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企業のサイトを運営しているセクションは、普通どこなのでしょうか?
この「普通」は、この世界では通用しません。
「普通」がないのです。
各企業のサイト運営の歴史や、その位置づけによって変化を遂げています。
そして、現在では、ほぼその企業がサイトをどう位置づけているかが推測できるセクションに収まっていると思います。
私は、2006年に、各企業のWebマスターの方々にお時間を頂き、運営組織・予算・代理店の位置づけ・コンテンツ制作・集客・成果分析・お客様対応・流通/販売店対策・技術運用などがどのように考えられ、進められているのかをヒアリングし、纏め上げました。
この対象は、月間UUが100万人規模のサイトであり、Web研の役員の方々に対して行ないました。
これは、私がWeb研の事務局長だったからこそ出来たヒアリングだと感謝しております。
まず、大きく分けるとWebサイトの運営主幹部署は5つに大別されます。
宣伝部・Web専門部署・広報部・営業部・お客様センターです。
それぞれの部署にあることによって、一長一短があります。
ただ、長年運営してきて、収まりのいいところを選んでいるという印象を受けました。
では、それぞれどのような目的でこのようになっているのでしょうか?
私の分析結果をお教えします。
宣伝部にある会社は、HONDA・アサヒビールさんをヒアリングしました。
こちらの考え方は、とても明快です。
Webサイトを「自社メディア」と位置づけ、UUをどんどん増やし、新商品などを積極的に告知していくことを目指しています。
予算も、宣伝部だけに各ブランドごとに取り易く、「伝える!」という目的と機能がしっかりしています。
Web専門部署は、TOYOTAさんです。
eTOYOTA部というセクションで、包括して対応をしています。
TOYOTAさんの場合、企業サイトである「co.jp」と各ブランドをまとめた「.jp」、さらに車の楽しさを始め、あらゆる車に関することをまとめた「GAZOO」の3つのサイトがあり、それぞれの役割を担っています。
企業戦略的にサイトをどのように使うかを決めるのにはいいのでしょうが、宣伝のプロがどれだけ関与できるかがカギでしょう。
広報部は、KOKUYO・キリンビバレッジさんです。
各部署でそれぞれブランドや事業サイトを立ち上げてしまっていて、それを纏め上げるだけであったり、CSRが盛んな企業で、広報活動に積極的に取り組んでいる企業がその内容を伝えるという目的で運用しているケースが多いと思います。
また、キリンビバレッジさんのように、AIDMAの法則によって物が売れる企業は、サイトの役割は意外と少ないので、仕方がないのかもしれません。
営業部にあるのはキリンビールさんです。
キリンさんのサイトの立ち上げは、私がADK時代に担当をしたのですが、いろいろ部署は動きました。
最初は、マーケティング部→広報部→eビジネス推進室→営業部となりました。
今、キリンビールさんのサイトの中にある飲食店のデータベースは「ぐるナビ」レベルのものが入っています。また、いろいろなキャンペーンでかき集めたメルアドの数も半端ではありません。
このメールマガジンがエリアごとに別れていて、自分の住んでいる場所が千葉だとすると、「今月の千葉のおすすめのお店」というようなメールが配信されます。
これを営業活動で有効に使うのです。
お店が一番喜ぶこと=お客を連れてきてくれること
だから、営業部にあるのです。
お客様センターにあるのは、資生堂さんです。
コールセンターと一緒で100名以上の組織になっています。
ここで、私は、さすが資生堂さんだと思いました。
化粧品は、肌に直接影響をもたらしたりするので、とてもクレームが多いと思います。それが、サイトでも同じように来るのでしょう。
車や住宅、PCなどと違って、資生堂さんの顧客の数は莫大です。この人たちに対応しようとすると、こういう組織になるのですね。
これらの企業さんのヒアリングをさせていただいて、私なりにはっきりしたことがあります。
企業のWebサイトを活用するには2つの方法が理想的だと感じました。
1つは、「伝える!」という自社メディア機能をとことん追及する「宣伝部形組織」。
もうひとつの方向性は、「応える!」というお客様本位の「お客様相談室形組織」です。
いづれにせよ、どのような組織にしても、共通にいえることは、Webマスターには企業サイトのすべてをコントロールする「権限」と「お金」を与えるべきだと思います。
キリンさんなどの話をお聞きすると、トップページのFlashに何を持ってくるのかの調整が一番大変だと仰っています。
サッカーの時期は日本代表を応援したくとも、新商品が出てくれば、どちらを出すのか・・・。
企業のサイトは、たった10年強で、とてつもなく重要になりましたね。
これからも、その有効性は研究されていくのだと思いますが、目的にあった効果が出れば充実し、効果がなければ、とりあえずあれば良いの状態になってしまいます。
有効に機能しているサイトは、Webマスターが熱心であるという共通項があります。
このヒアリングを通じて、それがとても印象的でした。
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