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私は、ADK時代に「本当の優秀な営業は、売上を上げた人ではない。クレーム処理が早くできる人だ。」と部下にいつも言っていました。
事実、売上が上がるのも、クライアントの予算がうまく拡大したり、新規顧客が当たったりという外部的な要因も多々あります。逆に言えば、クライアントが倒産をしてアカウントを失うことは、営業の責任にしてはかわいそうでしょう。
仕事をしていれば、必ずクレームはあります。
クレームは実は、クライアントとの深いキヅナ作りには最高のチャンスです。
「誠意をもって、対応する」ことが大切です。
その事例をひとつ。
私は、年末・年始とGWは必ずハワイに7泊することを決めています。
ヒルトンのタイムシェアでコンドミニアムを7泊単位で借りるからです。
私には、写真の愛犬ハルがいますが、もう、何年も同じペットホテルに預けているので、ペットホテルの人たちからも愛されていました。
今年も、いつもの通り、ハルをホテルに預けて、娘と二人でハワイに向かいました。
ホノルルに到着し、いつものヒルトンについて、荷物をばらしている時でした。
私の携帯が鳴りました。
そこには、あってはならないペットホテルの名前が・・・。
私「もしもし?」
H「〇〇ペットホテルですが、望野さんの携帯ですか?」
私「はい。ハルに何かあったんですか!?」
H「誠に申し上げにくいのですが、昨日、ハルちゃんがお亡くなりになりました。。。」
私「えっ!!(絶句)」
しばらく、次の質問も声も出ませんでした。
私「何があったのですか?」
H「昨日、お預かりした後に、お散歩に連れて行きました。帰ってきて、ドッグランを横切ってお部屋に入ろうとした時、暗かったのでわからなかったのですが、ドッグランに大型犬の黒のレッドリバーがおり、係りの者が抱いていたハルちゃんを見て興奮し、係りの者の手を噛み、倒れたはずみにハルちゃんが地面に落ち、大型犬に10回以上噛まれました。」
「すぐに、動物病院に搬送したのですが、即死でした。。。」
私「。。。今は、混乱しているので、ちょっと時間をください。状況はわかりました。」
電話を切って、娘を見ると、娘は、私の口から出る言葉を予想していました。
「ハルが・・・。」と言った途端に、ワッと泣きだし、手がつけられません。
日本にいる下の娘に真っ先に電話をしていました。
下の娘も号泣しながら私に電話の向こうから訴えてきます。
その側で、本当に仲良しだった4歳の孫も大泣きをしていました。
どれくらいの時間が経ったでしょうか。
今日から、ハワイでのんびりして・・・、などという気分はすっかりどこかに行ってしまい、逆にハワイにいることさえ恨めしく思えました。
娘と二人でラナイでボーっとしていました。
ただ、私たちは、このままで一週間過ごすわけにもいきません。
まずは、今後どうするかを決める必要がありました。
娘は、ずっと泣き続けています。
「おまえ、これから一週間、ずっと泣き続けていく気か?」
「今回の旅行をずっと泣き続けて過ごすことも旅行の過ごし方」
「気持ちを早く切り替えて、旅行は精一杯楽しむことも、同じ時間の過ごし方」
「おまえは、オレが死んだら、毎日泣いて暮らすのか?」
「そんなことはオレは望まない。たとえ、おまえが旅行中であったとしても、それは帰国せずに楽しんで帰ってきてほしい。」
「娘の笑顔が親の何よりの望みだ。もし、オレが死んだら、なるべく早く忘れて笑顔で過ごしてほしい。」
「だから、おまえが今回ハワイで練習したかったゴルフを明日から毎日やろう」
「ハルのことは、帰国してからしっかり供養すればいい」
そういって、二人で翌日からゴルフを毎日やりました。
毎日、ゴルフから帰ると、ネットでペットホテルとのやり取りです。
まずは、顛末書を作れと指示し、二度とこういうことが起こらないような対策も明記してほしいと依頼しました。
翌日、しっかりドッグランに照明を2機追加すること、ドッグランに犬か残っているかどうかの表示板を制作することなどが報告されました。
次に、葬式の準備をしなければなりません。
夜は、ネットで家の近所のペット葬儀場を探し、棺桶も決めて、段取りをすべてホテルに委託しました。
ホテル側は、すべての過失を認め、免責ではないことも確認して、何でもしっかりやってくれました。
