この掲示板に、皆さんの有意義な情報を自由に書き込んでください。
- 2009年02月
- 2008年12月
- 2008年11月
- 2008年10月
- 2008年09月
- 2008年06月
- 2008年05月
- 2008年04月
- 2008年03月
- 2008年02月
- 2008年01月
- 2007年10月
- 2007年08月
- 2007年06月
- 2007年04月
- 2007年02月
- 2007年01月
- 2006年12月
- 2006年11月
- 2006年10月
- 2006年09月
- 2006年08月
- 2006年07月
- 2006年06月
- 2006年05月
- 2006年03月
- 2005年12月
- 2005年11月
- 2005年09月
- 2005年07月
- 2005年06月
- 2005年05月
- 2005年04月
- 2005年03月
- 2005年02月
- 2005年01月
- 2004年12月
- 2004年11月
- 2004年10月
- 2004年09月
- 2004年08月
- 2004年07月
- 2004年06月
- 2004年05月
先日、Web広告研究会の6月の月例セミナーに参加しました。
今回のテーマは「マス広告とWEB検索行動の関係~マス×i発想のプランニングを~」であり、講演者は博報堂DYパートナーズの担当部長様でした。
最近、ネット専業代理店のネット側からだけの自分勝手なコミュニケーション理論にうんざりしていたので、大手広告代理店はさすがにマス広告との連動を意識した『消費者サイドからの目線』での分析に心を躍らせて参加しました。
結果、博報堂DYレベルでもこの程度の分析か・・・、とがっかりしました。
要点をまとめると、
1.商品カテゴリーによって検索行動には違いがでる。
→当たり前!
飲料や歯磨き粉などの日用品はAISCEASの法則は当てはまらないと言うのが私の以前からの主張です。
2.テレビ広告や新聞広告は、検索に大きな影響を与える。商品やサービスのブランド力によっては、広告の投下が終わっても、しばらくは検索行動が続く。
→ブランド力のない商品は、テレビ広告をやってもその時だけの一過性効果であり、ブランド力があれば、それがきっかけになって、検索数が増えたまましばらくキープできるということであったが、これも当たり前の分析で、テレビ広告とネットの関係だけではなく、広告と商品・サービスのブランド力の関係自体がそうなのです。
3.検索窓を入れたテレビ広告と入れないのでは、入れた広告のほうがクリックは高い。また、長すぎる文字は検索されにくい。音(効果音や「○○で検索してね!)を入れることによっても検索数は上がる傾向がある。検索文字とランディングページの内容に一貫性があることが重要。
→こんなことも「いまさら??」という感じですね。しかし、テレビ広告のすべてに検索窓を入れたらどうなりますか?それでも、入れたほうがいいのでしょうか?現在、消費者・生活者は、ネットの存在に気づかない人達も多々いるために「気づかせる」為の手段だと思います。
ネットレイティングスの萩原社長と半年前に飲んだ時にすでに「月に100万人以上のUUが視聴している企業サイトをメガサイトと呼んでいますが、ここが最近アクセス数が減ってきているんです。」との証言を得ました。もう、視聴者はどんなところにどのような情報があるのかを理解してきているので、無意味にネットサーフィンをしなくなったのです。
ということは、「気づいている」人が増えることによって、検索窓の効果はなくなるということです。
今のうちだけのことを今更「発見!」と言われても・・・・。なんか違和感が残るのです。
そんなことではなく、検索行動はなぜ起こるのか?ということです。
「本当にほしい情報だけを選び出す。」のが今の時代の検索行動の心理でしょう。
10年前にYahoo!Japanがネット広告を売り始めた次代には、ネット上に広告自体があまり存在しませんでした。
だから、消費者はバナー広告もメール広告もテキスト広告もクリックしてくれました。
しかし、今のネットの世界は広告を避けて通れません。
まるで、「屋外広告」や「交通広告」のようです。
皆さんは、子供の頃からこの二つの広告にいつも接して生活をしてきていますよね?
