ったはずだ。
これが、今回の選挙の特徴である「なだれ現象」につながってゆく。
実際には、郵政民営化が良い事なのか、好ましくないことなのかという判断よりも、改革路線を継承するかどうかの判断によって「自民党」に投票してしまったというのが本当のところだろう。
広告コミュニケーションに携わる人たちは、この選挙結果を大いに参考にし、学ぶべきだと思う。
いろいろな競合商品が乱立し、いろいろな広告が節操なく放出される中、他との違いを明確に打ち出し、たった一つの一貫した主張をし続けることが、強いコミュニケーションを作り出し、自分たちの予想もしないイメージの拡大につながってゆくということだ。
私たちコミュニケーションを職業としている人間にとって、小泉首相の「人に伝えること」の技術の高さを改めて感じさせられた事件だった。
眞鍋かをりさんのblog本「眞鍋かをりさんのここだけの話」発売を記念して、9月4日日曜日に紀伊国屋で記者発表と握手会が行われたそうだ。
(詳細は、ご本人のblogでどうぞ)
この話だけでは、何の変哲もない出版イベントに過ぎないが、何とこの記者発表がブロガー記者相手に行われたそうです。ほー、ついに日本にもこの手の手法でやる時代になったか。
前回のアメリカ大統領選挙で、ホワイトハウスにブロガー記者が初めて招かれて、ブロガーをはじめとする消費者が作成するメディアCGM(ConsumerGeneratedMedia)時代に突入したと、大変話題になったが、日本では、まだまだそこまでのパワーを感じられなかったのだが・・・。
今回は、テレビ局やスポーツ紙などの芸能記者を呼ぶのではなく、ブロガーを呼んだところに眞鍋さんのブロガーとしてのセンスを感じるね。もっとも、企画したのは周りの人たちなのだろうが・・・。
今後、いろいろなプロモーションを実施するのに、新しい手法として注目をすべきだということだけは事実のようだ。今後この本の売れ行きに注目をしたい。
最近、テレビ広告を見て、ものを買う人が減ってきています。
広告主たちは、テレビ広告が効かなくなってきたと感じ始めています。
私は、それはテレビ広告の役割が変わってきたからだと思っています。
テレビを見ながら携帯でメールを打ったり、PCのマウスを転がしていたり、HDDレコーダーで、好きなドラマやお笑いなどは、CMをスキップさせながら集中的に見ていたり・・・。
特に若い世代はテレビのCMと接触する時の集中力は明らかになくなってきています。
でも、耳だけは空いている。
だから、CMに一番大切なことは、「音」なんだろうと思います。
たったひとことの言葉や音でCMを認知してもらう。
気になれば、その言葉をその場で検索します。
あとは、BUZZマーケティングによって、展開されることにもなるでしょう。
ところで、BUZZマーケティングの「BUZZ」とは、「ハチがブンブン飛び回る羽音」という意味なんだそうです。
なるほど!広告の世界で、おいしさ感を表現する言葉に「シズル」という言葉がありますが、この語源は「鉄板で肉を焼く音」という意味であり、ここから来ています。また、ブランドの語源は、「牛に焼印を押す(Burned)」ということから来ています。他の牛にまぎれてしまわないように自分の牛と区別することから始まっています。
語源というのはとても面白いですね。
話を戻しますが、BUZZマーケティング(口コミマーケティング)はどうして起こるのでしょうか。
生活者が、どんな感情を受けたときに、人に伝えようとするのでしょうか。
私は、「surprise」だと思っています。
「surprise」には2種類あって、誕生日の日に恋人からプレゼントをもらった時は、「good surprise」。
でも、突然親しい方がなくなった場合には、「surprise」。
いい事も悪いことも、「surprise」までいかないと人は他の人に伝えようとはしません。
「自社の商品が出たから、これからはBUZZマーケティングを中心にやってゆこう。」などとおっしゃる広告主の方々、商品が「surprise」に値するベネフィットがあるかどうかをもう一度お考えください。
これが見つかれば、テレビ広告でもまだまだ充分に伝えられると思います。
そして、期待しなくともBUZZは必ず起こります。
先日、ビデオ録画と視聴率の関係を掲載したが、ちょっと面白いデータを入手したので、報告します。
ビデオリサーチ関東6時~24時の1日あたり、ひとりが何分くらいテレビを見ているかというデータがあります。
2000年から2004年の5年間で、個人全体としては、ほとんど変わっていません。(当然、世帯もそういう傾向です。)
しか~し!