ただ、私が帰国する日には、葬儀が間に合わないことがわかりました。
翌日は、もう、娘も仕事が入っていて、どうにもなりません。
そのようなメールをやりとりしていたら、ペットホテルがわざわざ葬儀屋まで行って、打ち合わせを詳細にしてくれて、当日の帰国後にそのまま実施できる段取りにしてくれました。
ここまでのホテル側の対応は、完璧です。
そのうち、私も気がつきました。
ホテルの人達は、ハルが噛みつかれたところを目撃しています。
おそらく、誰よりも動物が好きだから選んだ職業なのでしょう。
そう思うと、彼女たちの方が苦しかったり悲しかったりするのかも知れないと思い始めました。彼女たちの傷の方が深いのかも・・・と。
娘たちは、そういう話にはうなずきませんでした。
そして、帰国の日がやってきました。
成田空港には、一緒に預けた私の車ともう一台ワゴン車が迎えに来ていました。
1月13日の真冬の寒空に、二人の女性スタッフの方々が、喪服一枚で外で頭を下げて待ち続けていました。
側に行くと、目を真っ赤にしています。
私は、何も怒れなくなりました。
事故から一週間、会ったらどんな言葉から入ろうかと思っていたのですが、あの姿を見たら、怒りは遠のき、同じ家族のような気持ちになりました。
簡単なお詫びの言葉を聞きながら、
「とりあえず、自宅で喪服に着替えて、もうひとりの娘をピックアップして葬儀場に行くので、先に行っていてください。」とお願いをし、帰宅を急ぎました。
娘や孫を乗せて葬儀場に彼女たちとは1時間遅れくらいで着くと、その駐車場には、7人の女性スタッフが、寒空の中、頭を下げて待っていました。
全員が、「申しわけありません。。。」と泣きながら謝るのです。
私は、案内されて、ハルの眠っている祭壇に行きました。
お棺の中で、私がリクエストした通り、眠っているような体制のハルがいました。
スタッフの女性たちが、「私たちもハルちゃんをお見送りしてよろしいでしょうか?」と聞いてきたので、「もちろんです。ハルも喜ぶでしょう。」と部屋に案内しました。
すると、4歳の孫が「じいじ、ハルに手紙書いてきたから、ハルに渡していい?」と聞くので、お棺の上に一緒に乗せました。
すると、女性スタッフの方が
「あのぅ、お願いがあります。私たちも全員が手紙を書いてきました。ハルちゃんに渡していただけませんでしょうか。」と言ってきました。
「もちろんですよ。ありがとう。」と受け取りました。
そこで、二人の娘と孫を呼び、
「いいか?今後一切、この方たちを恨むな。この方たちは、私たち以上にハルのことを思ってくれている。これでノーサイドだ。いいな。」
と言いました。
二人の娘もそれは充分に伝わったようでした。
すぐに、理解をしました。
女性スタッフの方々には、
「皆さんも今回の事故はショックだと思います。でも、この仕事を嫌いにならないでください。ハルは運命だったと思います。この事故で、ハルから教えてもらったこともたくさんあります。そして、皆さんが、今までどれだけハルを大切に預かっていただいていたのかがとても理解できました。次回、犬をまた飼う時には、ぜひ、また御社に預かっていただきたいのですが、よろしいですか?」
とお話をしました。
スタッフの方々も「喜んでお預かりさせていただきます。」と言っていただきました。
その後、ネットで訴訟の相場を確認し、損害賠償と慰謝料を請求しましたが、私の言いなりに支払っていただきました。
今、これだけの時間が経って、ようやく、このことを振り帰られるようになりました。
そして、ハルの死を無駄にしたくはなかったので、強いロイヤルカスタマーを作り上げるには、クレームは良い機会なのだということを皆さんに実感を持っていただければと思い、こうして公開することにしました。
事故は、どんな仕事でも起こります。
だからこそ、スピードを持って、誠意ある対応をすれば、顧客とのキズナは深くなります。そうして、こうして推薦者にもなります。
あえて、ホテル名は伏せましたが、成田でのペットホテルをお考えの方は、ご連絡をいただければ紹介します。
皆さんのお仕事の少しでも参考になればと思いました。
追記
今年のゴールデンウイークは、ハワイに行くのをやめようと決めました。