今日、会社に来る時にいくつの広告に接して、いくつの商品・サービスに興味を抱きましたか?
ほとんど覚えていないのではないでしょうか?
これが、今のインターネット広告の現状です。
ただでさえ情報が多い中で、ネットユーザーもついに、不要な自分に関係のない情報を「すり抜ける」能力を自然に身に着けたのです。
だからこそ、興味のある情報は、深い階層までも探しにいきます。
そして、リスティング広告だけがひとり勝ちするのです。
そんな中、先日、とても面白い体験をしました。
私のマンションは、購入して10年くらい経つのですが、洗面所が突然下水臭いにおいが漂ってきました。
恐る恐る、洗面台の下のドアを開けると・・・。
「!!!」底が水浸しになっていました。。。
これは大変だと思い、とっさにネットを検索し始めました。
このマンションは、大手不動産屋の建築・販売されたものです。
半年に一回は部屋のメンテナンスや下水道の掃除などに来てくれます。また、換気扇や風呂周りなどの掃除をしてくれます。
その会社を探し当て、「生活サポート」というバナーをクリックし、「お問い合わせ」に『洗面所から水漏れしています。至急お見積もりに来てください。』と記入し、送信しました。
この日は、日曜日の午後17時頃でした。
その日は無理なので、平日は不在していることもあり、一週間このままなのかと不安に思いました。
毎日使うものなのに。。。
PCの前に向かっていたら、ふとテレビCMのメロディが浮かんできました。
「♪トイレのトラブル8000円♪」
そうか、その手があった!!
ところが、その先の音楽が、気が動転しているせいもあって浮かんでこないんです。
googleにそのまま「トイレのトラブル・・・」と入れたら、「トイレのトラブル8000円」と検索候補が表示されたのです。
おっ!!世の中にはなんと同じ人が多いのか!などと感動をしながら、あっという間に「クラシアン」にたどり着きました。
しかも、そのサイトには大きく「24時間受付/365日対応」と書いてあり、フリーダイヤルがさらに大きく表示されていました。すかさず電話を取り問い合わせると、すぐに最寄の営業所から電話が入り、30分後にお伺いしますとのことでした。
結果、トラブルの発見から2時間後にはすべてが修理され、日常生活に戻ることが出来ました。(ちなみに部品代を入れて15000円でしたが、とても安く感じました。)
途中、購入した不動産会社から、メールを読んで電話をもらいましたが、このスピード時代にこちらも対応できていて驚きました。
さて、ここまで長い文章を読んでこられて、「結論は何だよ!」とお怒りの皆様に、いよいよ結論です。
Webサイトに誘導する手段としては、インターネット広告ではリスティング広告が一番効率的であり、その他のインターネット広告は「補完媒体」として位置づけるレベルにとどめることがひとつの結論です。
もうひとつの方法は、テレビ広告でしっかりリーチを稼ぎ、ネットやモバイルをやりながらでも耳は空いているので、覚えやすい音楽やフレーズに乗せて視聴者に検索ワードを刷り込むことが重要だろうと思います。
各論ばかりをしていると本末転倒になるので、論点を本筋に戻すと、「検索したくなる心理」はほしい情報であることが前提になりますね?
では、たくさんの人にほしいと思わせるにはリーチが必要です。従いまして、これを伝える手段としては、マス広告以外にありません。
こんな簡単な原則を理解していない人がネット業界に多すぎて閉口します。
マーケティングコミュニケーション=ものを売るために価値を伝える手法
は、「伝える技術に優れたクリエイティブ力」と「たくさんの人に伝えられるメディア力」の両輪が機能して初めて達成されるのもなのです。
生活者や消費者は、ネットだけに接触しているのではなく、常にマスメディアを中心に、屋外・交通広告を含めて接しているので、そこをしっかり理解したプランニングが重要だと思います。
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: