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かねてから思っていることがあります。
皆さんも聞き(使い)慣れているM1・M2・M3(同様にFも)という属性レンジは、いつまでこのままなのだでしょうか。。。
そもそも、M1・F1などのレンジは、バブル期の80年代、日本人全員が同じものがほしいと願っていた時代に、ビデオリサーチがたった300サンプルの世帯で、視聴率の個人属性を分けたマーケティングの遺物なのです。
現在の消費者の多様化するウォンツを分析するのに、こんな年齢・性別区分でいいのでしょうか??
これが、ネットの世界でも堂々と使われていることにも驚きます。
ご存知の通り、男性M1(20~34歳)M2(35~49歳)M3(50歳以上)で、女性Fもそのレンジですよね。
もし、歳を分けるとしても、50歳以上が同じコンシューマーインサイトだとする認識を疑いますね。
世界の長寿国であるわが国は、2015年には、65歳以上は人口の4分の1になるといわれています。
50歳以上は、今でも4割以上いる計算になります。
確かに、年齢が上がればあがるほど、ブランドスイッチはしなくなる傾向にありますが、そういう商品やサービスばかりではないでしょう。
また、女性も大きく変わってきています。
F1レンジが生まれた頃は、女性は20代では結婚をする人が多く、30代・40代は家庭で子育てに没頭していました。
しかし、その後、30代の働く女性が女性マーケットを牽引したことも事実です。
そして、1986年に施行された「男女雇用機会均等法」によって、この歳に社会に出た人達は、今年で44歳を迎えます。
この人達は、社会に新たなマーケットを創造しようとしているのです。
これは、私の著書「きれいパワー」に出ていただいている黒田知永子さんを見ていてもわかります。
彼女は、もともとは「JJ」のモデルでした。
その後30代の輝く女性のために「VERY」が創刊されその専属となり、数年前に40代の女性向けに「STORY」が創刊され、その専属となっています。
要するに、彼女が日本の女性のマーケット変化を象徴しているのです。
このように、マーケット自体はどんどん変化をしているのに、相変わらずM1・F1などで属性を分けて、クロス分析をしている方々がいます。
ネットの世界では、お金もかからずに、たくさんのサンプルが取れるので、もっと細かな分析が可能です。
さらに、ネットでものを買う方々をターゲットにした場合には、年齢や性別でターゲットをセグメントすべきではありません。
その商品やサービスをほしい人・利用したい人を見つけることが重要なのです。
わかりやすく説明をすると、女性用の下着は、女性だけに売れているのでしょうか?
ある通販によると、ネットで購入する人達の中で、ちょっと派手目な下着(いわゆる勝負下着??)の20%は男性が購入者であるというデータがあります。
この場合、女性にプレゼントをするのか、ご自分で利用されるのかはわかりませんが・・・。(笑
いずれにせよ、商品やサービスをほしい・利用したいという人は、M1・F1などでは分けられないことはご理解をいただけたでしょうか?
今後ますます多様化する消費者の購買行動をいかにうまく捉えることができるかは、大きな課題ですね。
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