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テレビ・新聞・雑誌・ラジオ業界が、かつて経験したことのないほどの事業不況に陥っています。
これに共通しているのは、広告収入を主体とした事業モデルです。
同様に、電通・博報堂・ADKをはじめとした広告代理店も軒並み前年売上を大幅に下回っています。
この状況は、言うまでもなく、この不況によって広告主が自社の商品やサービスを告知する広告投下を減らしているからですね。
また、インターネットの出現によって、広告手法が変わってきていることも一因となっているでしょう。
※そういうインターネットも不況にさらされていることも事実ですが。
では、こういう状況下で、もっとも効率的なコミュニケーション手法はどのようなところに留意すればいいのでしょうか。
景気が回復しても、インターネットの出現によって、今までと同じようにマス4媒体で大量に広告を打つことはなくなることは間違いありません。
私が提唱してきた「AISCEAS」は、機能価値の高い商品やサービスにしか使えませんが、これをベースにものを考えると、知りたい情報を検索し、自社サイトやCGMなどで比較し、実際の店舗に行ったり、セールスマン・友人の話を聞いたりしながら検討するという流れになります。
その前にある「認知」「欲求」段階は、それなりのマスメディアや人の話・CGMなどになるわけですが、この段階でのインターネット広告は非常に弱い立場になると思います。
バナー広告自体がクリックされなくなってきていることや、メール広告なども自社のメール会員を囲い込んだほうが早いですし、行動ターゲティングもそんなに効率がいいとは言い切れません。
リスティング広告は、比較する段階で機能するものですから、「認知」「欲求」には向きません。
そこで私が提案したいのは、2003年から言い続けてきていました、自社サイトの「自社メディア化」です。
これは、2004年11月号の宣伝会議p83~p85で発表をしていますが、業種NO.1のポータルサイトを作ることです。
HONDAさんのサイトには、犬を車に乗せて遊ぶためのサイト「わんこ」があったり、耕運機ユーザーのための「野菜」や「八ヶ岳菜園」があったりします。
できれば、ドライブには天気が欠かせなかったり、ドライブルートを検索する「ナビタイム」のようなものが付いているとさらに便利だと思うのですが・・・。
このように、車に関することなら、HONDAのサイトに行けばいいというようなサイトを設計していれば、お客様はリピーターになってくれます。
リピーターになってくれたら、TOPページに新商品がわかるようにしていれば、メディアとして機能し、また、メルマガ会員になってくれれば、自社からのお知らせができるようになります。
このような流れを作ることが、告知費用のなくなった現在に、もっとも効率的なコミュニケーションができると考えています。
少しくらいのメディア費を削ってでも、周辺コンテンツを充実させ、Yahoo!のように、自社内にいかに長く滞在させるかがカギになってきます。
2004年11月の宣伝会議でも触れていますが、「訪問者×リピーター×滞在時間」の増加が自社メディアを強化していきます。
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