先日、ペットホテルに相談をして、何カ月からの子犬を預かってくれるのか聞いたところ、6カ月以降の方が理想だというので、3月中に子犬を買っても間に合いません。
今週から、ペットショップめぐりをします。
楽しみです。
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コメント (2)
ハルちゃん、天国で安らかに。
お悔やみ申し上げます。
ご冥福を心からお祈りします。
投稿者:SB | 2011年03月28日 12:28
日時:2011年03月28日 12:28
はじめまして。イタグレの男の子(2歳)と一緒に暮らしております。
ハルちゃんに関しては、とてもショッキングな出来事で、どのような言葉もチープに感じてしまいます。
ただただ、ハルちゃんのご冥福を祈るばかりでございます。
うちのfaunは昨年、ドックホテルのケージの扉が開いたらしく、2段目だったため、そこから落ち、両前脚骨折し、一生プレートを入れたままとなりました。
ハルちゃんのパパさんなら、私の気持ちを分かっていただけるかと思い、コメントさせていただきます。
faunが10ヶ月の頃、私達の不注意で左前脚を骨折し、7ヶ月でプレートも外せて全快しました。が、1週間後に犬の乱闘に巻き込まれ耳がちぎれました。一瞬の出来事で対応できませんでした。夜間動物病院では『縫っても着く確立は低いので、縫わない』と獣医に言われたのを私が獣医の胸倉を掴んで、『着かなくても絶対に訴えないし、手術の書面にしっかり明記するから縫ってくれ』と押し迫って縫ってもらい、『奇跡的に着いた』と3週間後に耳も完治しました。
それからまた1週間後、その年のワクチンを打っていなかったので、動物病院に行く予定の日、主人のお祖母様が亡くなり、ワクチンの打ってない子はどこも預かってくれず、24時間管理では無いにしろ、ワクチン打ってなくてもOKで、散歩も充実していて、犬の鳴き声一つで直ぐに駆けつけてくれるドックホテルを主人の実家の近くで見つけ、どうにか仮通夜に間に合ったしだいです。
そのドックホテルで3日後、お祖母様の葬儀の日、連絡がありました。
faunは、自分の前回の骨折と入院経験からか、一言も鳴かなかったらしく、朝お店を開けて、店内の異様な雰囲気で鍵を開けたスタッフが気づいたそうです。それまで、faunは一言も声を出さなかったらしいです。
そのドックホテルは、店長さんとの電話で直感で良いものを感じ預けたのですが、自営ではなく、地元で手広く事業をしている会社のペット部門の方で、会社側は『当社に責任は無い』とのことで、店長さんが板ばさみになりました。
当初は戦うつもりで、色々調べ、消費者センターで相談し、動物の弁護経験のある一般の弁護士さんにも相談しましたが、店長さんの苦しみを考えると、続けることができなくなり、当初の通り、お見舞金で済ます事にしました。
これは、私と主人だけの秘密です。周りの人達には、治療費を月々もらっていることになっています。
動物保険には入っていますが、前回の治療費に加え、金銭面では非常につらいです。
『イタグレ』というだけで、他の犬種から避けられることを知っていたため、社会化時はイタグレと接触させず、様々なワンちゃんと遊ばせたため、とてもフレンドリーな子に育ったfaunですが、今ではプレートが入っていることを了承していただいた上で遊んでくださるワンちゃんとしか遊べません。
faunもオーナー様から了承を得るまで、前脚を上げません。
見えているだけで辛いですが、6ヶ月近くもその店長さんを苦しめたかと思うと、これで良かったと思います。
今では、店長さんと仲良くなりました。メール交換もします。
年始に、苦しめ続けたお詫びを、店長さんのご主人にしたかったのですが、やはり私達をよく思っていないようです。
最初は『取れるなら、取れるだけ取ってやろう』という風に捉えられていたほどですから、なかなか思うようには行きません。
私は負の連鎖をどこかで断ち切らなければならないと思います。それは、そのことに関連している皆が協力してするものだと思うんです。
なかなか分かってくれる人は居ません。
この記事を読み終え、ハルちゃんとパパさんの御徳あってのことと、心から思います。
度重なり、ハルちゃんのご冥福をお祈り申し上げます。
投稿者:faunママ | 2011年05月14日 03:57
日時:2011年05月14日 03:57