個人別(男女単純集計)を見ると面白い特徴が・・・。
4~12歳(184分→161分)、13~19歳(172分→159分)、20~34歳(178分→169分)、35~49歳(236分→216分)と2000年から2004年に向かって、どの世代も確実に減ってきています。
でも、な、な、なんと!50歳以上は、(319分→343分)と実に24分も増えています。
テレビ見る暇があるんだったら、PCの勉強しなさいよ。
この世代が、視聴率を支えているのです。
恐るべし、シルバー世代。
テレビ視聴率は変わらないかもしれませんが、視聴率の質(意味)は大きく変化を遂げている事になります。
しかし、テレビスポットを購入する時は、相変わらず、何の変哲もない「視聴率1%コスト」(1%の値段)でやり取りをしています。
以前は、テレビで確実にコミュニケーションできた世代が、少しづつできなくなってきています。
その人たちにメッセージを送る新しいメディアが、ネットであったり、モバイルであったりするのです。
宣伝会議7月1日売りの特集で、上記表題の記事が3ページに渡って掲載された。
なぜ、こういうタイトルの記事になったのかというと、ネットでブランディングが出来ると言われて約2年、この間にたくさんのブランディングの手法が出てきましたが、どうもまだまだ活用の仕方を迷っている広告主が多く見られるため、宣伝会議さんと、一度ネットの役割を整理しようということになったのです。
そのためには、まず「ブランド」というものがどういうものなのかを理解しなければなりません。
私は、いつも思っていることですが、ブランド力を計測する調査手法や項目はたくさんありますが、改めてそのブランドについて聞かれて、その時点で一生懸命考えて、答えを出した人たちの数値にはあまり意味がないと思っています。それは、その時点での話であり、今後の気持ちを表したものではないからです。
ブランドを人格に置き換えるとわかりやすいのですが、仮にある男の子がたくさんの女の子に興味を抱いていて、でも、まだ結婚するとか彼女を作るとかの深い関係になるほどの人にめぐり合っていなくて、女の子はどの子も良い所も悪い所もあるなあと思っている時に、(この状態は、ロイヤルユーザーではありません。)突然、A子さんが、私のことどう思いますか?と聞いてきたようなもの。A子さんには、もともとそんなに特別な感情があるわけでもなく、深く考えたことがなかったのに、B子と比べてどうですか?などとつぎつぎに聞かれても・・・・。
まあ、その時点での「誠意」ある回答はするのでしょうが、明日以降のその男の子の気持ちは極めて流動的です。
そこで、今までのマーケティングは、4メディアやプロモーション、店頭でのキャンペーンなどを通じて、その男の子の気持ちを深めるためにA子さんはアプローチしてきたわけです。
これがブランドの信頼を高める「体験」と「対話」です。
恋人同士なら、デートを重ねてその人なりを肌で感じるのが「体験」であり、たくさん話し合うことによって「対話」を行い、信頼を深めてゆく。
その過程は、ネットを使うととてもうまく機能するということから、ネットでブランディングができるということになるのです。
ここに、ネットで何をやればいいのかの答えがあります。
長くなるので、次のテーマは次回。
矢野経済研究所が6月29日に発表した「2005 視聴スタイル動向調査」によると、HDDユーザーが録画した番組のCMをスキップする割合は約70%にものぼっているのにも関わらず、広告主は視聴率が減っているわけではないので、影響はないと答えているそうだ。
しかし、セットインユースが減っていなくとも、国民生活時間調査の中で70%弱の人が接触メディアとして減ったメディアをテレビと答えている。
視聴率は落ちていないが、視聴者の見ている感覚はない、ということになる。
セットインユースは、テレビのスイッチをつけている割合であり、視聴率はそのチャンネル別を表している。ここに保障されているのは、テレビが何らかの局にチャンネルが合わされて、スイッチが入った状態であるということ。
もっと言えば、うちに帰るとテレビをつける癖のある人は、その生活パターンは変わっていないということは証明できる。
しかし、見ていないのだ。
その時は、携帯メールやインターネットなどを同時にやっているからで、テレビCMに影響がないなんて分析になるのはおかしいと思う。
ましてや、この調査の中で、これからは「プロダクトプレースメントが主流」などと言っているけど、これには、提供スポンサーとの兼ね合いがあり、飲料や車など広告出稿の多い業界は、必ずスポンサーバッティングになって、露出はできない。そんなことは、代理店のメディアを売ったことがある人間にとっては、「いろはのい」である。
さらに、プレースメントが進めば進むほど問題になるのは、消費者もそれを広告と見抜き、共感性は失われるという事だ。
もっと言えば、放送法に中で、広告は放送時間の1割と決められているはず。これが公になって、テレビ局は広告ではないと言い張れるのか。
わからないように露出するサブリミナルみたいな方法だから、今は効果があるのだ。
RSSをご存知ですか?
