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私が毎年注目している調査のひとつである「コーポレート・メッセージ調査2006」(日経BPコンサルティング)は、今年もおもしろい結果を提供してくれました。
企業名想起率は、初回からずっと「お口の恋人」ロッテが圧倒的に高く、91,8%の人がこのメッセージを見てロッテと答えています。その次は、一気に落ちて66,3%の人が「ココロも満タンに」のメッセージにコスモ石油と答えています。
私は、この想起率よりも、メッセージ理解度に注目をしています。
今年のトップは「うまい、やすい、はやい」の吉野家で84,0ポイントを獲得しています。
「安値世界一への挑戦」コジマ、「激安の殿堂」ドン・キホーテ、「味ひとすじ 永谷園」永谷園、「すべては、お客さまの『うまい』のために。」アサヒビール、「自然を、おいしく、楽しく。KAGOME」カゴメ、「目の付けどころが、シャープでしょ。」シャープなど、皆さんは、ほとんどご存知ですよね?
他にもたくさんのコーポレート・メッセージが発信されていますが、高いスコアを取っている企業に共通したものは何でしょうか。
これは、企業ブランドとして認識されている価値とメッセージに整合性のある企業が選ばれているということです。
また、わかりやすく、しっかり日本語で伝えていることも重要です。
「Inspire the Next」は、日立製作所のコーポレートメッセージであり、企業名想起率では6位に入っていますが、誰に送っているメッセージなのでしょうか。
日本は、TOEIC受験者の成績はアジア各国の中で最下位レベルです。英語でのメッセージは届きません。ですから、想起はするのですが、理解できていないということになっています。
外資系企業は、グローバルメッセージを使っているケースも多々あります。
「i’m lovin’ it」ご存知、マクドナルドです。
マクドナルドほどの老若男女を相手にする企業が、何のメッセージを送ってきているのでしょうか。
子どもにわかりますか?お年寄りにわかりますか?そして、皆さんの中の何人の方が正確に理解しているのでしょうか。
こんなメッセージなら、出さない方がいいと思います。
同じように、日本の企業が全世界に向けて発信するため、敢えて国内も英語にしているケースがあります。
「Human Chemistry,Human Solutions」TEIJIN
きっと考えた方は、インテリジェンスが高いんでしょうね。誰に向けてのメッセージなのかわかりませんが、「グータンヌーボ」をはじめ盛んに若者向けの番組に提供しているのですから、若者に理解してもらいたくないのでしょうか?「だけじゃないテイジン」は覚えていますが、言いたいことは何でしょうか?
バブル経済の頃は、「大量生産・大量販売」の時代であり、ウオークマンが発売されると、家電各社はこぞって同じようなものを大量生産・大量販売しました。
人々も、お金はあるし、そういうものがほしいしで、sonyではなくても喜んで買っていました。
デフレ時代が訪れて、人々はお金を使わなくなりました。
使うときには、徹底的に商品やサービスを吟味するようになりました。
どうせ高いお金を出して買うのなら、以前使い捨て時代にアイワを買ったけど、アフターサービスもしっかりしているsonyにしよう。という時代になりました。
安くて失敗したブランドには手を出さずに、高くてもいいものを買おうとする時代に入ったのです。
その時に、企業は消費者にどのように自分たちの提供する価値を伝えようとするのでしょうか?
鋭くなった消費者に選んでもらえるために。
これは、合コンと一緒です。
消費者は、一人の女性。男性側には、その女性とお付き合いをしたいと思っている男性が5人います。
さあ、どうしましょう。
自分の価値をしっかり伝えなければなりません。
どこかの誰かのように、英語でかっこつけて、意味もわからない言葉で伝えますか?
それとも、目は口ほどにものを言うなどと、はすに構えて目で訴えますか?