今、いろいろなブログ記事がネット上で重要な情報源になっていますが、気に入ったブログサイトは次々に現れます。すると「お気に入り」に追加する事になりますが、登録したお気に入りを毎日見に行くのも結構大変なことです。
そこで、RSSリーダーなるものがあります。
あらかじめ、読みたいブログを登録しておくと、そのブログが更新されるごとに教えてくれます。
ちょうど、メールフォルダにメールが届くと数字が増えてゆくように、更新記事数が表示されます。
これで、お気に入りに入れたサイトを毎日いちいち見に行かなくても良くなります。
私もgooのRSSリーダーを使っていたのですが、これは便利!!
と思っていたところ、さらに進化したRSSが登場しています。
一般のRSSリーダーは、out lookのように幅を取りますが、今回ご紹介するレッドクルーズRSSリーダーは、PCのはじとか邪魔にならないところに自由に表示することができ、新幹線の中のニュースのごとく、登録しておいたブログが更新されると記事の表題の文字が流れてきます。
一年前頃にテストで使ってほしいといわれ、使っていたのですが、結構使い勝手が悪かったりして、そのあたりをレッドクルーズ増田社長にお伝えしたのですが、1年経って、とても使いやすく改善されていました。
えらいことになりました。
2005年3月17日(木)に開催されました『Eビジネス研究所 BizMarketingアカデミー』で講演をさせていただきました講演のDVDが発売されることになりました。
発売もとのネットアンドセキュリティ総研株式会社は、ライブドアの子会社でもあり、堀江さんが役員にもなっています。
余談ですが、当日の講演会場もライブドアの会議室で、例の件の真っ只中でしたので、ちょっと複雑な気分でした。
こんなDVDが31500円もするそうで、果たして買ってくれる方がいるのでしょうか?
しかし、22日に発売して、初日にお申し込みがあったようですが、地方の方だそうです。
まあ、東京まで出てきて、講演を聞くことを考えると、こういうニーズがあるのかもしれませんが・・・。
それにしても高い!
どうやら、ライブドアはニッポン放送の議決権を確実なものにし、次はフジテレビ株のTOBを目指すことになったらしい。まだ、ニッポン放送の新株予約権発行差し止めを命じた仮処分の東京高裁の判断待ちというわずかな望みは残っているが、ニッポン放送の主張する「企業価値の低下」は理解が得られにくいだろう。
なぜなら、メディアとしての価値として、ラジオ広告費は昨年実績ですでにインターネットに抜かれてしまっており、今後、同じ音声放送メディアとしての位置づけならば復活は望めないからである。
ただ、この2月3月という時期は、メディア営業にとっても広告代理店にとっても、とても大事な時期でもある。
番組提供スポンサーが4月からの改編期に継続してくれるかどうかの交渉をしている時期だからである。ニッポン放送の看板番組であるショーアップナイターなどのスポンサーをいかに継続してもらうかをこの時期に交渉しており、スポンサーは、多分、ナイターの聴取率が下がってきていることと、年齢層があがってしまってきていることなどを理由に、降りてしまうか料金を安くしようとしている。
そんな時に、ライブドアが経営権を握った場合、今後の番組制作や編成方針がどうなるかを見極められないため、それを理由に降りてしまうことが想定される。
そうなったら、企業価値は低下する事になるので、そういう観点で主張をするのなら理解はできるのだが・・・。このあたりは、いつかは覚悟をしておかなければならない問題だから、企業価値の議論には影響はないのかな。
また、テレビ自身は安定なのか。
ビデオリサーチの調査によると、過去5年のセットインユース(テレビのチャンネルをつけている割合)は減っておらず、相変わらずテレビ広告費は堅調に推移している。
しかし、本当にそうなのか?
ACR・国民生活時間調査や他の調査でも、最近接触しなくなったメディアという質問で、40%以上の人たちがテレビを上げている。
この違いは何なのか。それは、テレビはつけているが「見ていない」ということになる。もしくは、テレビを見ながらネットをやっている(携帯iモードなどを含む)という状況だろう。
現にブロードバンドユーザーの8割の人たちが、テレビとパソコンが同じ部屋にあると答えている。
また、私も最近SONYの「スゴ録」を買って驚いたのだが、自動的にお笑いやドラマ、スポーツなどの好きなジャンルを勝手に録画してくれているので、時間のあるときに見たいものを自由に見ている。しかもチャプターごとに再生ができるので、CMはストレスなく飛ばしてしまい、結果的には54分番組を40分程度で見られることになる。
また、日本代表サッカーを予約して、放送開始の19時までに帰れなくても、放送途中の20:30から頭出しで最初から見ても、最後まで裏で録画を続けてくれる。これは、とてもありがたい。限りなくリアルタイムで見られるからだ。でも、この時も、CMは飛ばしてみてしまう。
このような環境化で、ニッポン放送もフジテレビも、ライブドアと組むことが本当に企業価値が落ちると思っているのだろうか。
他にいろいろ仮題はあるものの、この議論に関してはまったく根拠のない視点だと思う。
どう考えても、テレビやラジオが本格的にネットと融合して、新しい価値を見出す方が、日テレ・TBSなどと明らかに差別化したメディアになれると思うのだが・・・。
このニュースには、本当に毎日目が離せない。
KIRIN FIREゴールドラッシュが味も新たにパッケージリニューアルされました。
今回のキャンペーンは、携帯の着メロサイトGIGAをはじめとするすべてのキャリアで着メロを無料でダウンロードできます。
このキャンペーンのひとつのねらいは、CMの「音」を資産と捕らえ、さらに有効活用をするということにあります。今や、テレビを見ながら携帯メールやインターネットを使っている人が非常に多く、テレビCMの有効性が疑問視されています。しかし、そういう方々も「耳」は空いています。そこで、これからのCM制作には、「音」がとても重要になってくると思っています。
また、飲料などの商品関与度の低いものは、コンビニなどで選ばれる時にその瞬間のイメージで選ばれます。「新しく出た」「パッケージが気に入った」「今はこれを飲みたい気分」など、高速思考で選ばれます。ということから、各社ストアプロモーションをとても重視しています。
そこで、着メロが鳴ったらどうでしょう。大滝詠一のメロディーで「生茶」を想起します。これが、CM資産の二次利用です。
また、着メロユーザーは、何で着メロをいつも変えるのでしょうか?彼らは、自分の携帯着信音が他の人とかぶらないようにいつも新しい音楽をダウンロードしているのです。従って、CMを放送する前に着メロサイトでプレゼントすることによって、争うようにダウンロードをしてくれます。
また、携帯サイトには、CMもiモーションで見られますし、商品説明やCMのシナリオを書いてあるので、商品理解率がとても上がります。
こうして、着メロをダウンロードしたユーザーは、テレビで1本流れた瞬間から、FIREのCMと認知するのです。本来は、「3回リーチ」といいますが、CMは3回接触するまでほとんど意識はなく、4回くらいから商品名や内容を記憶してゆきます。それが、1回流れただけで認知してしまうのです。
こんなご提案をキリンビバレッジさんにしたところ、その場で実施を決めていただきました。
今後、出てくる商品にも継続してやっていただけることになりました。
ご興味のある方は、このQRコードから体験をしてみてください。(iモード用です)
なんて講演をやることになってしまいました。
サブタイトルは
~「売れる」Webサイト構築のプロが明かす、強固なブランド構築と効果的広告投下・集客手法とは~
タイトルだけ見ると、なんか如何わしいハッタリをかましている感じが否めないなあ。
でも、結構高いお金を取るセミナーは、これくらいのタイトルでないとだめだと言われてしまいました。
きっかけは・・・・、「フジテレビ!」
ではなく、Eビジネス研究所の木村社長をアフリエイト書籍の第一人者森田慶子さんにご紹介いただいたこと。
主催:「Eビジネス研究所 BizMarketingアカデミー」
Eビジネス研究所
ネットアンドセキュリティ総研株式会社
日時:2005年3月17日(木曜日) 14:00~17:00
受講料:25,200円(ですって!)