ここにブランドプロミスという概念が出てきます。
要は、不言実行では合コンでは勝てません。
マーケティングも一緒です。
「有言実行」が必要です。
私は、自分自身の個性で、こんなところが他の男性より優れているので、この価値をあなたに提供し、幸せにする自信があるのです。と、約束をするのです。
この約束に納得感があれば、信頼関係は結ばれ、強いブランドとして生き残っていけるのです。
ここでもう一度、メッセージ理解度の上位をサイトで確認してみてください。
ブランドプロミスの開発の留意点は、他にも多々ありますが、最近の傾向として、自社の事業内容をその中に入れ込むことも重要ですが、環境面でのプロミスを入れている企業も目立つようになりました。
私は、Webサイトの開発を依頼されると、まずは、このブランドプロミスのチェックから作業に入ります。ない場合には、それを開発することから始めます。
そして、Webサイトには、そのメッセージがしっかり伝わるコンテンツを用意します。
これが、Webサイトを使った本当のブランディングの概念なのです。
このあたりを理解してサイトを創っている方々が極めて少ない。。。
サイトは、企業を映す鏡です。
今や、商品やサービスのファーストコンタクトにもなり、タッチポイントにもなりうるWebサイトは、デザイナーやシステム上がりの方々には作れる時代ではなくなったのです。
宣伝会議「アドバタイムズ」の記事抜粋
~米国 テレビ人気は不動 ~
世帯視聴時間、過去最高
米ニールセン・メディアリサーチ社が22日までに発表したところによると、17日までの1年間に、米国世帯の1日あたりのテレビ視聴時間は平均で8時間14分で、前年を3分上回って過去最高だった。
視聴時間は特に、12歳~17歳のティーンエイジャーで3%増と長くなっている。
調査結果について同社は、「(インターネット・テレビやビデオ機器など)新しい娯楽形態は、伝統的なテレビ視聴に影響を与えていないようだ」(アナリストのパトリシア・マクドナー氏)と分析。
「iPod」など携帯ビデオ機器の人気にもかかわらず。テレビが依然として家庭で娯楽の中心であることを示すものだとの見解を示した。
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この記事のニールセンニュースレポートはこちら
核家族化している日本の家庭では、世帯視聴時間はアメリカよりは多少短いと推測します。
しかし、NHK放送文化研究所の「2005年国民生活時間調査」によると、テレビ視聴時間の個人全体平均は、平日3時間27分、土曜日4時間3分、日曜日4時間14分で、いずれも2000年の調査よりも増加しています。
もう一方で、アメリカのブロードバンド普及率は53%で、すでに踊り場に来ているというレポートもあります。
今、世間で盛んにテレビの崩壊によるネットの時代と叫ばれていますが、本当にそうなのでしょうか?
私は、広告代理店の人間として、テレビ・新聞・雑誌・ラジオを中心としたマス媒体の中で育ち、(社)日本広告主協会Web広告研究会の初代事務局長として、伸び行くネットの世界で4年生きてきましたが、両方を良く知る立場で、私以外に、この急激に変化するメディア環境を冷静に見ている人が、何人いるのでしょうか?
10人もいないという自負があります。
ネットの世界の人は、意外にマス媒体を知りません。
広告代理店の人は、ネットの世界を知ろうと努力しません。(マスに比べ、考えられないほど儲からないからです。)
そのような環境の中、ネットがすごいと思い込みすぎるがために、他メディアを否定することから入ってしまい、他メディアのいいところを見失っている方がとても多いことに驚かされます。
テレビでしか出来ないキャンペーンは、相変わらず存在します。
資生堂TUBAKIのキャンペーンもこれに該当します。
これからの時代は、テレビはテレビの、ネットはネットの役割をしっかり整理した人が勝つと思います。
雑誌で興味を喚起し、自社サイトに誘導するなどという手法は、当たり前のことでしょう。
雑誌の要素は、もはやネットが取って代わっているという考え方の人は、今後は間違いなく生き残れないでしょうね。
孔子は論語の中で、
「清濁あわせ呑む技量を持ちなさい。」と諭しています。
ネットの人たちは、自分たちが「清」だと思っている人が多く、今までのコミュニケーションを「濁」と見ている人がとても多いです。
しかし、どちらに足がかりを置いていても、両方の良さを見抜く力がなければ、マーケティングコミュニケーションを成功させることは出来ないでしょう。
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