まあ、3時間もあるので、2時間くらいしゃべって、後は参加者といろいろディスカッションをしたいと思っています。
もしご興味があれば、ご参加ください。
Web研で活躍する四家さんの本が出た。
その名も「ビジネス ブログ ブック」。
昨年、自社(株式会社カレン)のサイトをいち早くblogに変えて、日経新聞にも掲載されている。
その後、一般企業のコミュニケーション手法として、blogの有効性を説き、日産「TIIDA」のサイトをblogで作ったのも彼の手によるもの。
blogは、一般の人々をメディア化し、時には、報道記者にさえもさせてしまう。
今や、情報は、検索をしてblogから取る時代になってきており、RSSリーダーの普及により、必要な情報とそうでない情報を自分なりにセレクトできるようにもなってきた。
今日のAd Innovator織田浩一氏のblogにも投稿されているが、今後の広告コミュニケーションの方向は大きく変わらざるをえないだろう。
このあたりも充分に注意が必要ではあるが、まずは、四家氏のこの本を読んで、基礎を身に着けていただきたい。
「やっぱり古田敦也は見ていた!」
これは、火曜サスペンスのタイトルではありません。
古田選手は、やっぱり見ていたんです。トラックバックした全員の記事を!
ということは、私が先日にトラバした文章を読むために、このサイトにもやってきたと言うことです。
やっぱりblog恐るべし!!
今後、これがどのように企業の広告コミュニケーションに役立つのか、私なりにゆっくり考えてみようと思う。
ところで・・・、
眞鍋かをりは来た気配がないぞ!?
風見さんのblogを発見しましたが、風見さんには、10年前に東北限定KIRIN「ビアっ子生」というビールのCMで、千堂あきほさんと新沼謙治さんと3人で出てもらったなあ。
最初の撮影は、世田谷のスタジオだったけど、2作目は山の中でロケだった。宿泊施設にテニスコートがあって、新沼さんの奥さんは、元バトミントンの世界チャンピオン湯木 博恵さんだから、新沼さんがテニスをやろうと盛んに誘ってきた。それならと、私と風見さんと組んでダブルスをやった。結果は、ラケット種目では勝てなかったな。
夜になって、クライアントの女性が誕生日だとわかって、カラオケで騒いでいたら、風見さんも騒ぎに気づいて入ってきた。「お誕生日のプレゼントは何がいい?」と風見さんがクライアントの女性に声をかけると、「バクテンが見たい!」。
当時、テレビなどで良く風見さんがやっていたので、それをおねだりしてしまった。
でも、さすがサービス精神旺盛の風見さん、お酒を飲んでいるのにバクテンの連発!
これで、来年も契約は継続だな。と、思ったのもつかの間、その商品は残念ながら終売になってしまったのでした。。。
昨年の球団再編成では、とても男を上げた古田選手の公式blogはすごいです。
なんせ、こうしてトラックバックをすると、古田選手に私の存在が知っていただけるのです。
眞鍋かをりさんのblogも・・・・、っておい!タイトルがかぶってんじゃん!!
でも、こうして著名な人たちがblogを始めてくれると、ラッキーな場合、その人たちがトラックバックをしてくれる可能性もありますよね。しかも、そのファンの人たちもわたしのサイトを覗いてくれる可能性があるわけで、これは、近い将来大変なことが起こる予感がしています。
私たち、Webマーケティングに関わっている人間としては、これを企業として採用することがトレンドになるような気がしています。現に日産さんのTIIDAを始めとし、徐々に取り入れている企業があります。車のことに自分の意見をはっきりメーカーに伝えられるのです。
それだけなら、今までの公開BBSと何も変わりませんが、自分のサイトにトラックバックをしてもらえれば、自分のサイトもただの車マニアではなく、メーカーと対等にコミュニケーションできるツールを手に入れたことになりますね。
企業としても、ひとりひとりの方々に丁寧に返事を返すことによって、たくさんの人に信頼をいただけることになります。結果、ブランド力が上がってゆくということになります。
ただ・・・・、古田さんや眞鍋さんのようにトラックバックが増えてしまうと、ファンレターを返信することのように、トラックバックはできなくなってしまうのでしょうね。
ビールの広告は、本当においしそうですね。
まあ、おいしそうにできなければ、広告として失敗なのですが。(笑)
皆さんがご覧になって、おいしそうに感じることを業界用語で「シズル感」と言います。
ですから、おいしそうに見えないときは、クライアントから「シズル感が足りない!」とお叱りを受けるわけです。
では、そのおいしさ感をどう演出しているのでしょう。
皆さんは、居酒屋などに張ってある生ビールの大きなジョッキのポスターをご覧になったことがありますよね。あのジョッキの写真を撮るだけで、丸1日以上スタジオに入りきりで、スタッフは20人以上が付きっ切りになります。CMの場合には50人くらいの人が関係しています。
ジョッキにおいしそうな汗がついていますね。これを我々は、ジョッキにシズルをつけると言います。
きれいに洗って自然乾燥させたジョッキを2~30個用意して、ひとつひとつ丹念にロウのスプレーを吹きかけ、布でなじませます。この作業だけでも数時間かかります。
次にゆっくり冷えたビールを泡を立てないように斜めにして7分目まで入れます。
そのあと、泡をつけなければなりません。
なぜ、注ぐ時に泡をそのままつけないか、疑問ですよね?ビアガーデンのようにそのまま注げばいいのにと思っていらっしゃいませんか?
そのやり方だと、シャッターを切る時には泡が沈んでしまいます。
昔は、泡の代わりにシャービングクリームを使ったり、塩を入れると泡が吹き出すのでそれを利用したり、注射器で底に空気を送り込んで、泡を作ったりしていました。
あらゆる試行錯誤の中、我々は「固い泡」を作ることに成功しました。ここは、「特殊効果屋さん」の企業秘密なので公開はできませんが、本物のビールをとても決め細やかな泡に仕立てて、先ほどの7部目に注いであるビールの上に静かに継ぎ足してゆきます。
これで、てんこ盛りの泡が完成します。
その後に霧吹きで、満遍なくジョッキにシズルをつけて行きます。
これでようやく出来上がりですが、ロケの場合、ここまで準備ができたところで、太陽に雲がかかったり、モデルさんが斜めにして泡をこぼしたり・・・・。スタッフ一同から「あ~あっ!!」の大合唱が起こります。
テレビCMで、飲む人たちがたくさんいると、本当にこの準備が大変です。ですから、なみなみ注いだビールをたくさんの人が一斉に飲むシーンはほとんどありませんよね。できないし、やりたくないんです。(本音)大体は、少し飲んだところから使っています。
最後に、ライティングが命です。
この写真もきれいなビールの色ができていますよね。これは、ジョッキの裏に小さなレフ板をつけていて、レフ板に光を当てることによって前に透き通った琥珀色が出るように調整をしています。
では、作るのにどれくらいのお金がかかるの?とか思いますよね。
ジョッキのポスターをロケで1枚作ったら、安くても1000万円くらいです。
CMでタレントがいない場合でも2~3000万円かかります。
こんなことを知りながら、ビールの広告を見ると、また違った楽しみがあるかも知れません。
※KIRINさん、すみません。ちょっと写真をお借りしました。
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